Hitachi Command Suite システム構成ガイド
Device Managerサーバの情報,HiScanコマンドの自動実行の周期,およびRAID ManagerまたはRAID Manager XPを利用するための情報を設定するには,hdvmagt_settingコマンドを実行します。
Device Managerエージェント のバージョンが8.2.0 以降の場合,Device ManagerサーバとDevice Managerエージェント間でセキュリティ通信を利用するときは,hdvmagt_settingコマンドで次の設定ができます。
- Device Managerサーバのサーバ証明書をDevice Managerエージェントのトラストストアーにインポートする
- Device Managerエージェントのプロパティファイルを設定する
- server.server.ssl.hdvm
trueを設定します。- server.server.serverPort
SSL通信用のポート番号を設定します。次の情報を対話式に一括設定します。
表11-9 hdvmagt_settingコマンドで設定する情報
項目 説明 Device Managerサーバの情報
- IPアドレスまたはホスト名
- IPアドレスを指定する場合は,IPv4アドレスまたはIPv6アドレスを使用できます。IPv6アドレスは省略形も指定できます。
- また,ホスト名を指定する場合は,次の条件を満たす必要があります。
- ホスト名の長さ:50バイト以内
- 使用する文字:A~Z a~z 0~9 - _ . @
- SSL通信の設定
- Device ManagerサーバとDevice Managerエージェント間でSSL通信をする場合は,次の情報を指定します。
- Device Managerサーバのサーバ証明書の格納先ディレクトリ
指定したディレクトリ内のすべての証明書ファイルがインポート対象になります。サブディレクトリ以下は対象外になります。
指定する値は,次の条件を満たす必要があります。
絶対パス名の長さ:64バイト以内
使用する文字(Windows):A~Z a~z 0~9 . ( ) 空白文字
使用する文字(UNIX):A~Z a~z 0~9 _ /- Device Managerエージェントのトラストストアーのアクセスパスワード
パスワードは大文字と小文字が区別されます。デフォルトパスワードはchangeitです。- ポート番号
- Device Managerサーバのポート番号を指定します。デフォルト値は,非SSL通信の場合は2001,SSL通信の場合は2443です。
- デフォルト値以外を設定している場合は,現在設定している値が表示されます。
- ユーザーIDとパスワード
- Device Managerサーバに登録されたDevice Managerエージェント用のユーザーIDとパスワードを指定します。Device Managerエージェント用のビルトインアカウントのユーザーIDはHaUser,デフォルトのパスワードはhasetです。
HiScanコマンドの実行周期 HiScanコマンドを自動実行する周期を,次の3種類から選択します。 また,任意の実行時刻を指定できます。
- 1時間に1回
- 1日に1回
- 1週間に1回
実行時刻を指定しない場合,1時間周期であれば毎時30分に,1日周期または1週間周期であれば午前2時30分に,HiScanコマンドが実行されます。
Device Managerエージェントをインストールするホストが複数ある場合は,Device Managerサーバの負荷を軽減するために実行周期を1日周期または1週間周期に設定してください。また,複数のホスト情報が同時刻にDevice Managerサーバに通知されないよう,ホスト間で実行時刻を調整してください。RAID ManagerまたはRAID Manager XPを利用するための情報
- インストール先
- RAID ManagerまたはRAID Manager XPのインストールされているドライブまたはディレクトリを指定します。
- 一括管理構成の指定
- 対象のホストで,コピーペアを一括管理するかどうかを設定します。
- Administrator 権限(Windowsの場合)またはroot(UNIXの場合)でのログイン
- サーバ証明書の入手(SSL通信の設定をする場合)
管理サーバで作成されたサーバ証明書を安全な方法で取得します。
- Device Managerサーバのサーバ証明書
暗号化通信のテストなどの目的で自己署名証明書を使用する場合は,トラストストアーファイル(HiCommandCerts)からサーバ証明書をエクスポートしておく必要があります。
重要
- Device Managerサーバのデフォルトの証明書は,ストレージシステム(VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデル)とHitachi Command Suiteの間でユーザーアカウント認証の連携をする際の通信路を暗号化するための自己署名証明書です。Device ManagerサーバとDevice Managerエージェント間でSSL通信をする場合は,別の自己署名証明書または認証局の署名済みの証明書を使用してください。
- Device ManagerサーバのIPアドレスまたはホスト名
- Device Managerエージェントのトラストストアーへのアクセスパスワード(デフォルトパスワードを変更している場合)
- Device Managerサーバのポート番号
Device Managerサーバのserver.propertiesファイルにあるserver.http.portプロパティ(Device Managerサーバと非SSLで通信している場合)またはserver.https.portプロパティ(Device ManagerサーバとSSLで通信している場合)で確認できます。- Device Managerエージェント用のユーザーIDとパスワード
Device ManagerのPeerGroupに所属している必要があります。- RAID ManagerまたはRAID Manager XPのインストール先
hdvmagt_setting
- Windowsの場合
- <Device Managerエージェントのインストールフォルダ>\bin
- Linuxの場合
- <Device Managerエージェントのインストールディレクトリ>/bin
- SolarisまたはHP-UXの場合
- /opt/HDVM/HBaseAgent/bin
- AIXの場合
- /usr/HDVM/HBaseAgent/bin
参考
- 現在設定されているHiScanコマンドの実行時刻は, HiScan.logファイルのKAIC22805-IメッセージおよびKAIC22804-Iメッセージの出力時刻から確認できます。HiScan.logファイルの格納先は次のとおりです。
Windowsの場合
<Device Managerエージェントのインストールフォルダ>\bin\logs
Linuxの場合
<Device Managerエージェントのインストールディレクトリ>/bin/logs
SolarisまたはHP-UXの場合
/opt/HDVM/HBaseAgent/bin/logs
AIXの場合
/usr/HDVM/HBaseAgent/bin/logs- Windowsの場合,実行周期を設定するとexeHiScan.batがタスクとして登録されます。
- トラストストアーにインポートされたサーバ証明書のエイリアス名は,hdvm<yyyymmdd><hhmmss><処理番号>となります。
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