Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
ミッドレンジストレージ(Hitachi Tape Modular Storageは除く)のボリューム(基本ボリューム,DPボリューム,および外部ボリューム)の場合に,性能問題特定ウィザードで表示される性能を分析するための各項目について,評価の目安となる値を説明します。
DPボリュームを分析する場合,対象となるリソースを次に示します。
- DPボリュームに関連するすべてのキャッシュおよびプロセッサー
- DPプールを構成しているすべてのドライブ
- DPプールを構成しているDPプールボリュームが所属するパリティグループ
性能問題特定ウィザードに表示される情報よりも詳しい情報を参照したい場合は,Performance Reporterを起動すると,分単位での分析や長期間のトレンド分析などを実施できます。
性能問題特定ウィザードでは,設定したしきい値を超えている項目がある場合,ステータスが[注意]になります。ステータスが[注意]となる値の目安を次に示します。
表14-4 ミッドレンジストレージのボリュームの性能指標(性能問題特定ウィザード)
種類 メトリック [注意]となる値 説明 キャッシュ(CLPR) コントローラ1書き込み待ち率,コントローラ0書き込み待ち率 25%より大きい パーティションごとの最大書き込み待ちレベルは70%です。ほかのコントローラーへの負荷分散やキャッシュの追加などで対処できる場合があります。 ドライブ コントローラ1使用率,コントローラ0使用率 70%以上 値が66%を超える場合は競合が発生しているため,処理速度が遅くなるおそれがあります。 パリティグループ Write Hit率 100%未満 - プロセッサー 利用率 80%以上
- 値が66%を超える場合は競合が発生しているため,処理速度が遅くなるおそれがあります。
- 値が50%を超える場合は負荷容量を減らさないと,コントローラー障害やハードウェア障害に対応できません。ほかのCPUへ負荷を分散したり,True Copyなどの負荷を減らすことで対処できる場合があります。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.