Hitachi Command Suite ユーザーズガイド

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14.3.7 Universal Storage Platform V/VMまたはHitachi USPのボリュームの性能指標(性能問題特定ウィザード)

Universal Storage Platform V/VMまたはHitachi USPのボリューム(基本ボリューム,DPボリューム,および外部ボリューム)の場合に,性能問題特定ウィザードで表示される性能を分析するための各項目について,評価の目安となる値を説明します。

DPボリュームを分析する場合,DPボリュームに関連するすべてのキャッシュおよびチャネルプロセッサーが対象となります。パリティグループは,DPプールを構成しているDPプールボリュームが所属するパリティグループが対象です。 外部ボリュームを分析する場合,内部ストレージシステムと外部ストレージシステムの両方が対象となります。

性能問題特定ウィザードよりも詳しい情報を参照したい場合は,Performance Reporterを起動すると,分単位での分析や長期間のトレンド分析などを実施できます。

性能問題特定ウィザードでは,設定したしきい値を超えている項目がある場合,ステータスが[注意]になります。ステータスが[注意]となる値の目安を次に示します。

表14-3 Universal Storage Platform V/VMまたはHitachi USPのボリュームの性能指標(性能問題特定ウィザード)

種類 メトリック 注意]となる値 説明
キャッシュ(CLPR) 書き込み待ち率 30%より大きい
  • 30%以下である場合は正常と考えられます。
  • 頻繁に,または連続して40%を超える場合は注意が必要です。
  • 頻繁に,または連続して50%を超える場合はすぐに改善が必要です。
  • 70%に達した場合は,流入制御が行われます。
  • この値が高いと,バックエンドに負荷が集中していることが考えられます。
サイドファイル使用率 10%以上
  • この値は,TrueCopy Asyncに対してだけ適用されます。TrueCopy Asyncを使用していない場合は影響ありません。
  • この値が高いと,ダウンストリームに負荷が集中していることが考えられます。
書き込み待ち率 + サイドファイル使用率 70%以上
  • 書き込み待ち率とサイドファイル使用率はキャッシュプールを共有しているため,70%を超えることはできません。
  • 書き込み待ち率,サイドファイル使用率のどちらか,または書き込み待ち率とサイドファイル使用率を足した合計が70%に近ければ近いほど,ストレージシステムは性能上の重大な問題に近づいています。
  • 書き込み待ち率が70%に達すると,30%になるまで,ストレージシステムが書き込みデータをデステージ(キャッシュ上のデータをディスク,ドライブなどに書き込み)します。デステージが起こると,ストレージシステムの性能が低下します。
チャネルプロセッサー 利用率 40%以上 最大値は約80%です。
ディスクプロセッサー 利用率 40%以上 -
パリティグループ 利用率 40%以上 パリティグループの利用率は40%未満である必要があります。
Read Hit率 25%以下 -

関連項目

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