Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
global-active deviceペアボリュームを使用するための環境を構築,運用します。
環境を構築する前に,ハードウェアおよびソフトウェアの要件,システム構成に応じた設定要件などを,ソフトウェア添付資料,global-active deviceのマニュアル,およびマニュアル「Hitachi Command Suiteシステム構成ガイド」で確認してください。
global-active deviceペアボリュームを使用するための環境構築と運用の流れを次の図に示します。
図8-2 global-active deviceペアボリュームを使用するための環境構築と運用の流れ
- システム要件の確認
global-active deviceペアボリュームを使用するためのハードウェアおよびソフトウェアの要件を確認します。- global-active deviceによる高可用化の計画
ストレージシステムの構成や性能,物理パス,ポート,ペアボリュームなどの条件を確認し,環境準備を計画します。- ハードウェアの設置と物理パスの接続
計画に従って,各ハードウェアを設置し,必要に応じてそれぞれのハードウェアをファイバーチャネルなどで接続します。- プログラムプロダクトのインストール
必要なプログラムプロダクトのライセンスをインストールします。- global-active device環境の初期設定
global-active deviceペアボリュームをホストに割り当てて使用するための初期設定をします。Hitachi Command Suite(HCS)では,各ストレージシステムやコンポーネントの初期設定をまとめた画面から,手順に従って次の設定ができます。
- リモートパスの設定(ストレージシステムの接続)
- Quorumディスクの設定
- ペア管理サーバの設定(コマンドデバイスの割り当て)
- 仮想ストレージマシンの設定
- global-active deviceペアボリュームの割り当て
正ボリュームと副ボリュームを一度にホストに割り当てられます。割り当てと同時にコピーペアが作成され,形成コピー(初期コピー)やゼロページ破棄(コピーペアがDPボリュームで構成されている場合)も実施されます。- global-active deviceのコピーペアの管理・データ保護
ペアボリュームの状態や運用に応じて,[レプリケーション]タブで次の操作をします。
- global-active deviceのコピーペアの管理
コピーペアの状態確認や,障害時のコピーペアの操作などをします。- global-active deviceのコピーペアのデータ保護
global-active deviceのコピーペアにShadowImageやThin Imageのコピーペアを追加してカスケード構成にしたり,Universal Replicatorと組み合わせて3DCデルタリシンク構成にしたりすることで,さらに強固にデータを保護できます。- global-active deviceのコピーペアを構築しているストレージシステムの性能監視
ホストがglobal-active deviceペアボリュームを使用しているときに性能問題が発生した場合,ホスト管理者からの連絡に応じて,[分析]タブでストレージシステムに性能問題の原因があるかどうかを特定できます。コピーペアの一方のボリュームを指定すると,もう一方のボリュームが自動的に分析対象のボリュームに含まれます。- 障害復旧
global-active deviceペアボリュームを使用したシステムで障害が発生したとき,要因を特定し,必要に応じて対処します。- 廃棄
業務の重要性が下がったなどの理由でglobal-active deviceペアボリュームを使用したシステムの運用を終了するときは,必要に応じて次の操作をします。
- global-active deviceペアボリュームの割り当て解除
正ボリュームと副ボリュームをホストから割り当て解除します。割り当て解除と同時に,global-active deviceのコピーペアは解除されます。両方のボリュームを一度に割り当て解除することもできます。ホストで,引き続きどちらかのボリュームを使用したい場合は,正ボリュームまたは副ボリュームの一方だけを割り当て解除します。- global-active device環境の廃棄
初期設定で構築したリモートパス,Quorumディスク,コマンドデバイスなどのリソースを廃棄します。
重要
- global-active deviceペアボリュームに対し,割り当て解除などの操作を実施した場合にエラーが発生するときは,次のことを確認してください。そのあと,ペア管理サーバのホスト更新を実行し,操作を再実行してください。
- ペア管理サーバ上でDevice Managerエージェントのサービスが起動していること
- ペア管理サーバに割り当てられているコマンドデバイスが正常に稼働していること
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.