3.5.2 基準レコード幅の変更
基準レコード幅とは,繰り返しの基準となるレコードの幅(レコード数)です。デフォルトの基準レコード幅は,1(1レコード)です。
EURでは,基本的に入力データの1レコードを帳票ファイルに貼り付け,この1レコードを繰り返すことで表形式の帳票にしています。この機能は,複数の入力レコードを一つの入力レコードとして扱いたい場合に利用します。
- 帳票の設計での制約
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基準レコード幅の指定には,次のような制約があります。
複数の入力レコードを一つの入力レコードとして扱うため,マッピングデータウィンドウから帳票ファイルへのフィールドの貼り付けは,複数のレコード分となります。また,繰り返しの対象も複数のレコード分です。
手順を次に示します。
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[基準レコード幅変更]ダイアログを表示する
[データ]−[基準レコード幅変更]を選択します。
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基準レコード幅を指定する
[基準レコード幅]のテキストボックスに直接値を入力するか,またはアップダウンコントロールをクリックして値を設定します。デフォルトは,「1(レコード)」です。
[基準レコード幅]のテキストボックスに「0」を入力した場合は,反転表示されます。1以上の整数を入力してください。
データのレコード数を超える値を[基準レコード幅]のテキストボックスに入力した場合は,データのレコードすべてが基準レコードと見なされます。
基準レコード幅が指定されると,データウィンドウのレコード番号の表示が赤色に変わります。
- 〈この項の構成〉
(1) 補足説明
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[基準レコード幅変更]ダイアログは,レコード見出し部をクリックしたあと,ポップアップメニューからも操作できます。
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次に示すEURの機能が設定されている帳票には,基準レコード幅の変更はできません。
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改ブロックでの表の分割
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まとめ表示
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キーとなるデータを指定した改ページ
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キーとなるデータを指定した集計
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表内の数値データの総集計
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基準レコード幅を設定した帳票には,次に示すEURの機能は設定できません。
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キーとなるデータを指定した集計
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表内の数値データの総集計
集計をしたい場合は,集計アイテムの作成機能を使用して設定してください。
次に示すEURの機能は設定できますが,正しい位置に出力されないことがあります。
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改ブロックでの表の分割
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まとめ表示
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キーとなるデータを指定した改ページ
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(2) 基準レコード幅を変更した帳票の例
複数の入力レコードを,一つの入力レコードとして帳票を設計する例を示します。次のようなデータを準備して,基準レコード幅を「4」に設定します。
4レコード分のデータを帳票ウィンドウに貼り付けて,表の罫線を引きます。4レコード分のデータと表の罫線を繰り返し対象にしたあと,繰り返し方向(この場合は縦方向)を設定します。
帳票ウィンドウには,四半期ごとのデータを一つのまとまりにした表が作成できます。