15.1.6 JP1/IM - Manager,統合オペレーション・ビューアー,JP1/IM - View,およびJP1/Baseの言語環境混在での運用
JP1/IMは,言語環境が混在したシステムでも運用できます※1。例えば,JP1/Baseに登録されているJP1イベントの言語コードが混在していても,統合オペレーション・ビューアー,JP1/IM - Viewでは正常に表示できます※2。なお,11-00以降JP1/IMの文字コードは,JP1/Baseの言語環境の設定方法で設定します。
注※1 JP1/SES形式のイベントを監視するシステムでは,言語環境が混在していた場合,文字化けが発生することがあります。
このため,JP1/SES形式のイベントを扱うシステムでは,システム内の言語環境をJP1/SES形式のイベントの文字コードで統一してください。
注※2 言語環境の混在には関係なく,外字,特殊な文字,および特定の制御コードについては,画面表示で文字が化けることや,その文字として処理されないことがあります。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 画面リファレンス」の「1.3 画面操作上の注意事項」を参照してください。
ただし,幾つかの条件がありますので,システム構成や運用を検討してください。
- 〈この項の構成〉
(1) システム単位での条件
JP1/IMのシステム単位(マネージャーとエージェントによるJP1/IM全体)では,次の条件があります。
-
Windows環境の場合,JP1/Baseのインストール時のロケール(システムロケール)に合わせて,次のJP1/BaseおよびJP1/IMの言語環境が設定されます。なお,UNIX環境の場合,言語環境はJP1/Baseで設定します。
表15‒2 ロケールごとに設定されるJP1/BaseおよびJP1/IMの言語環境 ロケール
言語環境
日本語
日本語
中国語
中国語
日本語または中国語以外
英語
-
UNIX環境の場合,エージェントに UTF-8ロケール環境のホストが存在する場合,次のことに注意してください。
-
UTF-8ロケール環境のJP1/Baseをバージョン8以降にする必要があります。また,イベント転送先のJP1/Baseをバージョン8以降にする必要があります。
-
マネージャー上のJP1/IM - Manager,JP1/Baseをバージョン8以降にする必要があります。
-
バージョン7のJP1/IM,JP1/Baseがシステム内に混在している場合,UTF-8ロケール環境で発行されたJP1イベントを正しく処理できません(JP1イベントの表示や自動アクションの実行など,正しく処理されなくなります)。
この場合,UTF-8環境のJP1/Baseをバージョン8以降にし,JP1/Baseを互換モードで動作するように設定する必要があります。設定の詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」の言語種別の設定の説明を参照してください。
-
-
自動アクションを設定する場合に2バイト文字が含まれていたときは,文字化けが発生します※。また,機種依存文字を指定した場合は,正しく動作しないことがあります。
注※ 第一水準,第二水準の文字コードについては問題なく動作します。
-
JP1/SES形式イベントを監視するシステムでは,システム内の言語環境をJP1/SES形式のイベントの文字コードで統一してください。
-
言語環境が混在するシステムでは,次の条件があります。
-
日本語環境または英語環境にある1台のマネージャーで対応した言語環境の監視対象(エージェント)を統合監視する。
-
監視対象の言語に対応するビューアー(JP1/IM - View)で,監視業務を実施する。
-
ビューアーでは,監視対象ホストを言語ごとにグルーピングし,ビューアーに対応した言語のホストだけを監視する。
JP1/IM - Manager,統合オペレーション・ビューアー,JP1/IM - View,およびJP1/Baseの言語環境が混在するシステムの構成例を次の図に示します。
図15‒1 言語環境が混在するシステムの構成例(JP1/IM - Manager,統合オペレーション・ビューアー,JP1/IM - View,およびJP1/Base) -
-
複数言語が混在する環境のサポート範囲を,次の表に示します。
表15‒3 複数言語が混在する環境のサポート範囲 項目
サポート範囲
バージョン
マネージャーおよびビューアーのバージョンは,11-00以降です。
エージェント(JP1/Base)のバージョンは,09-00以降です。
文字化け
JP1イベントはビューアーが認識できる言語の範囲で文字化けしません。
各国語の言語パックが適用されていない場合は,文字化けすることがあります。
動作言語
混在環境でサポートするJP1/IM - Managerの動作言語は,日本語または英語をサポートします。推奨するJP1/IM - Managerの動作言語は英語です。
JP1/IM - Managerの動作言語を日本語にした場合,ビューアーのホストに日本語の言語パックを適用してください。
JP1/IM - ManagerとJP1/IM - Viewの動作言語が異なる場合,メッセージ,またはメッセージの置き換え文字がJP1/IM - Managerの動作言語で出力されます。
JP1/IM - Managerの動作言語を日本語にした場合でビューアーのホストに日本語の言語パックが適用されていないときは,メッセージが文字化けすることがあります。
定義ファイルおよび設定ファイル
定義ファイル名,設定ファイル名,およびこれらのファイル内で使用する文字,属性値などについては,英数字(ASCII)で統一します。ASCIIの範囲外を指定した場合,JP1/IM - Managerの動作言語によって定義が文字化けすることがあります。JP1/IM - Manager上でこれらのファイルを作成し,配布する場合は,2バイト文字を含めたファイルを配布しないように注意してください。
コマンドの実行
コマンドの実行は,ASCIIの範囲でサポートします。
ASCIIの範囲外を指定した場合,JP1/IM - Managerの動作言語やJP1/Base(エージェント)の動作言語によって実行内容や実行結果が文字化けすることがあります。
[イベント詳細]画面
[イベント詳細]画面は,ビューアーの動作言語に合わせて属性名を表示します。
統合機能メニュー
統合機能メニューは,JP1/IM - Viewの動作言語に合わせて項目を表示します。
- 重要
-
言語環境が混在するシステムについて注意事項を次に示します。
-
自動アクションについて
英語環境のJP1/Baseを自動アクションの実行先ホストとした場合,次の注意事項があります。
・2バイト文字を含むアクションは指定しないでください。指定した場合は,アクション結果が文字化けするなどの不正な表示をしたり,アクション実行に失敗したりすることがあります。
・自動アクション定義で使用する変数に,2バイト文字を含むイベント情報を指定しないでください。指定した場合は,アクション結果が文字化けするなどの不正な表示をしたり,アクション実行に失敗したりすることがあります。
・自動アクションで使用する環境変数定義ファイルの名称およびその内容に,2バイト文字を指定しないでください。指定した場合は,アクション結果が文字化けするなどの不正な表示をしたり,アクション実行に失敗したりすることがあります。
・2バイト文字を含む結果を出力する自動アクションは指定しないでください。指定した場合は,アクション結果が文字化けするなど不正な表示をすることがあります。
-
イベント検索について
英語環境のJP1/Baseに対して,2バイト文字を含む条件でイベント検索しないでください。2バイト文字を指定した場合は,正しく検索できません。
-
-
10-50以前と11-00以降でサポートする言語環境のサポート状況を,次に示します。
表15‒4 10-50以前と11-00以降でサポートする言語環境のサポート状況(マネージャーとエージェント間) マネージャーの動作言語
エージェントの動作言語
マネージャーのバージョン
10-50以前
11-00以降
日本語
日本語
○
○
英語
△
▲
中国語
×
▲
英語
日本語
×
▲
英語
○
○
中国語
×
▲
中国語
日本語
×
×
英語
△
△
中国語
○
○
表15‒5 10-50以前と11-00以降でサポートする言語環境のサポート状況(マネージャーとビューアー間) マネージャーの動作言語
ビューアーの動作言語
マネージャーのバージョン
10-50以前
11-00以降
日本語
日本語
○
○
英語
×
▲
中国語
×
▲
英語
日本語
△
▲
英語
○
○
中国語
△
▲
中国語
日本語
×
×
英語
×
×
中国語
○
○
(2) サーバ単位での条件
サーバ単位(1台のマシンで実行する物理ホストおよび論理ホストのすべて)では,次の条件があります。
-
マネージャーのJP1/IMおよびJP1/Baseを,日本語版または英語版どちらかに統一してください。
-
対象とする言語のビューアーとエージェントを用意します。対象とする言語のビューアーから同じ言語のエージェントをグルーピングします。
-
JP1/Baseの言語コード(環境変数LANGなどのロケールの設定)を統一してください。JP1/Baseの言語コードの設定方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「1.3.2 インストール直後に必要な設定(Windowsの場合)」,「2.3.3 インストール直後に必要な設定(UNIXの場合)」を参照してください。
-
JP1/Baseのイベントサーバの環境変数LANGの値を設定してください。環境変数LANGの設定方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」の言語種別の設定の説明を参照してください。
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JP1/IM - Managerを使用中に言語設定を変更する場合は,JP1/IM - Managerを停止したあとに,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「1.3.2 インストール直後に必要な設定(Windowsの場合)」,「2.3.3 インストール直後に必要な設定(UNIXの場合)」を参照して,言語設定を変更してください。言語設定を変更したあと,JP1/IM - Managerを起動してください。