14.4 自動アクションの検討
自動アクションでは,自動アクションを実行する条件,自動アクションとして実行するアクション(実行コマンドの内容)を検討してください。
また,自動アクションを実行するには,コマンド実行環境およびユーザー認証の機能も関連します。あわせて検討してください。
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自動アクションの抑止設定をする場合は,抑止してもよいアクションか抑止してはいけないアクションかを十分に検討してから設定してください。次に例を示します。
- 一度実行すれば一定時間実行しなくてもよい(抑止してもよい)アクション例
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・パトランプを点灯させるアクション
・メールで通知するなどのユーザー通知アクション
・トラブルシュート時のアクション抑止
- 抑止してはいけないアクション例
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・ユーザーを介さずに障害の復旧を行うアクション
・イベントによって実行するアクションの内容が変わるアクション
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自動アクションの遅延監視をする場合は,その自動アクションが実行契機となるJP1イベントを受信してから終了するまでにどのくらいの時間で終わってほしいかの観点で遅延監視時間を設定してください。また,その際には次の点も考慮に入れてください。
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JP1/IM - Managerから実行先ホストへの階層数
JP1/IM - Managerから実行先ホストへのアクション送信処理は構成管理の上位マシンから下位マシンへ送信され,実行先ホストがアクションを受信するまで受け渡し処理が発生します。そのため,構成管理での実行先ホストの階層の深さに比例して,アクションの受け渡し処理が多くなるため,アクション終了までの時間が長くなります。
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JP1/IM - Managerから実行先ホストへのネットワークの負荷状況
JP1/IM - Managerとアクション実行先ホストが別マシンだった場合,その間に存在するネットワークの負荷状況がアクション終了までの時間に関連してきます。ネットワーク状況の負荷が高い場合,低い場合と比較してアクション終了までの時間が長くなります。
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JP1/IM - Managerのマシンの負荷状況
JP1/IM - Managerが稼働するマシンの負荷状況がアクション終了までの時間に関連してきます。マシンの負荷が高いほど,JP1/IM - Managerからマネージャー上のJP1/Baseにアクションを送信するまでに掛かる時間が長くなるため,アクション終了までの時間が長くなります。
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実行先ホストの負荷状況
実行先ホストのマシンの負荷状況がアクション終了までの時間に関連してきます。マシンの負荷が高いほど,アクションの実行に掛かる時間が長くなります。
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アクションの実行時間
遅延監視時間に対し,アクションの実行時間が長い場合,遅延したアクションとして通知されてしまいます。遅延監視時間とアクション実行時間は適切に設定する必要があります。
なお,JP1/IMで設定できる遅延監視時間は最大24時間です。24時間以上掛かるアクションを遅延監視したい場合には,次に示すようにJP1/AJSと連携してアクションの実行監視をしてください。
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自動アクションで実行するコマンドは,実行先のホストで順番に一つずつ処理されるため,コマンドの実行時間が長いと実行遅延が発生するおそれがあります。
このような場合,コマンド実行先のJP1/Baseのコマンド同時実行数を増やすことで,実行遅延を減少できます。コマンドの同時実行数はjcocmddefコマンドで変更できます。
ただし,コマンドの同時実行数を複数(二つ以上)に設定すると,処理の早いコマンドから順次終了します。順序性を持たせてコマンドを実行したい場合には,デフォルト(一つずつ実行)の設定のままにしてください。
なお,コマンド実行先ホストのJP1/Baseが同時に処理できるコマンドの上限は48です。複数のJP1/IM - Managerから自動アクションを実行する場合,次のことを考慮してください。
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複数のJP1/IM - Managerから同時実行される自動アクションの合計が,最大48以下になるようにする。
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自動アクションの実行先ホストで,実行に必要なリソースを確保できるようにする。
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アクション状態通知イベントを発行する場合は,アクション情報ファイルに保存する自動アクションの実行情報を参照するため,アクション情報ファイルの容量を適切に設定してください。アクション情報ファイルの容量は,自動アクション環境定義ファイル(action.conf.update)で設定します。なお,アクション状態通知イベントは,次の場合に発行されます。
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コマンド実行要求が正常終了し,アクションのキューイングを確認した
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アクションの実行が終了した(アクション状態が,「終了」「キャンセル」または「強制終了」になった)
アクション状態が「終了」の場合,アクションに設定されたコマンドの終了コードが表示されます。アクション状態が「キャンセル」または「強制終了」の場合,終了コードは「-1」となります。
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アクション状態が異常な状態になった(アクション状態が,「実行不可」または「実行失敗」になった)
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アクション状態通知イベントに対するアクションのコマンド実行制御へのコマンド実行要求が正常終了し,キューイングを確認した
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アクション状態通知イベントに対するアクションのアクション状態が異常な状態になった
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イベント情報引き継ぎ機能を使用すると,イベントの情報がコマンドの実行内容に自動で指定されます。イベント情報引き継ぎ機能については,「4.19.5 コマンド実行時のイベント情報引き継ぎ」を参照してください。
自動アクションについては,次の説明を参照してください。
- 自動アクションについて
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自動アクションの概要
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コマンド実行環境の概要
参照先:「9.4.4 コマンド実行の管理」
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自動アクションの設定(GUIで設定する場合)
参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 画面リファレンス」の「3.32 [アクション設定]画面」
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自動アクションの設定(定義ファイルで設定する場合)
参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「自動アクション定義ファイル(actdef.conf)」(2. 定義ファイル)
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自動アクション環境の設定
参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「自動アクション環境定義ファイル(action.conf.update)」(2. 定義ファイル)
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自動アクションの実行監視環境の設定
参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「自動アクション通知定義ファイル(actnotice.conf)」(2. 定義ファイル)
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自動アクションの実行先ホストのコマンド実行環境の設定
参照先:マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のjcocmddefコマンドを説明している章
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構成定義について
参照先:マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」の「構成定義ファイル(jbs_route.conf)」を説明している章
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- 〈この節の構成〉