8.2.6 システムの階層構成の反映
IM構成管理では,編集した構成定義情報のエージェント構成を,システムの階層構成内のエージェントに反映します。
エージェント構成の場合,システムの階層構成の反映方式として,次に示す方式があります。
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差分配布方式
現在のエージェント構成から差分のあるホストだけに対して,構成定義情報を削除または配布します。削除したホストに対しては構成定義情報を削除し,エージェント構成に追加したホストに対しては,そのホストとその上位のマネージャーホストに構成定義情報を配布します。そのため,現在のエージェント構成から変更のないホストの監視に影響を与えることなく,システムの階層構成を反映できます。なお,マネージャーホストのJP1/Baseのバージョンが11-10以降である必要があります。
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一括配布方式(構成削除あり)
現在のエージェント構成内の全ホストに対して,構成定義情報を削除したあと,新たに定義したエージェント構成の全ホストに対して構成定義情報を配布します。
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一括配布方式(構成削除なし)
構成定義情報を削除せずに,新たに定義したエージェント構成の全ホストに対して構成定義情報を配布します。
システムの階層構成の各反映方式の設定方法は次のとおりです。
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差分配布方式
差分配布方式を使用する場合は,JP1/Baseの構成定義情報の配布の設定で,差分配布方式を指定してください。
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一括配布方式
一括配布方式を使用する場合は,JP1/Baseの構成定義情報の配布の設定で,一括配布方式を指定してください。次に示す設定条件で,構成削除ありまたは構成削除なしを指定してください。
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一括配布方式(構成削除あり)
一括配布方式(構成削除あり)を使用する場合は,業務グループの参照・操作制限機能を無効,かつ共通定義情報のAPPLY_CONFIG_TYPEを00000000にしてください。
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一括配布方式(構成削除なし)
一括配布方式(構成削除なし)を使用する場合は,業務グループの参照・操作制限機能を有効にしてください。または共通定義情報のAPPLY_CONFIG_TYPEを00000001にしてください。
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なお,JP1/Baseの構成定義情報の配布方式の詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。業務グループの参照・操作制限機能の設定については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「5.19 業務グループの参照・操作制限の設定」を参照してください。共通定義情報のAPPLY_CONFIG_TYPEの設定については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「IM構成反映方式設定ファイル(jp1cf_applyconfig.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。
システムの階層構成を定義し,統合マネージャーと拠点マネージャーの間で,システムの階層構成の同期を取ったあとにエージェント構成を反映したときは,拠点マネージャー配下の情報はクリアされます。再度,システムの階層構成の同期を取ってください。
(1) システムの階層構成の反映方法
システムの階層構成の構成定義情報は,次の方法で反映します。
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エージェント構成の場合
[エージェント構成編集]画面で[操作]メニューから[エージェント構成の反映]を選択して実行します。
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「3.2.4(3) システムの階層構成をIM構成管理が管理するシステムに反映する」を参照してください。
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リモート監視構成の場合
[リモート監視構成編集]画面で[操作]メニューから[リモート監視構成の反映]を選択して実行します。
リモート監視構成を使用する場合は,エージェント構成を反映しておく必要があります。エージェント構成を反映する場合に,マネージャーホスト以外に管理対象のエージェントがないときは,マネージャーホストだけの構成で反映してください。
なお,システムの階層構成を反映するには,更新権を取得する必要があります。詳細については,「8.2.5(1) 更新権の取得」を参照してください。
(2) IM構成管理によるシステムの階層構成の反映の流れ
IM構成管理によるシステムの階層構成の反映の流れを,次の図に示します。
なお,エージェント構成の反映を実行すると,IM構成管理が動作するホストで構成定義ファイル(jbs_route.conf)が上書き保存されます。反映前の構成定義ファイル(jbs_route.conf)を保存する場合は,事前に,ファイル名を変更するなどして,バックアップを取っておく必要があります。
エージェント構成の反映を実行すると,IM構成管理が動作するマネージャーでjbsrt_distribコマンドが実行されます。この場合,システムの階層構成内の全エージェントに対して,構成定義情報の削除が実行されたあと,編集済みの構成定義情報が配布されます。そのため,同一のエージェントを複数のマネージャーホストから監視することはできません。
また,リモート監視構成の反映では,リモートの監視対象ホストに対してIM構成種別に「リモート」を追加します。
システムの階層構成を反映できないエージェントやリモートの監視対象ホストがあった場合は,反映できなかったホスト名がダイアログに表示されます。
システムの階層構成の反映結果は,ダイアログに表示されます。また,反映を実行したあとのシステムの階層構成は,[IM構成管理]画面の[IM構成]ページで確認できます。反映に失敗した場合,[IM構成]ページで,ツリー表示領域のホストアイコンに,エラーの状態を示すアイコンが表示されます。詳細は,[IM構成]ページのノード情報表示領域で[基本情報]ボタンをクリックすると参照できます。