Hitachi

プリンタマネージャ 


3.4.5 プリンタの障害監視情報を設定する

背景

出力先プリンタの障害監視情報(プリンタ状態の監視方式、およびプリンタエラー発生時のリカバリ方法)を設定します。

[出力先プリンタ設定]画面で[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスをチェックしている場合は、起動中のモニタサービスにも設定した障害監視情報が反映されます。

メモ

出力先プリンタの新規追加時に[出力先プリンタ設定 − <新規作成する出力先プリンタ名>]画面で[障害監視]タブへ切り替えた場合は、手順1.〜手順3.の操作は不要です。手順4.から実施してください。

前提条件

操作手順

  1. [モニタ環境設定]画面で[出力先プリンタ設定]ボタンをクリックします。

    [出力先プリンタ設定]画面が表示されます。

  2. 起動中のモニタサービスに、更新した障害監視情報を反映する場合は、[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスをチェックします。

    重要

    [サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスのチェックを外して出力先プリンタの情報を変更すると、以降、チェックボックスは非活性となり、出力先プリンタの情報を動的変更できなくなります。この場合、モニタサービスを再起動すると、[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスは活性となり、運用中の設定変更も反映されます。

  3. [出力先プリンタ一覧]から障害監視情報を設定する出力先プリンタを選択して、[変更]ボタンをクリックします。

    [出力先プリンタ設定 − <選択した出力先プリンタ名>]画面の[プリンタ]タブが表示されます。

  4. [障害監視]タブをクリックします。

    [出力先プリンタ設定 − <選択した出力先プリンタ名>]画面の[障害監視]タブが表示されます。

    ここで示す[障害監視]タブは、[監視方式]に[インパクトプリンタ(モデル1)]を選択した場合の表示例です。

    [図データ]

  5. 出力先プリンタに対するプリンタ状態の監視方式を選択し、必要に応じて障害監視情報を変更します。

    監視方式を選択すると、[障害監視]タブの設定項目には、出力先プリンタに対して最適な障害監視情報が適用されます。

    [障害監視]タブの設定項目を次に示します。

    設定項目

    内容

    [監視方式]

    出力先プリンタに対する監視方式をドロップダウンリストから選択します。選択した監視方式ごとに、最適な障害監視の設定が適用されます。プリンタごとの指定値については、取扱説明書を参照してください。

    • インパクトプリンタ(モデル1)

      インパクトプリンタを拡張MIBで障害監視する場合に選択します。

    • インパクトプリンタ(モデル2)

      インパクトプリンタを標準MIBで障害監視する場合に選択します。対象となるプリンタのジョブを利用して監視します。

    • インパクトプリンタ(モデル3)

      インパクトプリンタを標準MIBで障害監視する場合に選択します。

    • インパクトプリンタ(モデル4)

      インパクトプリンタを標準MIBで障害監視する場合に選択します。対象となるプリンタの印刷完了タイミングを取得して監視します。

    • ページプリンタ(モデル1)

      ページプリンタを標準MIBで障害監視する場合に選択します。

      01-40より前に作成した出力先プリンタの設定情報で「ページプリンタ」を選択した場合は、この設定に引き継がれます。

    • ページプリンタ(モデル2)

      ページプリンタを標準MIBで障害監視する場合に選択します。

    • ページプリンタ(モデル3)

      XPS対応ドライバを指定している場合に選択します。

    • インパクトプリンタ(モデル5)※1

      インパクトプリンタを標準MIBで障害監視する場合に選択します。特定のプリンタの印刷完了タイミングを取得して監視します。

    • 空白

      01-30より前に作成した出力先プリンタの設定情報をそのまま保存する場合に選択します。新規作成する出力先プリンタの場合、この設定は選択できません。

    [印刷中キーワード]

    印刷ジョブが印刷中かどうかをモニタが判定するために使用するキーワード文字列を、32文字以内の英数字で指定します。ただし、サロゲート文字、IVSフォント、および全角文字は使用できません。プリンタごとの指定値については、取扱説明書を参照してください。

    LPQの応答文字列に[印刷中キーワード]がある場合、モニタは、その印刷ジョブが印刷中であると判断します。

    [ジョブID出現位置]

    モニタがプリンタ内のジョブIDをLPQの応答文字列から判断するために、応答文字列の何列目にジョブIDがあるかを指定します。プリンタ内のジョブIDは、印刷ジョブの状態監視、およびキャンセルで使用されます。プリンタごとの指定値については、取扱説明書を参照してください。

    0を指定した場合、モニタは、プリンタ内でジョブIDが管理されていないと見なして動作します。

    [障害リカバリ制御]

    Windows スプールから取り出した印刷データを、プリンタへ送信する単位、およびプリンタの状態(印刷完了、および障害)を監視する方式を選択します。

    • [ジョブ単位で制御]ラジオボタン

      Windowsスプールから取り出した印刷データを、印刷ジョブ単位にプリンタへ送信します。

      送信した印刷ジョブごとに、プリンタの状態(印刷完了、および障害発生)を検知します。障害発生時には、標準MIBを使用している場合は[障害通知]画面にエラー発生ページは表示されませんが、拡張MIBを使用している場合は、[障害通知]画面にエラー発生ページが表示されます。

      障害発生時は、[障害通知]画面で印刷ページを指定して、指定したページから再印刷します。または、[障害通知]画面で印刷ページが表示されない場合は、[印刷開始]ボタンで印刷ジョブの先頭から再印刷します。

    • [ページ単位で制御]ラジオボタン

      Windowsスプールから取り出した印刷データを、印刷ジョブのページ単位に分割してプリンタへ送信します。

      送信したページごとに、プリンタの状態(印刷完了、および障害発生)を検知します。障害発生時には、[障害通知]画面に送信したページ番号がエラー発生ページとして表示されます。

      障害発生時は、[障害通知]画面で印刷ページを指定して、指定したページから再印刷します。または、[障害通知]画面で印刷ページが表示されない場合は、[印刷開始]ボタンで印刷ジョブの先頭から再印刷します。

    • [制御しない]ラジオボタン

      Windowsスプールから取り出した印刷データを、プリンタへ送信します。

      モニタでは、プリンタに印刷ジョブをすべて送信したら印刷完了と判断します。また、プリンタの状態(印刷完了、および障害発生)を監視しないため、印刷時に障害が発生してもリカバリできません。

    [プリンタへ送信する多重度]

    同期印刷の場合に、プリンタからの印刷完了を待たないで、次の印刷データをプリンタへ送信する数(多重度)を1〜80の範囲で指定します。多重度が、プリンタで受け付けられる上限数を超えている場合は、上限数で同期印刷されます。

    次の条件を満たすプリンタの場合は、性能を考慮して多重度を設定してください。それ以外のプリンタの場合は、「1」を設定してください。

    • シリアルプリンタでない

    • プリンタ送信後に、プリンタ内で印刷順序が変わらない

    [プリンタの自動再開時に障害通知ダイアログを閉じる]チェックボックス

    モニタの障害検知※2によるプリンタエラーを回復したあと、自動的に[障害通知]画面を閉じて、印刷を再開するかどうかを指定します。

    障害回復後に、プリンタへ送信済みの印刷ジョブを自動的に再開するかどうかは、プリンタの設定によって異なります。チェックを外すと、自動再開するプリンタの場合は、印刷ジョブが障害発生時までで中止され、自動再開しないプリンタの場合は、[障害通知]画面で[印刷中止]ボタン以外が無効となり、印刷ジョブが再印刷できなくなります。このため、このチェックボックスは、プリンタの設定に従って指定してください。

    [自動的に印刷中止する]チェックボックス

    印刷ジョブで印刷エラーが発生した場合に、印刷ジョブを自動的にキャンセルして、出力先プリンタへの印刷処理を中止するかどうかを指定します。

    このチェックボックスをチェックすると、印刷エラーが発生した印刷ジョブは、[待機時間]に指定した時間が経過したあと自動的にキャンセルされ、出力先プリンタへの印刷処理は取り消されます。

    [待機時間]

    [自動的に印刷中止する]チェックボックスをチェックした場合に、印刷ジョブで印刷エラーが発生してから、出力先プリンタへの印刷処理を自動的に中止するまでの待ち時間を、0〜1440分で指定します。

    0を指定した場合は、印刷エラーが発生すると、出力先プリンタへの印刷処理を即時に中止します。

    [通知先ユーザ]

    モニタで、障害の通知先ユーザをプリンタごとに指定できます。障害監視の対象プリンタに対して、特定のユーザで監視する場合に利用します。ただし、次の場合、[通知先ユーザ]は利用できません。

    • [マネージャ設定]画面で[マネージャ機能を使用する]チェックボックスをチェックしている場合

    • [クライアント設定]画面で[複数のログインユーザでモニタ/マネージャクライアントを起動する]チェックボックスをチェックしている場合

    選択できる通知先ユーザは、未選択(ユーザの指定なし)、またはモニタ環境下で設定されているログインユーザをロップダウンリストから選択します。ドロップダウンリストには、マシンに設定されているユーザ名が表示されます。

    モニタの障害検知によるプリンタエラーは、通知先ユーザでログインしたマシンに表示します。通知先ユーザの指定がない場合は、ログインするユーザを特定しません。

    なお、モニタの障害検知によるプリンタエラーは、現在ログオン中のユーザ、または最初にログオンしたユーザに対して表示します。このため通知先ユーザを指定していても、他のユーザがログインしている場合は、プリンタエラーが表示されない場合があります。この場合は、他のユーザがログアウトした時点で、プリンタエラーが表示されます。

    [プリンタ状態をイベントログに出力する]チェックボックス

    プリンタ状態をWindowsイベントログに出力するかどうかを指定します。

    このチェックボックスをチェックすると、プリンタ状態として、「不明・通信断」、「ウォームアップ中」、「オンライン」、「オンライン(警告)」、「印刷中」、「印刷中(警告)」、「エラー」、または「スリープ中」が、Windowsイベントログに出力されます。プリンタ状態の意味は、[プリンタ一覧]ウィンドウの[状態]に表示される項目と同じです。

    [プリンタメッセージの文字コード]

    モニタが出力先プリンタのOCPメッセージをどの文字コードとして扱うかを、ドロップダウンリストから選択します。

    • Shift_JIS

      文字コードがシフトJISのOCPメッセージを返すプリンタの場合に選択します。[障害通知]画面に表示されるメッセージが文字化けするときは、ほかの値を選択してください。

      なお、OCPメッセージが出力先プリンタから取得できない場合は、[その他]を選択したときと同じ動作となります。

    • UTF-8

      文字コードがUTF-8のOCPメッセージを返すプリンタの場合に選択します。

      なお、OCPメッセージが出力先プリンタから取得できない場合は、[その他]を選択したときと同じ動作となります。

    • その他

      OCPメッセージを出力先プリンタから取得しない場合に選択します。モニタが標準MIBのプリンタステータス状態などから生成する、OCPメッセージが表示されます。

    注※1

    拡張オプションをインストールしている場合に表示されます。拡張オプションを利用して追加した特定のプリンタの場合も、ほかのプリンタと同様に、モニタからログを出力します。

    拡張オプションをアンインストールすると、インパクトプリンタ(モデル5)を設定しているプリンタの[監視方式]は空欄で表示されます。この場合、[監視方式]を変更して保存したときのモニタの動作は保障できませんので注意してください。

    注※2

    ネットワーク系の障害が発生した場合(プリンタ状態に「不明・通信断」、および[障害通知]画面で「ツウシンダン」と表示された場合)は、プリンタの印刷状況やエラー状態が取得できなくなるため、プリンタの自動再開に対応する設定が有効でも、自動的に印刷は再開されません。この場合は、印刷済みのページ数を確認の上、[範囲指定]に開始ページと終了ページを設定し、再印刷してください。

  6. 障害監視情報を確認して、[OK]ボタンをクリックします。

    メモ

    設定項目の指定誤りを示すメッセージが表示された場合は、メッセージに従って指定値を見直してください。

    [サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスの設定に関するメッセージが表示された場合、出力先プリンタの情報を動的変更しないときは[はい]ボタンを、動的変更するときは[いいえ]ボタンをクリックしてください。[いいえ]ボタンをクリックすると、変更後の設定は破棄され、[出力先プリンタ設定]画面が表示されます。

    [出力先プリンタ設定 − <選択した出力先プリンタ名>]画面が閉じられ、[出力先プリンタ設定]画面が表示されます。

    手順2.で[サービス起動中に設定変更を反映する]チェックボックスをチェックしている場合は、環境設定ファイルおよびWindowsプリンタに加え、起動中のモニタサービスにも反映されます。チェックしていない場合、チェックボックスは非活性で表示され、環境設定ファイルおよびWindowsプリンタにだけ反映され、起動中のモニタサービスには反映されません。

  7. [閉じる]ボタンをクリックします。

    [出力先プリンタ設定]画面が閉じられ、[モニタ環境設定]画面が表示されます。