Hitachi

プリンタマネージャ 


2.2 障害通知について

障害検知の仕組み

障害通知とは、印刷中にプリンタでエラーが発生した際に、モニタが[障害通知]画面を表示して、システム運用者に障害が発生したことを通知することです。

システム運用者は、[障害通知]画面が表示されたら、プリンタの障害を回復したあと、[障害通知]画面から再印刷を指示することで、印刷ジョブを完了できます。[障害通知]画面は、モニタ運用時はモニタコンソール、モニタ Client運用時はモニタコンソールとモニタクライアント、マネージャ運用時はマネージャコンソール、マネージャ Client運用時はマネージャコンソールとマネージャクライアントに表示されます。

メモ
モニタまたはモニタ Client運用時

障害通知に対するユーザからの操作は、すべてのモニタコンソール、またはモニタクライアントの中で、最初にモニタが受け付けた要求だけを有効にします。以降は、有効にした要求元からの操作だけが、モニタに受け付けられます。そのほかのモニタコンソール、またはモニタクライアントの[障害通知]画面は自動的にクローズされます。

マネージャまたはマネージャ Client運用時

障害通知に対するユーザからの操作は、すべてのマネージャコンソール、またはマネージャクライアントの中で、最初にマネージャが受け付けた要求だけを有効にします。以降は、有効にした要求元からの操作だけが、マネージャに受け付けられます。そのほかのマネージャコンソール、またはマネージャクライアントの[障害通知]画面は自動的にクローズされます。

障害通知が表示している状態でマネージャコンソールまたはマネージャクライアントを終了した場合、マネージャコンソールまたはマネージャクライアントの次回起動時に再度障害通知が表示されます。

なお、マネージャClient運用時でも、マネージャコンソールで出力先プリンタを切り替えて印刷ジョブを出力した場合、[障害通知]画面はマネージャコンソールにだけ表示されます。マネージャクライアントで出力先プリンタを切り替えて印刷ジョブを出力した場合、[障害通知]画面はマネージャコンソールとマネージャクライアントに表示されます。

[障害通知]画面について

[障害通知]画面を次の図に示します。

図2‒2 [障害通知]画面(マネージャ運用時の表示例)

[図データ]

[障害通知]画面の表示項目を次の表に示します。

表2‒4 [障害通知]画面の表示項目

項目

内容

タイトル

画面タイトルが「障害通知 - <プリンタ名>」の形式で表示されます。プリンタ名には、モニタの環境設定([出力先プリンタ新規作成]画面)で指定した出力先プリンタ名が表示されます。

エラー発生個所通知

エラー発生個所が表示されます。エラー発生個所の表示形式は、モニタの環境設定([出力先プリンタ設定]画面の「印刷」タブ)で指定した障害リカバリ制御方式によって異なります。

障害リカバリ制御方式が[ページ単位で制御]の場合

xxページ目でエラーが発生しました。

xxには、障害が発生したページ数が表示されます。

障害リカバリ制御方式が[ページ単位で制御]以外の場合

エラーが発生しました。

OCPメッセージ

プリンタで発生したプリンタエラーのOCPメッセージが表示されます。1行目には、「プリンタコンソールで上段に表示されるOCPメッセージ」、2行目には、「プリンタコンソールで下段に表示されるOCPメッセージ」が表示されます。

ただし、OCPメッセージは取得できないことがあります。OCPメッセージが取得できない場合は、モニタが生成したものがOCPメッセージとして表示されます。

なお、プリンタの監視方式に、標準MIB、または拡張MIBのどちらを使用するかによって、出力されるOCPメッセージは異なります。

[ドキュメント名]※1

プリンタエラーが発生した印刷ジョブで、印刷ドキュメント名から取得したドキュメント名が表示されます。

なお、用紙交換を示す「△△△FNAM-」(△:半角空白)以降は表示されません。

[受付時刻]※1

プリンタエラーが発生した印刷ジョブを受け付けた時刻が表示されます。

[総ページ数]※1

プリンタエラーが発生した印刷ジョブのページ数が表示されます。0ページの場合は「-」が表示されます。

[テスト印刷]※2

[範囲指定]

印刷ジョブをテスト印刷する開始ページと終了ページの範囲を数値で指定します。数値は、スピンボタンをクリックして指定することもできます。

[テスト印刷]ボタン

[範囲指定]で指定した開始ページから終了ページまでの範囲で印刷ジョブをテスト印刷できます。テスト印刷の場合、モニタの環境設定([出力先プリンタ設定]画面の「印刷」タブ)で指定した印字文字(スタンプ印字する文字列)も印刷できます。

なお、ボタン操作時の確認メッセージは、モニタの環境設定([出力先プリンタ設定]画面の「印刷」タブ)で表示するかどうかを設定できます。

[中止]ボタン

テスト印刷中のジョブが中止されます。

[再印刷]※2

[範囲指定]

印刷ジョブを再印刷する開始ページと終了ページの範囲を数値で指定します。数値は、スピンボタンをクリックして指定することもできます。

[プレビュー表示]ボタン※2

印刷ジョブの印刷イメージをプレビュー表示できます。テスト印刷、再印刷または印刷を開始するページが[プレビュー表示]画面に表示されます。

[印刷開始]ボタン

プリンタエラーが発生したジョブの印刷を開始します。

なお、ボタン操作時の確認メッセージは、モニタの環境設定([出力先プリンタ設定]画面の「印刷」タブ)で表示するかどうかを設定できます。

[印刷中止]ボタン

プリンタエラーが発生したジョブの印刷を中止し、画面を閉じます。

なお、製品によって印刷ジョブの扱いが異なります。モニタまたはモニタ Clientの場合は印刷ジョブを削除し、マネージャまたはマネージャ Clientの場合は印刷ジョブを削除しません。

注※1

印刷ジョブを識別するための情報です。

注※2

ページを特定できない印刷ジョブの場合、テスト印刷、再印刷およびプレビュー表示はできません。

エラー発生個所のページ番号通知について

[障害通知]画面から[範囲指定]で再印刷した印刷ジョブでプリンタエラーが発生した場合、[障害通知]画面のエラー発生個所通知には、[範囲指定]で指定したページ番号ではなく、範囲指定前(対象ジョブ)のページ番号が表示されます。

[図データ]

障害のリカバリ方法

障害通知に対して、次のどれかの操作を実施して障害をリカバリします。

なお、モニタの環境設定でプリンタの自動再開に対応する設定を有効にしている場合、障害検知によるプリンタエラーを取り除いたあとは、自動的に[障害通知]画面が閉じられ、プリンタで印刷が再開されます。

この場合、プリンタへ印刷指示したデータをクリアしないため、次の操作はできません。

重要

ネットワーク系の障害時に、[障害通知]画面で「ツウシンダン」と表示された場合、モニタではプリンタの印刷状況やエラー状態が取得できなくなるため、「異常終了(通信断)」として扱います。このため、モニタの環境設定でプリンタの自動再開に対応する設定を有効にしてい る場合も、自動的に印刷は再開されません。

この場合は、[障害通知]画面で「ツウシンダン」と表示されたジョブの印刷を中止します。その後、ジョブの送信先となるプリンタでプリンタ状態が「オンライン」になっていることを確認したあとに、ジョブの印刷を再開してください。

印刷エラー発生ジョブの自動キャンセル

印刷エラーが発生した印刷ジョブを、自動的にキャンセルして出力先プリンタへの印刷処理を取り消 すことができます。印刷エラーが発生してから、自動的に印刷ジョブをキャンセルするまでの待ち時間は、モニタの環境設定で指定します。