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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Console 構築・運用ガイド


付録I.2 Asset Consoleで資産情報を更新してから、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映する

組織改正などによって利用者の部署や機器の設置場所が変更された場合、システム管理者が一括して部署や設置場所などの情報を変更する必要があります。この場合、Asset Consoleで設定した情報をJP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映すると、Asset ConsoleとJP1/IT Desktop Management 2 - Managerの情報を合致させることができます。

ここでは、Asset Consoleで資産情報を更新してから、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映する流れを説明します。CSVファイルをインポートすることで、Asset Consoleで更新した資産情報のうち、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerでの機器管理に必要な、次の管理項目の資産情報をJP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映できます。

〈この項の構成〉

(1) Asset Consoleで資産情報を更新してから、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映する流れ

メモ

不要な情報を反映するのを防ぐため、事前に次のタスクを実行しておいてください。

  • タスク「ITDM2 - Manager管理情報の取得(Asset Console)」

  • タスク「データメンテナンス」

タスクの設定については、「7.9 タスクスケジューラに登録されるタスクの設定」を参照してください。

Asset Consoleで資産情報を更新してから、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映する流れを次に示します。

  1. 更新したい資産情報を含めたユーザレポートを作成する。

    ここで作成したユーザレポートは、次回以降の同じ作業にも利用できます。

    ユーザレポートの作成方法については、「11.5 定型業務に合わせた操作画面の追加(ユーザレポート作成)」を参照してください。

  2. 流れ1で作成したユーザレポートの画面から、CSVファイルをダウンロードする。

  3. ダウンロードしたCSVファイルで、資産情報を編集する。

    CSVファイルを使用した資産情報の編集・更新方法については、「16.10 資産情報を一括で更新する(インポート)」を参照してください。

  4. 編集したCSVファイルを、Asset Consoleにインポートする。

    ここまでで、Asset Consoleでの資産情報の更新が完了します。続けて、更新した資産情報をJP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映します。

    資産情報の定義も変更している場合は、流れ5と流れ6を実施します(例:職制変更による部署の変更)。定義を更新していない場合は、流れ5と流れ6は不要です。

  5. 流れ3で編集したCSVファイルを基に、共通管理項目と追加管理項目の定義のインポートファイル(CSVファイル)を作成する。

    共通管理項目と追加管理項目の定義のインポートファイルについては、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」を参照してください。

  6. 管理用サーバでioassetsfieldutil importコマンドを使用して、流れ5で作成したインポートファイルをJP1/IT Desktop Management 2 - Managerにインポートする。

    ioassetsfieldutil importコマンドについては、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」を参照してください。

  7. JP1/IT Desktop Management 2 - Managerの操作画面から、[資産情報をインポートしましょう]ウィザードを実行する。

    [資産情報をインポートしましょう]ウィザードについては、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」のハードウェア資産情報をインポートする手順を参照してください。

  8. [インポートファイルを読み込む]画面で[インポートファイル名]と[文字エンコーディング]を指定して、[次へ]ボタンをクリックする。

    [インポートファイル名]には、流れ3で編集したCSVファイルを指定します。[文字エンコーディング]には、Asset Consoleで出力したCSVファイルの文字エンコードを指定します。Asset Consoleで出力したCSVファイルの文字エンコードは、資産管理サーバのOSによって次のとおり異なります。

    • OSの言語が日本語の場合:MS932

    • OSの言語が英語の場合:ASCII

    • OSの言語が中国語の場合:GBK

    上記の文字エンコードが[インポートファイルを読み込む]画面に表示されない場合は、JP1/IT Desktop Management 2の操作画面からCSVファイルをインポートする前に、テキストエディタでCSVファイルの文字エンコードをJP1/IT Desktop Management 2 - Managerでサポートしている文字エンコードに変換してください。

  9. [データの項目名を対応づける]画面で、流れ3で編集したCSVファイルの項目が、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerの資産情報の、どの項目名に相当するかを対応付けて、[次へ]ボタンをクリックする。

    表示されるダイアログで、項目の対応づけを定義したテンプレートを保存しておくと、次回以降に同じ形式のCSVファイルをインポートする場合に、対応づけが不要になります。

  10. ウィザードを進めて、CSVファイルをインポートする。

Asset Consoleでの資産情報の更新と、更新した資産情報のJP1/IT Desktop Management 2 - Managerへの反映が完了します。

ヒント

次回以降は、流れ1で作成したユーザレポートおよび流れ9で作成したテンプレートを再利用することで、Asset ConsoleのjamUserReportコマンドによるCSVファイルのエクスポート、およびJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのioutils importassetコマンドによるCSVファイルのインポートができます。

jamUserReportコマンドについては、「11.5.13 ユーザレポートの実行例」のコマンドラインからの実行例を、ioutils importassetコマンドについては、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」のコマンドの説明を参照してください。

(2) 「部署」および「設置場所」の情報を更新する場合の設定例およびCSVファイルの出力例

職制変更に伴い、Asset ConsoleおよびJP1/IT Desktop Management 2 - Managerの「部署」および「設置場所」の情報を更新する場合の、ユーザレポートの設定例およびCSVファイルの出力例を次に示します。

ユーザレポートの設定例(流れ1)

検索方法:「複数のクラスを結合して検索」

クラスの結合方法:「クラス指定」

結合元クラスと結合先クラス

クラス

キープロパティ

結合タイプ

結合元クラス

資産情報

資産ID

INNER

結合先クラス

ハードウェア資産情報

資産ID

検索条件

カラム

条件式

条件

ハードウェア資産情報.MACアドレス

!=

AND

資産情報.ホスト識別子

!=

AND

(凡例)−:空欄

出力項目と並び順

クラス

項目

プロパティの表示方法

並び順

資産情報

資産番号

詳細表示しない

1

機器状態

[表示名]

7

稼働管理種別

[表示名]

6

部署

4

設置場所

5

登録日

8

ハードウェア資産情報

ホスト名

2

MACアドレス

3

(凡例)−:設定なし

重複データを含むかどうか:「検索結果に重複データを含まないで出力」

ユーザレポートの画面からダウンロードしたCSVファイルの出力例(流れ2)

[図データ]

JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに資産情報をインポートする際に使用する、項目の対応づけを定義したテンプレートの設定例(流れ9)

テンプレート名:任意の名称

ヘッダ行:1

データ開始行:2

データ項目の割り当て

資産情報の項目名

CSVファイルのヘッダ行

資産番号

ホスト名

MACアドレス

MACアドレス

部署

部署

設置場所

設置場所

稼働管理種別

機器状態

登録日

(凡例)−:JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに反映しない

注※ [マッピングキー]に指定する項目