12.5.4 管理項目に引き当てる情報を設定する
ここでは、Activity Designerの「タスクの設定」で、管理項目に引き当てる情報を設定する方法について説明します。管理項目に引き当てる情報を設定することで、「実行タスク」に追加したタスクで更新する情報、処理対象の特定方法、繰り返し処理の範囲を設定します。
「タスクの設定」は、「実行タスク」で設定したいタスクを選択して、[編集]ボタンをクリックすると表示されます。「管理項目」の一覧から、処理の対象とする項目を選択して、引き当て項目を設定します。
「管理項目」には、資産管理データベースで管理する情報(「クラス.プロパティ」の形式)、選択したタスクの処理の対象を特定するための項目、および繰り返し処理の範囲を設定するための項目が表示されます。表示されている「管理項目」の中から、必要に応じて引き当て項目を設定します。ただし、「管理項目」の欄に「★」が付いている項目は、必ず設定してください。
実行タスクで「*繰り返し開始」を選択した場合は、引き当て項目を設定する前に、「繰り返し対象」を選択します。実行タスクで「*繰り返し開始」を選択した場合の設定方法については「12.5.4(2) 繰り返し処理の内容を設定する」を参照してください。
(1) タスクの引き当て項目を設定する
各引き当て項目の[参照]ボタンをクリックすると、[画面の引き当て設定]ダイアログが表示されます。[画面の引き当て設定]ダイアログの例を次の図に示します。
ダイアログには、自動設定の項目と案件画面で定義した管理項目名が一覧で表示されています。一覧の中から、それぞれの管理項目に引き当てたい情報を選択します。
[画面の引き当て設定]ダイアログに表示される次の項目の中から、引き当て項目を選択します。
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「設定しない」
選択した管理項目に対して、引き当て項目は設定されません。
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「自動設定:自動採番」
資産管理システムで自動採番された値が設定されます。
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「自動設定:固定値」
指定した値が、常に設定されます。この項目を選択した場合は、固定値の値を必ず指定してください。
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「自動設定:実行した日付」
案件の実行された日付が設定されます。すでに同じ管理項目に対して日付が登録されていた場合も、上書きされます。
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「自動設定:実行した日付(値が無ければ登録)」
案件の実行された日付が設定されます。すでに同じ管理項目に対して日付が登録されていた場合、上書きされません。
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「アップロードファイルから取得」
案件の添付ファイルとしてアップロードした、CSVファイルの値が引き当てられます。値を引き当てられるファイルは、CSVファイルだけです。この項目を選択した場合は、取得する値がファイルの何列目の値かを必ず指定してください。
また、選択しているタスクの前後に「*繰り返し開始」および「*繰り返し終了」を追加し、「*繰り返し開始」の「タスクの設定」で、「繰り返し対象」に「アップロードファイルの行数」を指定してください。
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「表から取得」
案件画面で「テーブル」オブジェクトとして定義した値が引き当てられます。この項目を選択した場合は、取得する値がテーブルの何列目の値かを必ず指定してください。
また、選択しているタスクの前後に「*繰り返し返し」および「*繰り返し終了」を追加し、「*繰り返し開始」の「タスクの設定」で、「繰り返し対象」に「表の行数」を指定してください。
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「機器参照から取得」
案件画面で[参照]ボタンから指定した機器の値が引き当てられます。この項目を選択した場合は、選択しているタスクの前後に「*繰り返し開始」および「*繰り返し終了」を追加し、「*繰り返し開始」の「タスクの設定」で、「繰り返し対象」に「画面で選択した対象の数」を指定してください。
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「ソフトウェア資産参照から取得」
案件画面で[参照]ボタンから指定したソフトウェア資産の値が引き当てられます。この項目を選択した場合は、選択しているタスクの前後に「*繰り返し開始」および「*繰り返し終了」を追加し、「*繰り返し開始」の「タスクの設定」で、「繰り返し対象」に「画面で選択した対象の数」を指定してください。
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「直前に実行したタスクから取得」
「実行タスク」に定義された順番で、直前に定義されているタスクから情報を取得して、引き当てることができます。例えば、「ユーザ情報登録」の直後に「機器情報登録」を実行するように定義した場合、「機器情報登録」の「資産情報.ユーザID」に、「ユーザ情報登録」で登録したユーザIDを引き当てられます。
この項目が設定できるタスクと管理項目を次に示します。
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機器情報登録:
「資産情報.ユーザ名」、「資産情報.ユーザID」、「資産情報.管理ユーザ名」、「資産情報.管理ユーザID」
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ライセンス割り当て:
対象となる機器の「資産情報.資産番号」または「資産情報.ユーザ名」、対象となるソフトウェアの「資産情報.資産番号」
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ライセンス自動割り当て:
対象となる機器の「資産情報.資産番号」または「資産情報.ユーザ名」、対象となるソフトウェアの「資産情報.資産番号」
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ネットワーク情報の登録:
「ネットワーク情報.資産ID」
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契約資産割り当て:
「資産情報.資産ID」
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ボリューム契約資産割り当て:
「資産情報.資産ID」
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問題点更新:
「保守履歴.資産ID」
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(Form Designerで定義した管理項目名)
Form Designerで定義した管理項目の中から、データ型が一致する項目が表示されます。案件画面で、選択した項目に入力した値が引き当てられます。
- 注意事項
-
実際に案件が処理される際に、引き当てた値がNULLだった場合、NULLで更新されます。ただし、必須の管理項目に引き当てた値がNULLだった場合、エラーとなります。
(2) 繰り返し処理の内容を設定する
ここでは、Activity Designerの「実行タスク」に「*繰り返し開始」および「*繰り返し終了」のタスクを追加した場合の、引き当て項目の設定方法について説明します。
複数の機器の登録や削除など、一つのタスクを複数回繰り返す場合、「*繰り返し開始」および「*繰り返し終了」を使用して、繰り返すタスクの範囲を設定します。さらに、一つのタスクを繰り返す回数を「タスクの設定」で設定します。
繰り返し処理の回数は、「実行タスク」の一覧から「*繰り返し開始」を選択して、[編集]ボタンをクリックすると表示される、「タスクの設定」で設定します。
「繰り返し対象」で、繰り返して処理を実行する対象を選択したあと、引き当て項目を[参照]ボタンから指定します。
「繰り返し対象」で選択する値と、引き当て項目の設定方法を次に示します。
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「画面で選択した対象の数」
案件画面で、[参照]ボタンから選択した機器またはソフトウェア資産の数だけ、繰り返し処理を実行します。
「引き当て項目」には、Form Designerで「機器参照」または「ソフトウェア資産参照」のデータ型を設定したオブジェクトの管理項目名を設定します。
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「アップロードファイルの行数」
案件画面で添付したCSVファイルの行数分、繰り返し処理を実行します。
「引き当て項目」には、Form Designerで「ファイル参照」のデータ型を設定したオブジェクトの管理項目名を設定します。
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「表の行数」
案件画面で「テーブル」オブジェクトとして定義した行数分、繰り返し処理を実行します。「引き当て項目」には、テーブルオブジェクトの管理項目名を設定します。
(3) 値を引き当てられなかった管理項目に設定される内容
引き当て項目が設定されていないか、または値が取得できなかった場合は、自動的に値が設定される項目があります。設定される項目と値を次に示します。
タスク |
管理項目 |
設定される値 |
---|---|---|
機器情報登録 |
資産情報.登録日 |
案件の実行日付 |
ハードウェア資産情報.機器種別 |
「PC」 |
|
ソフトウェア情報登録 |
資産情報.登録日 |
案件の実行日付 |
ユーザ情報登録 |
ユーザ管理情報.ユーザ名(英名) |
ユーザID |
問題点管理 |
保守履歴.登録日 |
案件の実行日付 |
保守履歴.登録者名 |
ログインユーザ名 |
|
保守履歴.重大度 |
「緊急」 |
|
保守履歴.障害種別 |
「ユーザ登録」 |
なお、次の管理項目に引き当て項目が設定されていないか、または値が取得できなかった場合は、案件の処理がエラーになります。
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「契約登録」
契約情報.契約日、契約情報.契約開始日、契約情報.契約終了日、契約情報.契約会社
-
「問題点管理」
保守履歴.登録日、保守履歴.障害内容