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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド


1.13.2 ファイルを配布する流れ

各コンピュータに格納されている設定ファイルの更新や、インストール不要の自社ソフトウェアの展開などに伴って、組織内のコンピュータにファイルを配布する場合に配布機能を利用できます。

組織内のコンピュータにファイルを配布する流れを次に示します。

1.ファイルの配布計画を立てる

ファイルを配布する前に配布計画を立てます。また、配布計画は事前に利用者に通知しておきます。

2.コンピュータにファイルを配布する

ファイルを配布するには、配布するファイルを登録したパッケージと、パッケージを配布するタスクを作成します。タスクに指定したスケジュールに従って、パッケージが配布されます。

3.タスクの実行結果を確認する

タスクの実行状況を確認します。配布に失敗したコンピュータがある場合は、原因を確認して対処したあと、タスクを再実行します。

指定したすべてのコンピュータにファイルが配布されます。

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〈この項の構成〉

(1) ファイルの配布計画を立てる

ファイルを配布する前に配布計画を立てます。また、配布計画は事前に利用者に通知しておきます。

1.ファイルの配布計画を立てる

ファイルの配布計画として、次のような項目を検討します。

  • ファイルを配布するコンピュータ

  • ファイルを配布する日時

    ファイルを配布する日時は、ネットワークの負荷を考慮して検討してください。例えば、業務に支障がないように夜間に配布する、コンピュータの台数が多いので複数日に分けて配布するなどの計画を立てます。

なお、配布機能を実行するには事前に必要な準備があります。

ヒント

ファイルを配布する前に、テスト用のコンピュータを使用して、ファイルが正常に配布されるか確認することをお勧めします。

2.利用者にファイルの配布計画を通知する

配布が計画どおりに実行されるように、また、配布に伴う問い合わせが発生しないように、ファイルの配布計画を事前にコンピュータの利用者に通知しておきます。例えば、次のような情報を通知します。

  • ファイル名

  • 配布先フォルダ

  • 配布理由

  • 配布日時

  • 注意事項

コンピュータにファイルを配布するための準備が整います。

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(2) コンピュータにファイルを配布する手順

[ファイルを配布しましょう]ウィザードを使って、利用者のコンピュータにファイルを配布できます。

[ファイルを配布しましょう]ウィザードでは、配布するファイルを登録したパッケージと、パッケージの配布を実行するタスクを作成します。ウィザードを完了すると、タスクに指定したスケジュールに従って、パッケージが配布されます。

コンピュータにファイルを配布するには:

  1. 配布(ITDM互換)画面を表示します。

  2. メニューエリアで[パッケージ]−[パッケージ一覧]を選択します。

  3. インフォメーションエリアで[操作メニュー]から[ファイル配布ウィザードを起動する]を選択してウィザードを起動します。

  4. [はじめに...]画面でウィザードの流れを確認して、[次へ]ボタンをクリックします。

  5. [ファイルを指定する]画面で[新しいパッケージを作成する]を選択して、パッケージに登録するファイルを指定し、[次へ]ボタンをクリックします。

    事前にパッケージを作成している場合は、作成済みのパッケージを選択することもできます。

  6. [パッケージを設定する]画面でパッケージ情報を設定して、[次へ]ボタンをクリックします。

  7. [パッケージ配布タスクを作成する]画面で、配布を実行するスケジュールなどを設定して、[次へ]ボタンをクリックします。

    [対象のコンピュータでの動作]をクリックすると、パッケージ配布後にファイルを配布するタイミングや、利用者に通知するメッセージなどを設定できます。

  8. [対象のコンピュータを選択する]画面で、[変更]ボタンをクリックします。

  9. [対象のコンピュータの変更]ダイアログで、ファイルを配布するコンピュータを指定して、[OK]ボタンをクリックします。

  10. [次へ]ボタンをクリックします。

  11. [設定内容を確認する]画面で、設定内容を確認して[完了]ボタンをクリックします。

  12. [完了!]画面で、[閉じる]ボタンをクリックします。

作成したタスクのスケジュールに従って、指定したコンピュータにファイルが配布されます。タスクの実行状況は、配布(ITDM互換)画面の[タスク一覧]画面で確認してください。

ヒント

急ぎの業務や重要な業務の最中は、利用者側でファイルの配布を延期できます。

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(3) タスクの実行結果を確認する流れ

配布(ITDM互換)画面の[タスク]画面で、タスクの実行状況を確認できます。

[図データ]

タスクの実行状況は、完了するまで定期的に確認することをお勧めします。タスクの実行に失敗したコンピュータがある場合は、タスクが失敗した原因を確認して対処したあと、タスクを再実行してください。

ヒント

配布管理のイベント(タスク完了、タスク失敗など)が発生したときに自動的にメールで通知するように設定できます。

1.タスクの実行状況を確認する

配布(ITDM互換)画面の[タスク]画面で、実行状況を確認したいタスクを選択します。タスクを選択すると、下部のタブにタスクの情報が表示されます。[タスク情報]タブで[タスク状態の詳細]−[進捗状況(完了/対象)]を確認して、タスクが問題なく完了しているか確認します。

ヒント

次の場合、タスク一覧からタスクの情報は自動削除されます。

管理者が実行するタスク

・配布完了後30日経過した

・タスクの対象の機器台数が0件になった

自動対策で実行されるタスク

・配布完了後7日経過した

・タスクの対象の機器台数が0件になった

・セキュリティポリシーの自動対策の設定を解除した(更新プログラムまたは使用ソフトウェア)

2.失敗したタスクの原因を確認して対処する

タスクの実行に失敗したコンピュータがある場合は、[タスク情報]タブの[失敗]のリンクをクリックしてください。[タスク状態]タブに移動して、タスクの実行に失敗したコンピュータの一覧が表示されます。

[タスク状態]のリンクをクリックすると、表示されるダイアログでタスク状態の詳細が確認できます。タスクが失敗した原因を確認して対処してください。

3.タスクを再実行する

タスクが失敗した原因を取り除いたら、タスクを再実行します。

タスクの設定を変えないで、すぐにタスクを再実行する場合

同じ設定でタスクをすぐに実行する場合は、タスクを再実行します。

タスクの設定を変えて再実行する場合

実行スケジュールや対象コンピュータを変更する場合は、タスクを編集またはコピーしてからタスクを実行します。

指定したコンピュータに対して、タスクが再実行されます。

ヒント

配布(ITDM互換)画面の[タスク]−[タスク一覧]画面で表示される経過時間は、タスク状態が実行中の場合は開始時刻からの経過時間を表示しており、実際のタスク完了時刻と異なる場合があります。

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