Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド


1.9.3 機器を購入する流れ

従業員の増加や設備の追加などに伴い組織内に新しい機器を導入したら、機器を登録して資産管理を始めます。

新規にコンピュータを購入してJP1/IT Desktop Management 2で資産管理を始めるまでの流れを次に示します。

1.新規機器を購入する

購入するコンピュータのスペックや価格などを調査し、購入数を検討します。また、コンピュータの利用者情報(部署、設置場所、利用者名など)を入手します。

2.機器の資産情報を登録する

コンピュータを購入したら、利用者にコンピュータを配布する前にエージェントをインストールして、JP1/IT Desktop Management 2の管理対象にします。

エージェントをインストールしたコンピュータをネットワークに接続すると、機器情報が自動で登録されます。

機器情報と同時にハードウェア資産情報も登録されるので、事前に入手しておいたコンピュータの利用者情報を手動で登録します。

3.機器を配布する

JP1/IT Desktop Management 2でコンピュータの配布先の情報を出力します。出力した情報を基に、コンピュータを配布します。

コンピュータを配布したら、JP1/IT Desktop Management 2で資産管理を始めます。

〈この項の構成〉

(1) 新規機器を購入する

従業員の増加や設備の追加などに伴って、組織内に新しいコンピュータを導入する場合、事前に購入計画を立てます。また、コンピュータの利用者を把握するため利用者情報を入手します。

購入計画を立てる

コンピュータを購入する前に購入計画を立てます。例えば、次のような項目を検討します。

  • 契約種別(購入、レンタル、リース)

  • 用途(一般OA用、開発用、特殊用途用など)

  • スペック

  • 価格

  • 台数

ヒント

資産画面の[サマリ]−[ダッシュボード]画面に表示される[観点ごとのハードウェア資産台数]パネルで、[半年以内に登録した資産]のリンクをクリックすると、最近購入したコンピュータのスペックを確認できます。コンピュータを購入する際の参考にしてください。

利用者情報を入手する

コンピュータの登録時に必要な利用者情報を、事前に入手しておきます。次の情報を入手してください。

  • 部署

  • 設置場所

  • 利用者名

  • メールアドレス

  • 電話番号

入手した利用者情報は、コンピュータを購入したあとでJP1/IT Desktop Management 2に登録します。

購入するコンピュータが決まったら業者に発注します。

(2) 機器の資産情報を登録する流れ

新しいコンピュータを購入したら、利用者にコンピュータを配布する前に、エージェントをインストールしてJP1/IT Desktop Management 2の管理対象にします。コンピュータを管理対象にしたら、ハードウェア資産情報と契約情報を登録します。

作業の流れを次の図に示します。なお、ここで説明する作業は、システム管理用のネットワークを利用して実施してください。

[図データ]

1.エージェントをインストールする

JP1/IT Desktop Management 2の管理対象にするため、コンピュータにエージェントをインストールします。

ヒント

あらかじめ環境を作成したモデルマシンにエージェントをインストールして、ほかのコンピュータにディスクコピーすると、コンピュータごとに環境を構築する手間を省けます。

2.JP1/IT Desktop Management 2の管理対象にする

エージェントをインストールしたコンピュータをネットワークに接続すると、自動的に管理対象になり、コンピュータから収集された情報が機器画面の[機器情報]画面に表示されます。さらに、コンピュータの情報は資産画面の[ハードウェア資産]画面にも、新規のハードウェア資産情報として自動的に登録されます。

3.ハードウェア資産情報を登録する

自動的に登録されたハードウェア資産情報は、[資産状態]が「未確認」となっています。また、コンピュータから収集できた情報だけが登録されています。このため、コンピュータから自動的には収集されない[資産管理番号]、[資産状態](運用中、在庫など)、利用者情報などを手動で登録します。

ヒント

利用者情報は、利用者情報の入力画面から利用者に入力してもらうこともできます。

4.契約情報を登録する

契約を結んでいるハードウェア資産の場合は、資産画面の[契約]画面で契約情報を登録します。

契約情報を登録するときに、契約対象のハードウェア資産を設定すると、ハードウェア資産の費用や契約期限を管理できるようになります。

ヒント

バーコードリーダーを利用している場合は、バーコードリーダー用の資産管理番号シールを作成してコンピュータに貼ります。コンピュータを棚卸するときにバーコードリーダーでシールを読み込むと、効率良く現品確認できるようになります。

ヒント

事前にハードウェア資産情報だけ手動で登録しておき、あとからコンピュータをネットワークに接続して機器情報を登録することもできます。例えば、シリアルナンバーを含むハードウェア資産情報の一覧をインポートして、事前にハードウェア資産情報だけ登録しておきます。配布後にコンピュータをネットワークに接続すると、収集された機器情報のうち同じシリアルナンバーの機器情報が対応づけられて、ハードウェア資産情報に登録されます。

これで、必要な情報の登録が完了します。情報の登録が完了したら、利用者にコンピュータを配布します。在庫として保管するコンピュータがある場合は、保管場所にコンピュータを移動します。

関連リンク

(3) 機器を利用者に配布する流れ

購入したコンピュータの情報をJP1/IT Desktop Management 2に登録したら、利用者にコンピュータを配布します。配布する前にコンピュータの一覧を作成し、一覧を基にコンピュータを配布します。

1.配布するコンピュータの一覧を作成する

コンピュータを配布するため、配布するコンピュータの一覧を作成します。配布するコンピュータのハードウェア資産情報をCSVファイルにエクスポートしてください。ハードウェア資産情報のうち、配布時に必要な情報をエクスポートします。例えば、配布するコンピュータを識別するために[資産管理番号]を、設置場所を確認するために[部署]、[設置場所]を、利用者と連絡を取るために[利用者名]、[メールアドレス]、[電話番号]などの項目をエクスポートしてください。

ヒント

ハードウェア資産情報をエクスポートするときは、効率良く配布するために、[部署]や[設置場所]などを基準に並べ替えておくと便利です。ハードウェア資産情報は、操作画面上の項目名をクリックすると並べ替えができます。

2.コンピュータを配布する

エクスポートした一覧の情報を基に、コンピュータを配布します。配送業者にコンピュータの配布を依頼する場合は、一覧を渡して作業してもらいます。利用者に受理したことを示すサインを一覧に記入してもらうと、配布が完了したことを確認できます。

コンピュータを配布したら、JP1/IT Desktop Management 2で資産管理を始めます。発生する業務に応じて情報をメンテナンスし、常に最新の状態でハードウェア資産情報を管理してください。

ヒント

ハードウェア資産情報が機器情報と関連づいている場合、ハードウェア資産情報のうちの[機器情報]は、収集された機器情報で自動的に更新されます。

関連リンク