Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


17.2.11 他プログラムとの連携に関するトラブルシューティング

〈この項の構成〉

(1) JP1/IMとの連携時に,JP1イベントが通知されない

考えられる要因とその対処方法を次に示します。

(2) JP1/IMの監視オブジェクト機能との連携時に,監視対象のPFM - AgentまたはPFM - RMが監視ツリー画面に表示されない

考えられる要因とその対処方法を次に示します。

(3) JP1/IMの監視オブジェクト機能との連携時に,監視対象の表示色が変化しない

考えられる要因とその対処方法を次に示します。

(4) JP1システムイベントのモニター起動に失敗する

JP1システムイベント発行時の[Monitoring Console Https]の設定値と,現在の暗号化通信の設定が異なる場合は,JP1システムイベントのモニター起動に失敗します。この場合,JP1システムイベント発行時の[Monitoring Console Https]の設定値に合わせて,一時的に暗号化通信の設定を変更する必要があります。JP1システムイベント発行時の[Monitoring Console Https]の設定値は,モニター起動時のWebブラウザのURLで確認してください。

表17‒5 JP1システムイベントからモニター起動できる設定値の組み合わせ

JP1システムイベント発行時の

[Monitoring Console Https]の

設定値

モニター起動時の

WebブラウザのURL

暗号化通信の設定

Yes

httpsから始まる

有効

No

httpから始まる

無効

暗号化通信の設定の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のWebブラウザと監視コンソールサーバ間の暗号化通信の設定および変更の流れについて説明している個所を参照してください。

(5) JP1/IMまたはJP1/AJS3のコンソールからPerformance Managementのレポートを表示できない

ブラウザの「PFM - Web Console(ホスト名)に接続中...」の下に表示されるメッセージの種類によって,要因と対処が異なります。メッセージごとの要因と対処を次の表に示します。

表17‒6 メッセージごとの要因と対処

メッセージの種類

要因

対処

  • Internet Explorerの場合

    「このページは表示できません」

  • Firefoxの場合

    「正常に接続できませんでした」

  • Google Chromeの場合

    「このサイトにアクセスできません」

config.xmlの<search-WebConsole>タグで指定したPFM - Web Consoleホストの,PFM - Web Consoleサービスが起動していない。

ホスト名に表示されたホストでPFM - Web Consoleサービスが起動しているかを確認して,停止している場合は起動してください。

  • Internet Explorerの場合

    「このページは表示できません」

  • Firefoxの場合

    「サーバが見つかりませんでした」

  • Google Chromeの場合

    「このサイトにアクセスできません」

config.xmlの<search-WebConsole>タグで指定したPFM - Web Consoleの,hostパラメーターの指定に誤りがある。

hostパラメーターに指定した値は,ブラウザが動作するホストから名前解決ができるホスト名である必要があります。名前解決できるよう設定を変更するか,名前解決できるホスト名を指定してください。

  • Internet Explorerの場合

    「このページは表示できません」

  • Firefoxの場合

    「安全な接続ができませんでした」または「接続がリセットされました」

  • Google Chromeの場合

    「このサイトは安全に接続できません」

config.xmlの<search-WebConsole>タグで指定したPFM - Web Consoleの,httpsパラメーターの指定に誤りがある。

ホスト名に表示されたホストにインストールされているPFM - Web Consoleの暗号化通信の設定に合わせて,httpsパラメーターを次のとおり変更してください。

  • 暗号化通信を有効にしている場合:on

  • 暗号化通信を無効にしている場合:off

「このページは表示できません」

config.xmlの<search-WebConsole>タグで指定したPFM - Web Consoleの暗号化通信が有効になっているが,Webブラウザ(Internet Explorer)がTLSを使用する設定になっていない。

Webブラウザの設定でTLS通信を有効にしてください。

詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の監視コンソールを使用するためのWebブラウザの設定手順について説明している個所を参照してください。

「500 Internal Server Error」

config.xmlの<search-WebConsole>タグで指定したPFM - Web Consoleのバージョンが,11-10未満である。

ホスト名に表示されたホストにインストールしているPFM - Web Consoleのバージョンを確認してください。

次に示すセキュリティ警告のメッセージ

  • Internet Explorerの場合

    「コンテンツは、有効なセキュリティ証明書により署名されていないため、ブロックされました。」

  • Firefoxの場合

    「安全な接続ではありません」

  • Google Chromeの場合

    PFM - Web ConsoleのURLのウェブページは一時的に停止しているか、新しいウェブアドレスに移動した可能性があります。」

ホスト名に表示されたホストで稼働しているPFM - Web Consoleで,セットアップしたサーバ証明書に設定されているホスト名(Common Name)と,config.xmlの<search-WebConsole>タグのhostパラメーターに指定したホスト名が一致していない。

サーバ証明書に設定されているホスト名(Common Name)と,config.xmlhostパラメーターに指定したホスト名が一致しているかどうか確認してください。Common NameにFQDN形式のホスト名が設定されている場合は,config.xmlhostパラメーターには「ホスト名+ドメイン名」を設定する必要があります。

Common Nameの設定値は,jpcwtool https output certtextコマンドで確認できます。コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

注※

ホスト名に示すPFM - Web Consoleにブラウザからアクセスしてください。

アクセスすることで,次に示すセキュリティ警告のメッセージが表示されます。

・Internet Explorerの場合

「このWebサイトで提示されたセキュリティ証明書は,別のWebサイトのアドレス用に発行されたものです。」

・Firefoxの場合

「この証明書はサーバ証明書に設定されているホスト名(Common Name)にだけ有効なものです。」

・Google Chromeの場合

「この接続ではプライバシーが保護されません

URLのPFM - Web Consoleホストのホスト名(+ドメイン名)では、悪意のあるユーザーによって、パスワード、メッセージ、クレジット カードなどの情報が盗まれる可能性があります

NET::ERR_CERT_COMMON_NAME_INVALID

その他のセキュリティ警告のメッセージが表示される場合の対処については,「17.2.4(4) Webブラウザにセキュリティの警告画面が表示される」を参照してください。

(6) JP1/IM2との連携時に,JP1/IM2の画面にPerformance Managementの監視エージェントが表示されない

Performance Managementの監視エージェントが,PFM - Web Console上に表示されているにもかかわらず,JP1/IM2の画面に表示されない場合,JP1/IM2で設定するJP1ユーザーの権限が誤っているおそれがあります。JP1_PFM_Admin権限を持つJP1ユーザーが設定されているか確認してください。

JP1_PFM_Admin権限の設定後,JP1/IM2の同期コマンドを実行して,構成情報を最新の状態にしてください。

(7) JP1/IM2との連携時に,JP1/IM2の画面にPerformance Managementの監視エージェントのヘルスチェックステータスが正しく表示されない

JP1/IM2のイベントリストに,ヘルスチェックエージェントのJP1システムイベントが表示されているか確認してください。表示されていない場合,ヘルスチェックエージェントがJP1イベントを発行できていないおそれがあります。次の内容を確認して,ヘルスチェックエージェントがJP1イベントを発行するように設定してください。

表17‒7 ヘルスチェックエージェントの設定の確認

確認内容

確認方法

ヘルスチェック機能が有効である

jpcconf hc displayコマンドを実行して,ヘルスチェックが有効か確認してください。

ヘルスチェックエージェントに対するJP1イベントの発行の設定が有効である

サービス階層のヘルスチェックエージェントのプロパティで,次のことを確認してください。

  • [Health Check Configurations]の[JP1 Event]プロパティが「Yes」であること。

ヘルスチェック結果ごとのJP1イベントの重大度が適切に設定されている

サービス階層のヘルスチェックエージェントのプロパティで,次のことを確認してください。

  • [Health Check Configurations]の[JP1 Event - XXX]プロパティの設定内容が適切であること。「None」が設定されている場合,JP1イベントが発行されないため,JP1/IM2上のステータスは変更されません。

注※

「JP1 Event - XXX」は,次のプロパティ名を示します。

  • JP1 Event - Not supported

  • JP1 Event - Running

  • JP1 Event - Incomplete

  • JP1 Event - Stopped

  • JP1 Event - Unconfirmed

  • JP1 Event - Host Not Available

PFM - RMのポーリング設定が有効である

サービス階層のPFM - RMのプロパティで,次のことを確認してください。

  • [Health Check Configurations]の[Health Check for Target Hosts]プロパティが「Yes」であること。「No」が設定されている場合,Remote Agentのヘルスチェックステータスが「Not Supported」となり,デフォルトのJP1イベントの発行の設定では,イベントは発行されません。

(8) JP1/IM2との連携時に,JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面の[稼働状況]領域でPerformance Managementの構成要素を選択すると,[詳細表示]領域にエラーメッセージが表示される

JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面の[詳細表示]領域に表示されるエラーメッセージの種類によって,要因と対象が異なります。メッセージごとの要因と対処を次の表に示します。

表17‒8 メッセージごとの要因と対処

メッセージの種類

要因

対処

  • Internet Explorerの場合

    「このページは表示できません」

  • Firefoxの場合

    「サーバが見つかりませんでした」,「正常に接続できませんでした」などのWebサイトの読み込みエラーメッセージ

  • Google Chromeの場合

    URLのPFM - Web Consoleホストのホスト名(+ドメイン名)からの応答時間が長すぎます。」,「URLのPFM - Web Consoleホストのホスト名(+ドメイン名)で接続が拒否されました。」などのWebサイトの読み込みエラーメッセージ

接続先のPFM - Web Consoleのサービスが稼働していない可能性があります。

接続先のPFM - Web Consoleが稼働しているか確認して,停止している場合は起動してください。

接続先のPFM - Web Consoleが稼働しているホストとの通信に失敗している可能性があります。

接続先のPFM - Web Consoleが稼働しているホストと通信ができるか確認してください。

  • Internet Explorerの場合

    「Webサイトはページを表示できません」

  • Firefox,Google Chromeの場合

    「500 Internal Server Error」

接続先のPFM - Web Consoleのバージョンが12-10未満である可能性があります。

接続先のPFM - Web Consoleのバージョンを確認してください。

(9) JP1/IM2との連携時に,JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面の[稼働状況]領域でPerformance Managementの構成要素を選択すると,[詳細表示]領域が読み込み中のまま,PFM - Web Consoleの画面が表示されない

JP1/IM2とPFM - Managerで設定するPFM - Web Consoleの通信プロトコル(「https」または「http」)が不一致の可能性があります。JP1/IM2とPFM - Web Consoleの通信プロトコル(「https」または「http」)が一致しているかどうかを確認し,不一致の場合は一致するように設定してください。