jssitemimportEx(案件情報拡張インポート)
機能
JP1/Service Supportの案件管理DBに,新しく案件情報を登録します。なお,jssitemexportExコマンドで出力したCSVファイルも登録できます。
jssitemimportExコマンドを実行すると,すべての案件情報拡張入力ファイルの内容が正しいか確認され,そのあとに案件の登録処理が開始されます。案件情報拡張入力ファイルに不正なデータが存在した場合,案件は登録されません。
形式
jssitemimportEX -i 入力元フォルダ名 {-ALL | -s -id システムID | -p -id プロセスワークボードID} [-latest]
実行権限
Administrators権限
格納先フォルダ
JP1/SSパス\bin\
引数
-i 入力元フォルダ名
入力元ファイルの格納先フォルダ名を,80バイト以下の文字列で指定します。このとき,半角文字を1バイト,全角文字を2バイトとして換算します。フォルダ名は,絶対パスまたは相対パスで指定できますが,相対パスで指定した場合も,絶対パスに変換したあとの文字列が80バイト以下になるように指定してください。なお,UNCパスは指定できません。
入力元フォルダは,jssitemexportExコマンドの出力先フォルダと同じ構成にする必要があります。また,案件情報の入力元となるファイル(案件情報CSVファイル,関連情報CSVファイル,および添付ファイル※)も,jssitemexportExコマンドで出力されるファイルと同じ形式にしてください。なお,案件情報CSVファイルおよび関連情報CSVファイルには,ファイル名称に規則があります。
- 注※
-
案件情報CSVファイル,関連情報CSVファイル,および添付ファイルを総称して,案件情報拡張入力ファイルと呼びます。
jssitemexportExコマンドでの案件情報の出力先フォルダ,および入力元となるファイルの形式については,「12. コマンド」の「jssitemexportEx(案件情報拡張エクスポート)」を参照してください。案件情報CSVファイル,関連情報CSVファイル,および添付ファイルの形式とファイル名称の詳細については,「13. 定義ファイル」の「案件情報拡張入力ファイル(任意)」を参照してください。
-ALL
すべてのシステムを対象として,案件情報を登録する場合に指定します。この場合,マスターシステムも対象になります。
-s id システムID
システムを選択して,案件情報を登録する場合に指定します。システムIDは,1バイト以上64バイト以下の半角英数字で指定します。
-p -id プロセスワークボードID
プロセスワークボードを選択して,案件情報を登録する場合に指定します。プロセスワークボードIDは,1バイト以上64バイト以下の半角英数字で指定します。
-latest
-iオプションで指定した入力対象のうち,最新のデータ(「DATATYPE」が最新)だけを登録する場合に指定します。この場合,エスカレーション情報は,登録されません。
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
1 |
案件登録中に失敗 |
2 |
案件登録前に失敗 |
案件情報CSVファイルに指定する項目
案件情報CSVファイルのボディ部には,指定が必須な項目があります。案件情報CSVファイルの項目および項目の説明については,「13. 定義ファイル」の「案件情報拡張入力ファイル(任意)」を参照してください。
なお,案件情報の入力元となる案件情報CSVファイルを作成する際,ヘッダー部,ボディ部の1行目(属性名),およびフッター部を省略しても,案件情報を登録できます。
関連情報CSVファイルに指定する項目
関連情報CSVファイルのボディ部の項目は,すべて任意で指定します。また,ヘッダー部を省略できます。なお,関連情報CSVファイルの項目および項目の説明については,「13. 定義ファイル」の「案件情報拡張入力ファイル(任意)」を参照してください。
実行時の前提条件
-
コマンド実行時のサービスの状態については,「12. コマンド」の「コマンド実行時のサービスの状態」を参照してください。
-
指定したシステムおよびプロセスワークボードの状態によって,コマンドが異常終了します。システムおよびプロセスワークボードの状態とコマンドの実行結果を,次の表に示します。
項番
システムの状態
プロセスワークボードの状態
コマンドの実行結果
1
削除待ち
該当なし
異常終了(状態不正)
2
運用中
準備中
異常終了(状態不正)
3
運用中
正常終了
4
停止中
異常終了(状態不正)
5
削除待ち
異常終了(状態不正)
-
jssitemimportExコマンドでは,案件情報拡張入力ファイルに記載している案件情報だけ登録できます。プロセスワークボード情報や案件フォーム,ユーザー情報などは別途登録する必要があります。詳細については,「11.2.8(1) 案件情報を再登録する」の手順4を参照してください。
-
大量の案件情報を登録する場合,案件管理DBの容量不足などによってjssitemimportExコマンドが異常終了することがあります。これに備えて,jssitemimportExコマンドを実行する前にjssbackupコマンドまたはjssitemexportExコマンドを実行して,案件の情報を保存しておいてください。
注意事項
-
一度に大量の案件情報を登録する場合,コマンドの実行に時間が掛かり,案件管理サーバおよびJP1/Service Supportへの負荷が高くなります。案件管理サーバおよびJP1/Service Supportの負荷が低くなる深夜などにコマンドを実行するようにしてください。
-
jssitemimportExコマンドの実行中に処理を中止すると,入力元フォルダに格納した案件情報はすべて登録されません。
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jssitemimportExコマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーなどでコマンドの実行を打ち切った場合,入力元フォルダに格納した案件情報の登録に失敗するおそれがあります。このため,コマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切らないでください。
-
入力元フォルダ内に不要なフォルダやファイルが存在した場合,意図しないデータが登録されたり,エラーが発生したりします。
-
jssitemimportExコマンドの実行中に入力元フォルダ配下のフォルダおよびファイルを操作しないでください。操作した場合,コマンドが異常終了します。なお,入力元フォルダを指定して,jssitemexportExコマンドを実行しないでください。
-
jssitemimportExコマンドは,過去に作成した案件を登録します。登録した案件情報を集約したい場合は,-aオプションを指定したjsscollectdataコマンドを実行してください。
-
jssitemexportExコマンドで出力した案件情報(案件情報CSVファイル,関連情報CSVファイル,および添付ファイル)を,編集の有無に関わらずjssitemimportExコマンドで登録した場合,出力データと登録データのデータサイズが異なります。登録データは,出力データよりも大きいデータサイズになることがあります。このため,登録データから不要な案件を削除してからjssitemimportExコマンドを実行してください。
-
同一の添付ファイルIDで,プロセスワークボード内通し番号フォルダに格納した添付ファイル名(添付ファイルIDを除く)と,案件情報CSVファイルの「添付ファイル」の値が異なる場合,案件情報CSVの「添付ファイル名」の値のファイル名で登録されます。
-
次に示すコマンドを使用して案件情報を登録または編集すると,案件フォームに存在しない項目を持つ案件情報を登録できますが,案件フォームに存在しない項目を持つ案件情報をjssitemimportExコマンドで登録すると,エラーとなります。
-
jssitementry(案件登録)コマンド
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jssitemedit(案件編集)コマンド
-
jssitemimport(案件情報インポート)コマンド
この場合,次に示す対処をしたあと,再度コマンドを実行してください。
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新たに登録したい項目を設定した案件フォームを案件管理DBに登録し,案件情報CSVファイルの「案件フォームのバージョン番号」を新たに登録した案件フォームのバージョン番号に変更してください。
-
案件フォームに存在しない案件情報CSVファイルの項目を削除してください。
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-
入力するファイルは,JP1/Service Supportがインストールされているマシンのシステムロケールに応じたファイルを指定してください。使用できる文字コードを次に示します。
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日本語環境の場合:MS932
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英語環境の場合:ISO-8859-1
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中国語環境の場合:GB18030
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使用例
jssitemexportExコマンドでC:\tmpに案件情報を出力し,その案件情報のすべてのシステムを対象として登録する場合の指定例を次に示します。
jssitemimportEx -i c:\tmp -all