jssaclexport(アクセス権情報エクスポート)
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機能
プロセスワークボード単位に設定されているアクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を,CSVファイルで出力します。
形式
jssaclexport -o アクセス権情報ファイル名 {-ALL | -s -id システムID | -p -id プロセスワークボードID} [-f]
実行権限
Administrators権限
格納先フォルダ
JP1/SSパス\bin\
引数
-o アクセス権情報ファイル名
アクセス権情報ファイル名には,アクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力するファイル名を255バイト以下で指定します。このとき,半角文字を1バイト,全角文字を2バイトとして換算します。ファイル名は,絶対パスまたは相対パスで指定できますが,相対パスで指定した場合も,絶対パスに変換したあとの文字列が255バイト以下になるように指定してください。なお,ファイル名に「-」で始まる文字列は指定できません。
-ALL
すべてのシステムを対象として,アクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力する場合に指定します。この場合,マスターシステムも対象になります。
-s -id システムID
システムを選択して,アクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力する場合に指定します。システムIDは,1バイト以上64バイト以下の半角英数字で指定します。
-p -id プロセスワークボードID
プロセスワークボードを選択して,アクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力する場合に指定します。プロセスワークボードIDは,1バイト以上64バイト以下の半角英数字で指定します。
-f
ファイルを上書きする場合に指定します。
-oオプションで指定したアクセス権情報ファイルが存在しないときは,-oオプションで指定したアクセス権情報ファイルが作成されます。また,このオプションを省略し,-oオプションで指定したアクセス権情報ファイルが存在するときは,アクセス権情報ファイルを出力しないで処理が終了します。
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
1 |
異常終了 |
アクセス権情報ファイルの内容
アクセス権情報ファイルには,次のような形式でデータが出力されます。
なお,アクセス権情報ファイルに出力されるボディ部の1行目には,属性名が出力されます。
出力される内容について説明します。
- ヘッダー部
-
出力順
項目の内容
出力する値
1
製品名
JP1/Service Support
2
出力されるファイルのバージョン
出力されるファイルのバージョンを6けたの文字列で表す
3
アクセス権情報ファイルの文字コード
出力されるファイルの文字コード
4
出力データの種別
ACLEXPORT
- ボディ部
-
出力順
項目名
説明
1
対象システムのシステムID
アクセス権が設定されているシステムのシステムID
2
プロセスワークボードID
アクセス権が設定されているプロセスのプロセスワークボードID
3
ユーザー/ロールID種別
ユーザーIDまたはロールIDのどちらかを示す種別
-
ユーザーIDの場合:USER
-
ロールIDの場合:ROLE
4
ユーザー/ロールID
ユーザーIDまたはロールID
5
アクセス権
ユーザーまたはロールが持つ,すべてのアクセス権とステータスの初期担当者※
表12‒7 出力されるアクセス権 出力順
出力する値
説明
1
CREATE
案件に対する「案件の作成」権限
2
EDIT
案件に対する「案件の編集」権限
3
REFER
案件に対する「案件の参照」権限
4
DELETE
案件に対する「案件の削除」権限
5
ESCALATE
案件に対する「エスカレーション」権限
6
APPROVE
案件に対する「案件の承認」権限
7
CLOSE
案件に対する「案件のクローズ」権限
8
ST_INQUIRY
ステータスが「受付」の案件に対する「案件の編集」権限
9
ST_INQUIRY_DEF
ステータスが「受付」の案件に対する「案件の編集」権限,および「受付」のステータスの初期担当者
10
ST_RESEARCH
ステータスが「調査中」の案件に対する「案件の編集」権限
11
ST_RESEARCH_DEF
ステータスが「調査中」の案件に対する「案件の編集」権限,および「調査中」のステータスの初期担当者
12
ST_PLANNING
ステータスが「計画中」の案件に対する「案件の編集」権限
13
ST_PLANNING_DEF
ステータスが「計画中」の案件に対する「案件の編集」権限,および「計画中」のステータスの初期担当者
14
ST_DISCUSSING
ステータスが「審議中」の案件に対する「案件の編集」権限
15
ST_DISCUSSING_DEF
ステータスが「審議中」の案件に対する「案件の編集」権限,および「審議中」のステータスの初期担当者
16
ST_APPROVED
ステータスが「承認済み」の案件に対する「案件の編集」権限
17
ST_APPROVED_DEF
ステータスが「承認済み」の案件に対する「案件の編集」権限,および「承認済み」のステータスの初期担当者
18
ST_WAITING
ステータスが「対応依頼中」の案件に対する「案件の編集」権限
19
ST_WAITING_DEF
ステータスが「対応依頼中」の案件に対する「案件の編集」権限,および「対応依頼中」のステータスの初期担当者
20
ST_REVIEW
ステータスが「レビュー中」の案件に対する「案件の編集」権限
21
ST_REVIEW_DEF
ステータスが「レビュー中」の案件に対する「案件の編集」権限,および「レビュー中」のステータスの初期担当者
22
ST_CLOSE
ステータスが「クローズ」の案件に対する「案件の編集」権限
23
ST_CLOSE_DEF
ステータスが「クローズ」の案件に対する「案件の編集」権限,および「クローズ」のステータスの初期担当者
24
ST_USER01〜ST_USER40
「拡張ステータス01」〜「拡張ステータス40」のステータスが設定された案件に対する「案件の編集」権限
25
ST_USER01_DEF〜ST_USER40_DEF
「拡張ステータス01」〜「拡張ステータス40」のステータスが設定された案件に対する「案件の編集」権限,および「拡張ステータス01」〜「拡張ステータス40」のステータスの初期担当者
-
アクセス権情報(ボディ部)のソート順
アクセス権情報は,次に示すソート順で出力されます。
-
システムID:昇順
-
プロセス※1:昇順
-
ユーザー/ロールID種別※2:降順
-
ユーザー/ロールID:昇順
- 注※1
-
システム内に複数のプロセスワークボードがある場合は,次に示すプロセス順にソートして出力されます。なお,プロセス名はデフォルトの名称です。
-
インシデント管理
-
問題管理
-
変更管理
-
リリース管理
-
- 注※2
-
ロールのアクセス権情報が出力されたあとに,ユーザーのアクセス権情報が出力されます。ただし,マスターシステム(一時受付プロセスワークボード)の情報は,最後に出力されます。
また,jp1adminユーザーおよびシステムロールに対してアクセス権を設定した場合,それらのアクセス権情報は出力されます。ただし,システムロールがデフォルトで設定されているアクセス権については出力されません。システムロールの詳細については,「3.17.2 ロール管理」のシステムロールの説明を参照してください。
システムおよびプロセスワークボードの状態に応じたコマンドの実行結果
jssaclexportコマンドは,実行する際のシステムおよびプロセスワークボードの状態によって動作が異なります。システムおよびプロセスワークボードの状態に応じたjssaclexportコマンドの実行結果を,次の表に示します。
項番 |
システムの状態 |
プロセスワークボードの状態 |
実行結果 |
---|---|---|---|
1 |
削除待ち |
− |
対象システム内のアクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力しない。 |
2 |
運用中 |
準備中 |
対象プロセスワークボード内のアクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力する。 |
3 |
運用中 |
||
4 |
停止中 |
||
5 |
削除待ち |
対象プロセスワークボード内のアクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を出力しない。 |
実行時の前提条件
-
コマンド実行時のサービスの状態については,「12. コマンド」の「コマンド実行時のサービスの状態」を参照してください。
注意事項
-
jssaclexportコマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーなどでコマンドの実行を打ち切った場合,アクセス権情報の出力に失敗するおそれがあります。このため,コマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切らないでください。もし実行を打ち切った場合は,しばらく時間を置いてからコマンドを再実行してください。
-
エラーなどによってjssaclexportコマンドの実行が中断した場合,出力ファイルの内容が不完全になるおそれがあります。
-
jssaclexportコマンドの実行中に対象となるプロセスワークボードに設定されているアクセス権を変更した場合,出力対象に含まれないおそれがあります。そのため,プロセスワークボードの状態を停止中にしてから実行することを推奨します。
-
jssaclexportコマンドで一度に出力できるアクセス権情報(属性名の行を除いたボディ部の行数)の上限は,1,000,000行です。これを超える場合は,アクセス権情報の出力条件を見直してから,コマンドを再度実行してください。
使用例
すべてのシステムを対象としたアクセス権情報を,アクセス権情報ファイル(c:¥accesspermission¥accesspermissioninfo.csv)に出力する場合の指定例を次に示します。
jssaclexport -o c:\accesspermission\accesspermissioninfo.csv -ALL