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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


9.6.1 プロセスワークボードの追加

プロセスワークボードを追加する手順を次に示します。この操作ができるのは,プロセスワークボード管理ロールに所属しているユーザーです。

  1. メイン画面(案件一覧)のメニューから[新規作成]−[プロセスワークボードの作成]を選択する。

    [プロセスワークボード作成]画面が表示されます。[プロセスワークボード作成]画面は,[基本設定]タブ,[案件自動入力設定]タブ,[しきい値設定]タブがあり,それぞれ設定できる項目が異なります。[プロセスワークボード作成]画面を次の図に示します。

    図9‒16 [プロセスワークボード作成]画面

    [図データ]

    [図データ]

    [図データ]

  2. プロセスワークボード情報を入力する。

    [基本設定]タブ,[案件自動入力設定]タブ,[しきい値設定]タブの設定項目について次に示します。

    [基本設定]タブ

    [基本設定]タブで設定できる項目について次の表に示します。

    表9‒1 [プロセスワークボード作成]画面([基本設定]タブ)での設定項目

    項目

    説明

    プロセスワークボードID※1

    プロセスワークボードIDを,半角英数字で1文字以上64文字以下で入力する。

    システム※1

    プルダウンメニューからプロセスワークボードの登録先となる対象システムを選択する。

    プロセス※1

    プルダウンメニューから,プロセスワークボードのプロセスを選択する。

    案件フォーム※1

    使用する案件フォームを選択する。

    プロセスごとに設定されている標準の案件フォームを使用する場合は,「プロセスの標準案件フォームを使用する」をチェックする。

    プロセスワークボードごとに案件フォームを使い分けたい場合は,「プロセスの標準案件フォームを使用する」のチェックを外して,プルダウンメニューから任意の案件フォームを選択する。

    プルダウンメニューの下部には,選択した案件フォームのコメントが表示される。

    状態※1

    プルダウンメニューからプロセスワークボードの状態を選択する。

    プロセスワークボード管理者※1

    [選択]ボタンをクリックすると表示される[ユーザー・ロール選択]画面から,プロセスワークボードの管理者を選択する。ユーザー,またはロールのどちらでも設定できる。

    期限前メール通知設定

    案件の作業期限が近づいていることを,担当者やプロセスワークボード管理者にメールで通知する場合は,「期限前にメール通知を行う」にチェックする。

    「期限前日数」には,作業期限の何日前に通知するかの日数について,半角数字で1〜365日の範囲内で入力する。

    「メール通知回数設定」では,「期限前日数の日に1回メール通知」,または「期限前日数の日から作業期限日まで毎日メール通知」のどちらかを選択する。

    JP1イベント発行設定

    JP1/Service SupportからJP1イベントを発行する設定の場合にだけ表示される。JP1/Service SupportからJP1イベントを発行させたい場合にチェックする。

    メールから登録された案件の担当者※1

    メールによる案件登録コマンドを使用する場合にだけ表示される。[選択]ボタンをクリックすると表示される[ユーザー・ロール選択]画面から,メールから登録された案件の担当者を選択する。ユーザー,またはロールのどちらでも設定できる。

    案件ごとの参照権限の設定※2

    案件ごとの参照権限設定セットアップコマンドを実行した場合にだけ表示される。案件ごとに参照権限を設定したい場合は,「案件ごとに参照権限の設定を行う」をチェックする。

    案件の引き戻し機能の設定

    案件の引き戻し機能を設定したい場合は,「案件の引き戻し機能を使用する」をチェックする。

    コメント

    プロセスワークボードについてのコメントを,1,024文字以内の半角英数字または約340文字以内の全角文字列で入力する。

    注※1

    必ず設定する項目です。

    注※2

    案件ごとに参照権限を設定する場合は,あらかじめ設定が必要です。詳細については,「9.13 案件ごとに参照権限を設定するための環境設定」を参照してください。

    なお,「JP1イベント発行設定」および「メールから登録された案件の担当者」の項目は,定義ファイルで設定を変更すると表示されます。デフォルトでは表示されません。それぞれの項目の詳細は次のとおりです。

    「JP1イベント発行設定」は,JP1イベント発行設定プロパティファイルでJP1イベントを発行する設定にすると表示されます。JP1イベント発行設定プロパティファイルの詳細については,「13. 定義ファイル」の,「JP1イベント発行設定ファイル(hptl_jp1_imss_jp1event_setting.properties)」を参照してください。

    「メールから登録された案件の担当者」は,メール定義ファイルでメールによる案件登録コマンドを使用する設定にすると表示されます。メール定義ファイルの詳細については,「13. 定義ファイル」の,「メール定義ファイル(jp1imss_mail_setting.conf)」を参照してください。

    [案件自動入力設定]タブ

    案件の自動入力設定は,案件自動入力プロパティファイルでも設定できます。プロセスワークボードごとに設定したい場合は[プロセスワークボード作成]画面,または[プロセスワークボード編集]画面で設定してください。また,[案件自動入力設定]タブの設定についても,案件自動入力プロパティファイルで設定できます。案件自動入力プロパティファイルの詳細については,「13. 定義ファイル」の「案件自動入力プロパティファイル(hptl_jp1_imss_pwb_default_setting.properties)」を参照してください。

    [案件自動入力設定]タブで設定できる項目について次の表に示します。

    表9‒2 [プロセスワークボード作成]画面([案件自動入力設定]タブ)での設定項目

    項目

    説明

    案件自動入力プロパティファイルの設定値を使用する

    案件自動入力プロパティファイルの設定値を使用する場合にチェックする。チェックすると,この項目以外の項目が非活性となり変更できなくなる。

    案件の発生日時

    案件の発生日時を自動入力させたい場合には,[設定する]を選択する。選択すると,[案件作成]画面を表示させた日時が自動的に入力される。

    案件の開始日時

    案件の開始日時を自動入力させたい場合には,[設定する]を選択する。選択すると,[案件作成]画面を表示させた日時が自動的に入力される。

    案件の優先度

    案件の優先度を自動入力させたい場合には,[設定する]を選択する。選択すると,入力された影響度,および重大度の組み合わせによって,案件登録時に優先度が自動入力される。

    優先度の自動入力の基となる影響度,および重大度の組み合わせについては,ユーザーの運用に合わせてプルダウンメニューで設定することもできる。

    なお,影響度および重大度の組み合わせは,「未設定」を除いて,影響度は3個まで,重大度は8個まで設定できる。案件フォームをカスタマイズして,影響度または重大度の数を増やしても,組み合わせのプルダウンメニューには反映されないので注意すること。

    案件の作業期限

    案件の作業期限を自動入力させたい場合には,[設定する]を選択する。選択すると,案件の優先度に合わせて作業期限が自動で入力される。

    作業期限は,優先度ごとに設定された時間数が,[案件作成]画面を表示させた時刻に加算されて自動入力される。加算される時間数は,半角数字で0〜8,760時間の範囲内でテキストボックスに入力して設定する。また,時間数を設定しないで,空白のままにしておくこともできる。空白の場合,作業期限は自動入力されない。

    なお,[案件編集]画面で案件の優先度を変更した場合,作業期限が自動入力される。作業期限の算出方法には,次のどちらかを選択できる。

    • テキストボックスに入力された時間数が,[案件編集]画面を表示させた時刻に加算される。

    • テキストボックスに入力された時間数が,案件の登録日時に加算される。

    ただし,案件の登録日時が設定されていない案件を編集する場合は,[案件編集]画面を表示させた時刻に,テキストボックスに入力された時間数を加算した時刻を作業期限とする。

    作業期限の算出方法の設定については,「13. 定義ファイル」の「案件自動入力プロパティファイル(hptl_jp1_imss_pwb_default_setting.properties)」を参照のこと。

    案件登録コマンドまたはメールによる案件登録コマンドで案件を作成した場合も,作業期限が自動入力される。また,案件編集コマンドで案件の優先度が変更された場合も,作業期限が自動更新される。

    案件登録コマンドまたはメールによる案件登録コマンドで案件を作成した場合,案件編集コマンドで案件の優先度が変更された場合,作業期限は,テキストボックスに入力された時間数が,案件の登録日時に加算される。

    案件登録コマンド,およびメールによる案件登録コマンドで案件が作成された場合,「案件の発生日時」および「案件の開始日時」は,コマンドが実行された日時が自動的に入力されます。

    [しきい値設定]タブ

    [しきい値設定]タブで設定できる項目について次の表に示します。

    表9‒3 [プロセスワークボード作成]画面([しきい値設定]タブ)での設定項目

    項目

    説明

    案件集計プロパティファイルの設定値を使用する

    案件集計プロパティファイルの設定値を使用する場合にチェックする。チェックすると,この項目以外の項目が非活性となり変更できなくなる。

    長期化とする未解決時間

    案件のステータスが「クローズ」以外で,かつ完了日時が設定されていない場合,案件の登録日時からここで設定した時間が超過すると,長期化した案件と見なされ,メイン画面(案件状況)の「長期化」の件数に含まれる。0〜876,000時間の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    未処理案件のしきい値

    未処理案件の件数がここで設定したしきい値を超えると,メイン画面(案件状況)で該当するプロセスワークボードの「未処理」部分が警告表示される。しきい値となる件数を,0〜2,147,483,647件の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    未完了案件のしきい値

    未完了案件の件数がここで設定したしきい値を超えると,メイン画面(案件状況)で該当するプロセスワークボードの「未完了」部分が警告表示される。しきい値となる件数を,0〜2,147,483,647件の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    審議中案件のしきい値

    審議中案件の件数がここで設定したしきい値を超えると,メイン画面(案件状況)で該当するプロセスワークボードの「審議中」部分が警告表示される。しきい値となる件数を,0〜2,147,483,647件の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    長期化案件のしきい値

    長期化案件の件数がここで設定したしきい値を超えると,メイン画面(案件状況)で該当するプロセスワークボードの「長期化」部分が警告表示される。しきい値となる件数を,0〜2,147,483,647件の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    最優先案件のしきい値

    最優先案件の件数がここで設定したしきい値を超えると,メイン画面(案件状況)で該当するプロセスワークボードの「最優先」部分が警告表示される。しきい値となる件数を,0〜2,147,483,647件の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    当日期限案件のしきい値

    当日期限案件の件数がここで設定したしきい値を超えると,メイン画面(案件状況)で該当するプロセスワークボードの「当日期限」部分が警告表示される。しきい値となる件数を,0〜2,147,483,647件の範囲内で,半角数字の整数で入力する。

    各項目で空白を指定した場合は,案件集計プロパティファイルの値が設定されます。

  3. メニューから[登録]を選択する。

    プロセスワークボードが追加され,メイン画面(案件一覧)に戻ります。