3.5.2 登録済みの案件を流用して案件を作成
JP1/Service Supportに登録済みの案件を流用して,新規の案件を登録できます。この方法は,次の場合に有効です。
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内容が類似している案件を流用したい場合
変更が必要な項目だけを修正して案件を作成することで,入力の手間を軽減できます。
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初期内容を入力した案件を流用したい場合
例えば,「作業状況」に次に示すような内容を入力した案件を,あらかじめ登録しておきます。この案件を利用して新規案件を作成することで,入力の手間を軽減できるとともに,案件のフォーマットを統一できます。
- 注意事項
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初期内容を入力した案件は,案件を集計する際,集計対象となります。案件を集計する際に集計対象から除外したい場合は,専用のプロセスワークボードを作成して,初期内容を入力した案件を登録してください。
また,初期内容を入力した案件は,運用中に変更できます。ただし,案件フォームを変更する場合は,別の案件として登録する必要があります。
図3‒23 初期内容をあらかじめ登録した案件の例
- 〈この項の構成〉
(1) 案件情報の引き継ぎ
JP1/Service Supportに登録済みの案件を流用して新規案件を作成する場合,流用元案件の案件情報を引き継げます。なお,プロセスごとに案件の表示項目が異なるため,流用元および流用先のプロセスの案件フォームの両方に存在する項目の案件情報を引き継ぎます。ただし,次に示す項目については,案件情報が引き継がれません。
項番 |
項目 |
説明 |
---|---|---|
1 |
対象システム (JIMSD_FORM_SYSTEM) |
案件の流用先のプロセスワークボードに設定されたシステムのシステム名が自動で設定される。 |
2 |
プロセス (JIMSD_FORM_PROCESS) |
案件の流用先のプロセスワークボードに設定されたプロセス名が自動で設定される。 |
3 |
案件ID (JIMSD_FORM_ITEMID) |
案件をJP1/Service Supportに登録する際,自動で設定される。 |
4 |
プロセス間ID (JIMSD_FORM_PROCESSITEMID) |
|
5 |
ステータス (JIMSD_FORM_ITEMSTATUSID) |
案件を流用して新規案件を作成するユーザーが設定する。 |
6 |
登録者 (JIMSD_FORM_REGISTRANT) |
案件を流用して新規案件を作成するユーザーの名前が自動で設定される。 |
7 |
担当者 (JIMSD_FORM_ASSIGNED) |
|
8 |
登録日時 (JIMSD_FORM_REGISTDATE) |
案件をJP1/Service Supportに登録する際,自動で設定される。 |
9 |
更新日時 (JIMSD_FORM_LASTUPDATE) |
|
10 |
イベントDB内通し番号 (JIMSD_FORM_IMEVENTNO) |
対処済み連動用JP1イベントの発行に使用するため,新規案件には設定しない。 |
11 |
JP1/IM - Managerのホスト名 (JIMSD_FORM_IMHOSTNAME) |
また,流用元と流用先の型が異なる場合,案件情報の項目によっては,案件情報の引き継ぎが異なります。項目の型による案件情報の引き継ぎを,次の表に示します。
項番 |
項目 |
説明 |
---|---|---|
1 |
追加項目:テキスト (JIMSD_FORM_USERTEXT01〜JIMSD_FORM_USERTEXT20) |
流用元の案件フォームがtextarea型で,流用先の案件フォームがtext型の場合,改行を無視して案件情報を引き継ぐ。 |
2 |
追加項目:ユーザー (JIMSD_FORM_USEREXTTYPE01〜JIMSD_FORM_USEREXTTYPE05) |
流用元と流用先の案件フォームで型(userまたはuserrole)が異なる場合,案件情報を引き継がない。 |
3 |
追加項目:リンク (JIMSD_FORM_REFINFO01〜JIMSD_FORM_REFINFO05) |
流用元と流用先の案件フォームで型(aim,url,またはitem)が異なる場合,案件情報を引き継がない。 |
なお,案件の流用先のプロセスワークボードに案件項目の自動入力を設定している場合は,自動入力が優先されます。この場合,流用元の案件情報は引き継がないで,自動入力で設定された値が設定されます。案件項目の自動入力については,「5.4.3 案件項目の自動入力の利用」を参照してください。