1.5.10 メール通知を有効にする流れ
まず,業務システム利用者のユーザー情報に,メール通知の宛先となるメールアドレスを登録します。次に,期限前メール通知および滞留案件通知が自動配信されるように設定します。そのあと,メールの内容を定義します。最後に,メールを自動配信するコマンドが定期的に実行されるように設定します。
メール通知を有効にする流れを次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) ユーザー情報にメールアドレスを登録する
メール通知の宛先となるメールアドレスを,ユーザー情報に登録します。すでに業務システム利用者のユーザー情報にメールアドレスを登録している場合,この操作は不要です。
前提条件
操作を実施するユーザーがJP1/Service Supportの管理者である。
操作手順
-
[メイン]画面(案件一覧)のメニューから[オプション]−[ユーザーの管理]を選択する。
[ユーザー管理]画面が表示されます。
-
メールアドレスを登録するユーザーをチェックし,メニューから[アクション]−[編集]を選択する。
[ユーザー編集]画面が表示されます。
-
[ユーザー編集]画面でメールアドレスを入力する。
メールアドレスには,255文字以内の半角英数字およびASCII文字コード表に掲載されている文字を入力できます。
-
入力したメールアドレスの内容が正しいか確認する。
-
メニューから[登録]を選択する。
ユーザー情報が登録され,[ユーザー管理]画面に戻ります。
次の作業
期限前メール通知を自動配信するために,プロセスワークボードを編集します。
(2) 期限前メール通知が自動配信されるようにプロセスワークボードの設定を編集する
プロセスワークボードの設定を編集して,期限前メール通知を自動配信するコマンドが実行されると,条件に当てはまる案件の担当者,およびプロセスワークボード管理者へ期限前メール通知が配信されるようにします。
前提条件
操作を実施するユーザーがJP1/Service Supportの管理者である。
操作手順
-
[メイン]画面(案件一覧)のプロセスワークボード一覧から期限前メール通知を自動配信するプロセスワークボードを選択する。
-
メニューから[アクション]−[プロセスワークボードの編集]を選択する。
[プロセスワークボード編集]画面が表示されます。
-
[プロセスワークボード編集]画面の[基本設定]タブを選択し,[期限前メール通知設定]の各項目を編集する。
次の表の例を参考に入力または設定してください。
項目
入力または選択する設定情報
[期限前メール通知設定]
[期限前にメール通知を行う]
チェックボックスをチェックする
[期限前日数]
3日前
[メール通知回数設定]
[期限前日数の日から作業期限日まで毎日メール通知]を選択
期限前メール通知を自動配信するコマンドが実行されると,コマンド実行時点から3日後の23:59:59までの間に作業期限が設定されている案件の担当者およびプロセスワークボード管理者へ,期限前メール通知が配信されるように設定されます。
上記の条件以外を設定する場合については,マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「期限前メール通知」の説明を参照してください。
-
メニューから[登録]を選択する。
編集内容が反映され,[メイン]画面(案件一覧)に戻ります。
次の作業
滞留案件通知を自動配信するために,滞留案件定義ファイルを編集します。
関連項目
-
マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「期限前メール通知」の説明
(3) 滞留案件通知が自動配信されるように滞留案件定義ファイルを編集する
滞留案件定義ファイルを編集して,滞留案件通知を自動配信するコマンドが実行されると,条件に当てはまる案件の担当者,およびプロセスワークボード管理者へ滞留案件通知が配信されるようにします。
前提条件
操作を実施するユーザーがJP1/Service Supportの管理者である。
操作手順
-
滞留案件定義ファイルを,テキストエディタなどで開く。
滞留案件定義ファイルの格納先は次のとおりです。
JP1/Service Supportのインストール先フォルダ\conf\command\jp1informleave_setting.conf
-
滞留案件定義情報を記述し,上書き保存する。
ここでは,例としてシステム「業務システム」のプロセスワークボードに対して滞留案件定義情報を記述します。
「インシデント管理」,および「問題管理」のプロセスワークボードに登録されている案件の担当者へ,滞留案件通知が配信される条件を,次のとおり設定します。設定項目と設定内容は「=(イコール)」でつなぎます。
項目(指定キー名)
入力する設定情報
hptl_jp1_imss_target_pwb_list
GManagementSystemIncident,GManagementSystemProblem
hptl_jp1_imss_target_priority_code
1,2,3
hptl_jp1_imss_target_range
24
hptl_jp1_imss_JIMSD_STAT_RESEARCH
60
hptl_jp1_imss_JIMSD_STAT_APPROVED
60
滞留案件通知を自動配信するコマンドが実行されると,過去24時間の範囲で,優先度が[大至急][至急][標準],ステータスが[調査中]および[承認済み]で,処理を1時間以上放置した案件の担当者およびプロセスワークボード管理者へ,滞留案件通知が配信されるように設定されます。
滞留案件通知が配信される条件については,マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「滞留案件定義ファイル(jp1informleave_setting.conf)」の説明を参照してください。
次の作業
メール定義ファイルを編集して,自動配信するメールの内容を定義します。
関連項目
-
マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「滞留案件定義ファイル(jp1informleave_setting.conf)」の説明
(4) 自動配信するメールの内容を定義する
SMTPサーバのホスト名や送信者など,JP1/Service Supportが配信するメール通知で共通の内容を定義します。また,このマニュアルでの運用に合わせて,案件クローズ時のメール通知を有効にしたり,配信されるメールの内容を確認したりします。
前提条件
操作を実施するユーザーがJP1/Service Supportの管理者である。
操作手順
-
メール定義ファイルを,テキストエディタなどで開く。
メール定義ファイルの格納先は次のとおりです。
JP1/Service Supportのインストール先フォルダ\conf\jp1imss_mail_setting.conf
-
SMTPサーバのホスト名,送信者,および送信者のメールアドレスを設定する。
ここでは,例として次のとおり設定します。項目と入力する設定情報は「=(イコール)」でつなぎます。
項目(指定キー名)
入力する設定情報
hptl_jp1_imss_mail_server
MailServer
hptl_jp1_imss_mail_form_name
JP1/ServiceSupport
hptl_jp1_imss_mail_form_address
administrator@hitachi.com
hptl_jp1_imss_mail_auth_method
none
-
案件の担当者変更時にメール通知されるように設定する。
指定キー名「hptl_jp1_imss_mail_item_charge_flag」を「ON」に設定します。
-
案件クローズ時に,案件の登録者にメール通知されるように設定する。
指定キー名「hptl_jp1_imss_mail_item_close_flag」を「ON」に設定します。
-
期日前メール通知,案件滞留通知,案件の担当者変更時および案件クローズ時のメール通知で配信されるメールの内容を確認する。
初期設定での,それぞれのメール通知の内容は次のとおりです。
メール通知の種類
配信先
タイトル
本文
期日前メール通知
案件の担当者
【作業期限通知 担当者向け】案件の作業期限が迫っています
- 作業期限が近づいている案件は件数 件です
-
優先度が大至急の案件は件数 件です。
優先度が至急の案件は件数 件です。
優先度が標準の案件は件数 件です。
システム:対象のシステム名
プロセス:プロセス名
--------
案件ID の案件の作業期限が近づいています。
タイトル:案件のタイトル
優先度:案件の優先度
ステータス:案件のステータス
担当者:案件の担当者に設定された値
作業期限:案件の作業期限
--------
:
プロセスワークボード管理者
【作業期限通知 プロセスワークボード管理者向け】件数 件の案件の作業期限が迫っています
作業期限が近い案件数をお知らせします。
期限前日数:期限前日数
メール通知回数設定:メールで通知する頻度
システム:システム名
プロセス:プロセスID
- 案件数:件数 件
-
優先度が大至急の案件は件数 件です。
優先度が至急の案件は件数 件です。
優先度が標準の案件は件数 件です。
案件滞留通知
案件の担当者
【滞留案件通知 担当者向け】案件の処理が遅れています
処理が遅れている案件は件数 件です。
ステータスごとの滞留案件の件数
監視対象となる優先度:監視対象の優先度
更新されていない時間:ステータスごとの滞留案件と見なされる時間
システム:システム名
プロセス:プロセス名
--------
案件ID の案件の処理が遅れています。
タイトル:案件のタイトル
優先度:案件の優先度
ステータス:案件のステータス
担当者:案件の担当者に設定された値
更新日時:案件の更新日時
--------
:
プロセスワークボード管理者
【滞留案件通知 プロセスワークボード管理者向け】件数 件の案件の処理が遅れています
処理が遅れている案件数をお知らせします。
処理が遅れている案件は件数 件です。
ステータスごとの滞留案件の件数
監視対象となる優先度:監視対象の優先度
更新されていない時間:ステータスごとの滞留案件と見なされる時間
システム:システム名
プロセス:プロセス名
案件の担当者変更時のメール通知
変更後の案件の担当者
【案件担当者変更通知 案件ID】案件のタイトル
「案件ID:案件ID」の案件の担当者が変更になりました。
システム:システム名
プロセス:プロセス名
タイトル:案件のタイトル
優先度:案件の優先度
ステータス:案件のステータス
担当者:案件の担当者に設定された値
作業期限:案件の作業期限
案件クローズ時のメール通知
案件の担当者
【案件クローズ通知 案件ID】案件のタイトル
「案件ID:案件ID」の案件がクローズになりました。
システム:システム名
プロセス:プロセス名
タイトル:案件のタイトル
優先度:案件の優先度
ステータス:案件のステータス
担当者:案件の担当者に設定された値
作業期限:案件の作業期限
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メール定義ファイルを上書き保存する。
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メール定義ファイルの内容が正しいか確認する。
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次のJP1/Service Supportのサービスを停止する。
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JP1/Service Support - Web Service
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JP1/Service Support
サービスを停止する順序については,「1.6.2 JP1/Service Supportのサービスを停止する」の説明を参照してください。
-
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JP1/Service Supportのサービスを起動する。
サービスを起動する順序については,「1.6.1 JP1/Service Supportのサービスを起動する」の説明を参照してください。
メール定義ファイルの編集結果がJP1/Service Supportに反映されます。
- メモ
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メール定義ファイルでは,ここで説明した以外にも次のような機能について設定できます。
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ユーザー削除時のメール通知
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ロール削除時のメール通知
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案件作成時のメール通知
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案件エスカレーション時のメール通知
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メールによる案件登録
詳細については,マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「メール定義ファイル(jp1imss_mail_setting.conf)」の説明を参照してください。
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次の作業
期限前メール通知,および滞留案件通知を自動配信するコマンドを定期的に自動で実行するために,タスク実行サービス定義ファイルを編集します。
関連項目
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マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「メール定義ファイル(jp1imss_mail_setting.conf)」の説明
(5) メール通知を自動配信するコマンドが定期的に実行されるように設定する
期限前メール通知,および滞留案件通知を自動配信するコマンドを定期的に自動で実行するために,タスク実行サービス定義ファイルを編集します。
前提条件
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操作を実施するユーザーがJP1/Service Supportの管理者である。
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JP1/Service Support - Task Serviceサービスが停止している。
操作手順
-
タスク実行サービス定義ファイルを,テキストエディタなどで開く。
タスク実行サービス定義ファイルの格納先は次のとおりです。
JP1/Service Supportのインストール先フォルダ\conf\jp1imss_service_setting.conf
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[jssinformperiod]セクションを編集する。
ここでは,例として次のように編集します。
[jssinformperiod] use=true basetime=03:00
期限前メール通知を自動配信するコマンド(jssinformperiodコマンド)が,毎日午前3時に実行されるようになります。
jssinformperiodコマンドの実行中は,マシンに負荷が掛かります。JP1/Service Support - DB Serverだけが起動している状態で実行するか,夜間などマシンの負荷が小さい時間帯に実行することをお勧めします。
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[jssinformleave]セクションを編集する。
ここでは,例として次のように編集します。
[jssinformleave] use=true period=240 monitorStart=08:00 monitorEnd=20:00
滞留案件通知を自動配信するコマンド(jssinformleaveコマンド)が,毎日午前8時から午後8時までの期間で4時間(240分)ごとに実行されるようになります。
jssinformleaveコマンドの実行中は,マシンに負荷が掛かります。実行間隔に注意してください。
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手順2〜3で編集した内容が正しいか確認する。
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タスク実行サービス定義ファイルを上書き保存する。
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JP1/Service Support - Task Serviceサービスを起動する。
サービスを起動する手順については,「1.6.1 JP1/Service Supportのサービスを起動する」の説明を参照してください。
タスク実行サービス定義ファイルの編集結果がJP1/Service Supportに反映されます。
- メモ
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JP1/Service Support - Task Serviceサービスを利用した定期的なコマンドの実行については,マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「タスク実行サービス定義ファイル(jp1imss_service_setting.conf)」の説明を参照してください。
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コマンドプロンプトを使用して,次に示すコマンドを実行する方法については,マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「コマンドプロンプトを使用したコマンドの実行方法」の説明を参照してください。
・jssdbbackup.batコマンド(案件管理DBバックアップ)
・jssdbreclaim.batコマンド(案件管理DB空き領域解放)
・jssdbrorg.batコマンド(案件管理DB再編成)
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関連項目
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マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「タスク実行サービス定義ファイル(jp1imss_service_setting.conf)」の説明
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マニュアル「JP1/Service Support 構築・運用ガイド」の「コマンドプロンプトを使用したコマンドの実行方法」の説明