jddcreatetree
機能
インテリジェント統合管理サーバが管理する製品からシステム構成情報を取得し,jddupdatetreeコマンドの入力データとなるIM管理ノード関連ファイルを生成します。このコマンドを実行する前にjddsetaccessuserコマンドを実行して,認証の際に必要なユーザーIDとパスワードの情報を設定してください。
jddupdatetreeコマンド,およびjddsetaccessuserコマンドについては,それぞれ「jddupdatetree」(1. コマンド),「jddsetaccessuser」(1. コマンド)を参照してください。
このコマンドは,インテリジェント統合管理基盤にIM管理ノード関連ファイルの生成要求を出し,要求が完了するまで待機します。
なお,コマンドを実行する前に,システムノード定義ファイル(imdd_systemnode.conf),IM管理ノードカテゴリ名称定義ファイル(imdd_category_name.conf),構成取得対象ホスト定義ファイル(imdd_target_host.conf)の定義が必要です。また,ホスト名にエイリアス名を付けることができる製品をIM管理ノードの構成に加える場合は,ホスト名定義ファイル(imdd_host_name.conf)でエイリアス名と実ホスト名のマッピングを定義しておく必要があります。
IM管理ノード関連ファイルについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」のIM管理ノード関連ファイルについて説明している項を参照してください。
また,定義ファイルについては,「システムノード定義ファイル(imdd_systemnode.conf)」(2. 定義ファイル),「IM管理ノードカテゴリ名称定義ファイル(imdd_category_name.conf)」(2. 定義ファイル),「構成取得対象ホスト定義ファイル(imdd_target_host.conf)」(2. 定義ファイル),「ホスト名定義ファイル(imdd_host_name.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。
形式
jddcreatetree -o ディレクトリ名 [-h 論理ホスト名]
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
Managerパス\bin\imdd\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1imm/bin/imdd/
引数
- -o ディレクトリ名
-
作成するファイルの保存先ディレクトリを,絶対パス形式,またはこのコマンドを実行した場所からの相対パス形式で指定します。パスに空白を含む場合は,「"」で囲みます。パスの長さは,200文字まで指定できます。
- -h 論理ホスト名
-
JP1/IMをクラスタシステムで運用している場合に,JP1/IMの論理ホスト名を指定します。
このオプションを省略した場合は,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを設定していない場合は,物理ホスト名が仮定されます。
構成情報を取得できる論理ホスト名の長さは,最大32バイトです。それより長い論理ホスト名を指定した場合,jddcreatetreeコマンドはメッセージKAJY02015-Eを出力して失敗し,構成管理ツリーは更新されません。
注意事項
-
jddcreatetreeコマンドは複数を同時に実行できません。実行した場合,エラーとなります。
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jddupdatetreeコマンド,およびjddupdatesuggestionコマンドを実行中に,jddcreatetreeコマンドの実行はできません。実行した場合,エラーとなります。
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jddcreatetreeコマンドを使用するには,JP1/IM-ManagerおよびIMデータベースが起動している必要があります。
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jddcreatetreeコマンドの実行中に,JP1/IM-ManagerおよびIMデータベースを停止しないでください。
-
拠点マネージャーまたは中継マネージャーを定義している場合は,システムの階層構成の同期が取れているかを確認したあと,統合マネージャーでjddcreatetreeコマンドを実行してください。なお,拠点マネージャーまたは中継マネージャーでjddcreatetreeコマンドを実行する必要はありません。
-
jddcreatetreeコマンドは,JP1/AJS3 - Managerホストでジョブを実行していない時間帯に実行してください。ジョブを実行しているときにjddcreatetreeコマンドを実行した場合,両方の処理の負荷が同時にかかることにより,それぞれの処理が遅延する可能性があります。
-
jddcreatetreeコマンドは,JP1/AJS3サービスが起動しているときに実行してください。構成情報取得先のホストのJP1/AJS3サービスが停止中または起動/停止途中にjddcreatetreeコマンドを実行すると,情報の取得に失敗します。
-
jddcreatetreeコマンドで情報取得中に,取得先のJP1/AJS3サービスを停止しないでください。停止した場合,サービスの停止処理が遅延する可能性があります。
-
jddcreatetreeコマンドでは,日本語以外の多バイト文字を含むユニット定義情報の取得はできません。取得した場合,構成管理ツリーが正しく表示されない可能性があります。
-
jddcreatetreeコマンドで取得する,ユニット名,ユニット定義内容,実行エージェント名,JP1資源グループ名などの情報に制御文字が含まれている場合,情報取得が失敗する可能性があります。取得する情報には,制御文字を含めないようにして運用してください。
戻り値
0 |
正常終了 |
1 |
正常終了(プロパティ不正) |
2 |
排他中 |
3 |
引数不正 |
4 |
論理ホスト名が不正 |
5 |
インテリジェント統合管理基盤が利用する認証情報が設定されていない |
6 |
jddcreatetreeコマンドの実行に必要な情報が不足している |
7 |
jddcreatetreeコマンドの実行権限がない |
8 |
指定したディレクトリにアクセスできない |
9 |
指定したディレクトリのパスが長すぎる |
11 |
インテリジェント統合管理基盤への接続に失敗 |
12 |
インテリジェント統合管理基盤の認証に失敗 |
13 |
前提ファイルが存在しない |
14 |
前提ファイルの読み込みに失敗 |
15 |
前提ファイルのフォーマット不正 |
16 |
前提ファイルの記載内容不正 |
17 |
プラグインからの情報取得に失敗 |
18 |
プラグインからの情報が不正 |
20 |
IM管理ノードファイルの作成に失敗 |
21 |
IM管理ノードリンクファイルの作成に失敗 |
22 |
IM管理ノードツリーデータの作成に失敗 |
23 |
IM管理ノードツリーファイルの作成に失敗 |
26 |
認証に使用したユーザーの権限が不足 |
255 |
システムエラー |
使用例1
作成するファイルの保存先を「C:\tmp」とする場合の例を次に示します。
$ jddcreatetree -o C:\tmp KAJY02009-I コマンド(jddcreatetree)を開始しました KAJY02010-I コマンド(jddcreatetree)が正常終了しました
使用例2
作成するファイルの保存先を「C:\tmp」とし,論理ホストを「ronri」とする場合の例を次に示します。
$ jddcreatetree -o C:\tmp -h ronri KAJY02009-I コマンド(jddcreatetree)を開始しました KAJY02010-I コマンド(jddcreatetree)が正常終了しました