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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


6.10.6 繰り返しイベント条件を設定する

繰り返しイベント条件を設定すると,条件に一致するイベント(繰り返しイベント)をマネージャーで集約して,イベント一覧への表示や自動アクションの実行を抑止できます。

繰り返しイベント条件は,[繰り返しイベント条件設定]画面,および[繰り返しイベント条件一覧]画面で設定します。各画面の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 画面リファレンス」の「3.17 [繰り返しイベント条件設定]画面」および「3.19 [繰り返しイベント条件一覧]画面」を参照してください。

なお,繰り返しイベント条件を設定するには,JP1/IM - Viewから操作するJP1ユーザーにJP1_Console_Admin権限が与えられている必要があります。

繰り返しイベント条件を設定する手順を次に示します。

  1. [イベントコンソール]画面のメニューから[オプション]−[繰り返しイベント条件設定]を選択する。

    [繰り返しイベント条件一覧]画面が表示されます。

  2. 次のどちらかの方法で[繰り返しイベント条件設定]画面を表示する。

    • 新規に繰り返しイベント条件を設定する場合は,[繰り返しイベント条件一覧]画面の[追加]ボタンをクリックする。

    • 既存の繰り返しイベント条件を編集する場合は,[繰り返しイベント条件一覧]画面に表示されている繰り返しイベント条件を選択して[編集]ボタンをクリックする。

      [図データ]

    [繰り返しイベント条件設定]画面が表示されます。

  3. [繰り返しイベント条件設定]画面の[基本設定]ページの[イベント条件]を設定する。(任意)

    マネージャーが監視対象イベントを取得したときに,どの属性値を比較するかを設定します。

    [図データ]

    設定手順の詳細は,「6.10.6(1) [繰り返しイベント条件設定]画面の[イベント条件]を設定する」を参照してください。

  4. [繰り返しイベント条件設定]画面の[基本設定]ページの[抑止項目]を設定する。(必須)

    イベント条件に一致するJP1イベントに対して,何を抑止するのかを設定します。

    設定手順の詳細は,「6.10.6(2) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止項目]を設定する」を参照してください。

  5. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページの[同一属性値条件]を設定する。(任意)

    「重大度が警告以下のイベントを,登録ホスト名(B.SOURCESERVER)の属性値ごとに集約したい」など,繰り返しイベント条件に一致する繰り返しイベントを特定の属性ごとにまとめて抑止する場合に設定します。

    [図データ]

    設定手順の詳細は,「6.10.6(3) [繰り返しイベント条件設定]画面の[同一属性値条件]を設定する」を参照してください。

  6. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページの[しきい値]を設定する。(任意)

    繰り返しイベントの表示抑止および自動アクションの実行抑止を開始するしきい値を設定します。しきい値を設定しない場合,繰り返しイベント条件に一致するイベントを取得した時点で抑止を開始します。

    設定手順の詳細は,「6.10.6(4) [繰り返しイベント条件設定]画面の[しきい値]を設定する」を参照してください。

  7. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページの[終了監視期間]を設定する。(必須)

    イベントの大量発生が収束したと判断するための期間(終了監視期間)を設定します。

    設定手順の詳細は,「6.10.6(5) [繰り返しイベント条件設定]画面の[終了監視期間]を設定する」を参照してください。

  8. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページの[抑止開始イベント]を設定する。(任意)

    大量発生したイベントの抑止を開始したことを通知するイベントを発行する場合に設定します。

    設定手順の詳細は,「6.10.6(6) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止開始イベント]を設定する」を参照してください。

  9. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページの[抑止終了イベント]を設定する。(任意)

    大量発生したイベントの抑止を終了したことを通知するイベントを発行する場合に発行します。

    設定手順の詳細は,「6.10.6(7) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止終了イベント]を設定する」を参照してください。

  10. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページの[抑止継続判定]および[抑止継続処理]を設定する。(任意)

    時間(秒),または件数ごとに繰り返しイベントの監視抑止が継続されているかを判定して,継続されている場合にJP1イベントを発行して通知したり,抑止を打ち切ったりする場合に設定します。

    設定手順の詳細は,「6.10.6(8) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止継続判定]および[抑止継続処理]を設定する」を参照してください。

  11. [繰り返しイベント条件設定]画面の[OK]ボタンをクリックする。

    繰り返しイベント条件が[繰り返しイベント条件一覧]画面に反映されます。

  12. 設定した繰り返しイベント条件について,[繰り返しイベント条件一覧]画面の[適用]チェックボックスをチェックする。

  13. [繰り返しイベント条件一覧]画面の[適用]ボタンをクリックする。

  14. 設定を反映してもよいかを確認するメッセージが表示されるため,問題なければ[はい]ボタンをクリックする。

    繰り返しイベント条件が有効になります。

〈この項の構成〉

(1) [繰り返しイベント条件設定]画面の[イベント条件]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[基本設定]ページを表示する。

  2. 次のうち必要な操作を実施して,イベント条件を設定する。

    • 新しくイベント条件を追加する場合は,[追加]ボタンをクリックする。

      [属性名][属性値][条件]が空のイベント条件がイベント条件一覧に追加されます。

    • イベント条件を編集する場合は,編集したいイベント条件をイベント条件一覧から選択したあと,イベント条件の編集領域から属性名,属性値,および条件を選択して,[適用]ボタンをクリックする。

    • イベント条件を削除する場合は,削除したいイベント条件をイベント条件一覧から選択したあと,[削除]ボタンをクリックする。

    • [イベントコンソール]画面で選択しているイベントと同じ属性値を条件に設定したい場合は,[選択イベント条件入力]ボタンをクリックする。

      [選択イベント条件入力]ボタンをクリックする前に設定されていた条件は削除され,[イベントコンソール]画面で選択しているイベントと同じ属性値に上書きされます。

(2) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止項目]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[基本設定]ページを表示する。

  2. 次のうちどちらか,または両方のチェックボックスをチェックする。

    • [繰り返しイベントのイベント一覧表示を抑止する]

    • [次のイベントをアクション対象外にする]

  3. 前の手順で[次のイベントをアクション対象外にする]をチェックした場合は,アクション対象外にするイベントの範囲を指定する。

    次のうちどちらかを選択してください。

    • [すべての繰り返しイベント]

      この繰り返しイベント条件に一致するすべての繰り返しイベントをアクション対象外にします。

    • [繰り返し開始イベント以外の繰り返しイベント]

      この繰り返しイベント条件に一致する繰り返しイベントのうち,抑止を開始する契機となったイベント(繰り返し開始イベント)以外をアクション対象外にします。

(3) [繰り返しイベント条件設定]画面の[同一属性値条件]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページを表示する。

  2. 次のうち必要な操作を実施して,同一属性値条件を設定する。

    • 同一属性値条件を追加する場合は,[同一属性値条件]のドロップダウンリストから属性名を選択し,[追加]ボタンをクリックする。

    • 同一属性値条件を削除する場合は,[同一属性値条件]の[属性名]リストから属性名を選択し,[削除]ボタンをクリックする。

(4) [繰り返しイベント条件設定]画面の[しきい値]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページを表示する。

  2. [しきい値]の[有効]チェックボックスをチェックする。

  3. しきい値を設定する。

    例えば,しきい値を「10[件]/3[秒]」と設定した場合,最後にJP1/IM - Managerが取得したイベントの到着時刻から,その3秒前までの間に,10件以上のイベントを取得した場合に抑止を開始します。

(5) [繰り返しイベント条件設定]画面の[終了監視期間]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページを表示する。

  2. 終了監視期間を設定する。

    6.10.6(4) [繰り返しイベント条件設定]画面の[しきい値]を設定する」でしきい値を設定しているかどうかで,終了監視期間の考え方は変わります。終了監視期間を300秒と設定した場合のそれぞれの違いを次に示します。

    しきい値を設定している場合

    最後にJP1/IM - Managerが取得したイベントの到着時刻から,その300秒前までの間に,設定したしきい値を下回り続けたときにイベントの大量発生が収束したと判断します。

    しきい値を設定していない場合

    最後にJP1/IM - Managerが取得したイベントの到着時刻から,その300秒前までの間に,繰り返しイベント条件に一致する繰り返しイベントを取得しなかったときにイベントの大量発生が収束したと判断します。

(6) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止開始イベント]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページを表示する。

  2. [抑止開始イベント]の[発行する]チェックボックスをチェックする。

(7) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止終了イベント]を設定する

設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページを表示する。

  2. [抑止終了イベント]の[発行する]チェックボックスをチェックする。

(8) [繰り返しイベント条件設定]画面の[抑止継続判定]および[抑止継続処理]を設定する

[抑止継続判定]と[抑止継続処理]は,合わせて設定する必要があります。設定手順を次に示します。

  1. [繰り返しイベント条件設定]画面の[オプション]ページを表示する。

  2. [抑止継続判定]の[有効]チェックボックスをチェックする。

  3. [抑止継続判定]で抑止が継続されているかを判定する契機を指定する。

    [時間]と[件数]のどちらかを選択します。それぞれの違いについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「4.4.7 繰り返しイベントの表示抑止が継続されている場合の通知」を参照してください。

  4. [抑止継続処理]で抑止が継続されている場合の処理を選択する。

    [抑止継続通知イベントを発行する]と[抑止を打ち切る]のどちらかを選択します。

    [抑止を打ち切る]を選択した場合は,[抑止打ち切り通知イベントを発行する]をチェックすることで,抑止を打ち切ったことを通知するJP1イベントを発行できます。