5.3.11 Wake on LANを使用する場合の設定
Wake on LANを使用してホストを制御する場合の設定手順および注意事項について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) エージェントホストの設定
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ホストにLANボードを組み込み,ネットワークの設定をする。
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Wake on LANを有効にする。
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[電源制御装置の設定]ダイアログボックスの設定をする。
設定する内容で注意する項目を示します。
[自ホスト電源制御コマンド]
電源制御装置を使用しないでホストを制御するコマンドを設定※
- 注※
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電源制御装置を使用しないでホストを制御するコマンドの仕様については,「5.1.8(1)(b) 電源制御装置を使用しないでホストを制御するコマンドを設定する」を参照してください。
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[環境設定]ダイアログボックスで,使用プログラム名と計画終了オプションを設定する。
[使用プログラム名]は手順3で登録した制御装置種別を選択します。
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設定したあと,正常に制御できるかどうか,動作を確認する。
(2) マネージャーホストの設定
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ホストにLANボードを組み込み,ネットワークの設定をする。
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servicesファイルに次の項目を追加する。
jp1pw-wol XXXXX/udp #JP1/PW Wake on LAN
「XXXXX」には,任意の値を指定してください。ほかで指定されている値と同じ値にならないようにしてください。「jp1pw-wol」は,すべて半角小文字で記述してください。「jp1pw-wol」の最後の「l」は,小文字の「L」です。
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[電源制御装置の設定]ダイアログボックスは設定しない。
Wake on LANと連携する場合,設定する必要はありません。
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[エージェントホストの設定]ダイアログボックスの設定をする。
設定する内容で注意する項目を示します。
[種別]
[WOL]
[パスワード]
設定は不要
[電源制御装置のアクセス方法]
「LAN」
[IPアドレス]
エージェントホストのIPアドレス
IPv6アドレスは指定できません。
[サブネットマスク]
エージェントホストに設定しているサブネットマスク
指定形式は「x.x.x.x」(x:0〜255)です。
[MAC アドレス]
エージェントホストのネットワークカードのMACアドレス
指定形式は「z:z:z:z:z:z」(z:0〜ff)です。
(3) 注意事項
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Wake on LANを使用して,マネージャーホストと異なるネットワークセグメントにあるエージェントホストを起動する場合,ルーターでMagic Packetのルーティングが許可されている必要があります。
ただし,ルーターでブロードキャスト指定のパケットを通過させるように設定すると,サービス運用妨害(DoS)攻撃を受けるおそれがあります。このような状況を避けるには,マネージャーホストとエージェントホストを同じネットワークセグメントで運用してください。
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Wake on LANを使用してホストを起動する場合,起動対象のホストは次の条件を満たしている必要があります。
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Wake on LANをサポートしているホストである。
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BIOS,OS,ネットワークアダプタの設定で,Wake on LAN(Magic Packet)で起動する設定が有効になっている。
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ホストに電源が供給されている。
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次の場合はWake on LANが正常に動作しないため,Wake on LANを使用したホストの起動に失敗することがあります。この場合,一度ホストを手動で起動したあと,正常な方法でシャットダウンしてください。
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前回のシステム終了が正常に行われなかった場合
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AMTでホストを強制停止した場合
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電源コードを接続したあとの最初のシステム起動時
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ホストへの電源の供給がなくなった場合(停電時や電源コードを引き抜いた場合など)
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