Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 - Print Option


jprmpflw(Windows)

〈このページの構成〉

形式

jprmpflw
     ジョブ運用情報ファイル名
     {-m 保存マップ出力ファイル名 [-u] [-b] [-d 出力階層数]
     |-l 保存ジョブネットフロー出力ファイル名 [-u] [-b] [-d 出力階層数]}
     [-r リリースID]

説明

ジョブ運用情報ファイルの内容をマップ形式またはジョブネットフロー形式で出力します。

JP1/AJSを使用して自動運用する場合,次のどちらかで実行してください。

JP1/AJS2 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Managerのジョブに実行ファイルやスクリプトファイル等を定義して実行

ジョブを自動化するシステムの環境構築については,JP1/AJS2またはJP1/AJS3のマニュアルを参照してください。

JP1/Scriptを使用してWindowsにログオンした環境で運用

JP1/Scriptでは,ログオン空間でジョブを実行する機能を提供しています。スクリプトファイル(.spt)を作成し,作成したスクリプトファイルをJP1/AJSの実行ファイルに指定してください。スクリプトファイルの作成方法については,マニュアル「JP1/Script(Windows(R)用)」を参照してください。

<指定例>
  • ジョブ運用ファイル:C:\Input\SAMP.aoiの情報をマップ形式でファイル:C:\work\map.xlsxに出力する場合

jprmpflw C:\Input\SAMP.aoi -m C:\work\map.xlsx
  • ジョブ運用ファイル:C:\Input\SAMP.aoiの情報をジョブネットフロー書式定義で定義した内容に従って,ジョブネットフロー形式でファイル:C:\work\flow.xlsxに出力する場合

jprmpflw C:\Input\SAMP.aoi -l C:\work\flow.xlsx

格納先ディレクトリ

(Install Path)

引数

ジョブ運用情報ファイル名

出力するジョブ運用情報のファイル名を指定します。

ファイル名は完全パス(ファイル拡張子.aoiを含む)を指定してください。

指定できるファイル名長はパス全体で258バイト以下です。フォルダパス名長は194バイト以内です。ファイル名長は63バイト以内です。

次に示す文字を含むファイル名は指定できません。

\ / : * ? " < > |

-m 保存マップ出力ファイル名

ジョブネットの定義情報をマップ形式でMicrosoft Excelのファイルに出力する場合に出力先ファイル名を指定します。

ファイル名は完全パス(ファイル拡張子.xlsxを含む)を指定してください。

指定できるファイル名はパス全体で258バイト以下です。258バイトを超える場合,名称自動変換規則によって258バイト以内に変更されたファイル名称で保存されます。名称自動変換規則については補足を参照してください。

フォルダパス名長は194バイト以内です。

次に示す文字を含むファイル名は指定できません。

\ / : * ? " < > |

このオプションと同時に-lオプションは指定できません。

-l 保存ジョブネットフロー出力ファイル名

ジョブネットの定義情報をジョブネットフロー形式でMicrosoft Excelのファイルに出力する場合に出力先ファイル名を指定します。

ファイル名は完全パス(ファイル拡張子.xlsxを含む)を指定してください。

指定できるファイル名はパス全体で258バイト以下です。258バイトを超える場合,名称自動変換規則によって258バイト以内に変更されたファイル名称で保存されます。名称自動変換規則については補足を参照してください。

フォルダパス名長は194バイト以内です。

次に示す文字を含むファイル名は指定できません。

\ / : * ? " < > |

このオプションと同時に-mオプションは指定できません。

-u

保存マップ出力ファイル名,および保存ジョブネットフロー出力ファイル名に指定したファイルがすでに存在するファイルだった場合の動作を指定します。

本オペランドを指定するとファイルがすでに存在する場合,ファイルを上書きします。本オペランドを省略するとファイルがすでに存在する場合,コマンドが異常終了します。

-b

ジョブネット単位に改ページを挿入したい場合に指定します。

指定しない場合は改ページしません。

-d 出力階数数

指定した階層数より深い階層のユニットは出力対象としない場合に指定します。

出力階層数は1〜2,147,483,647の数値で指定します。1を指定すると,ジョブ運用情報ファイルの最上位のユニットの直下だけが出力対象になります。

指定しない場合は,全階層出力します。

-r リリースID

指定したジョブ運用情報ファイルにリリースIDの情報が含まれている場合,内容を出力したいジョブネットのリリースIDを指定します。

指定しない場合は,ジョブ運用情報ファイルで最初に有効なリリースIDを指定されたものと仮定します。

戻り値

0

正常終了

4

警告終了(出力する情報が存在しない,情報の一部を出力した,未サポートのユニット種別が含まれている)

10

異常終了(引数指定エラー,最大ユニット数超過など)

20

異常終了(実行時エラー)

補足(名称自動変換規則について)

ファイルパス名全体が258バイトを超える名称は,ファイル名の拡張子(.xlsx)以外の部分を(252(拡張子とフォルダとファイルの間の\を除く)−フォルダパス名長)バイト以内に変換します。

  • 拡張子を除いた部分の変換

    拡張子を除いた部分が(252−フォルダパス名長)バイトを超える場合,(252−フォルダパス名長)バイト目が全角文字の1バイト目になっていれば,先頭から(251−フォルダパス名長)バイトを適用します。拡張子以外の部分が(251−フォルダパス名長)バイト以下の場合はそのまま適用します。変換したファイル名と拡張子をあわせた名称がすでに存在するファイルパス名と一致する場合は,変換後のファイル名の後ろに3バイトの通番を16進文字列(000〜FFF:英字は大文字)で付加します。ただし,先頭から(249−フォルダパス名長)バイト目が全角文字の1バイト目になっている場合は,先頭から(248−フォルダパス名長)バイトに3バイトの通番を付加します。

  • 拡張子は「.xlsx」固定

ファイル名は日本語ロケールの場合はShift-JISコード,日本語ロケール以外の場合はASCIIコードに変換して生成されます。このとき,変換できなかった文字は「-(ハイフン)」に置き換えて生成されます。

jprmpflwコマンドで消費するメモリ量

jprmpflwコマンドで消費するメモリ量は,次の計算式によって求めることができます。

ただし,この計算式は余裕を持たせた目安として考えてください。

ユニット名の長さ,ユニットの階層の深さ,ユニット属性のデータ量,スケジュールルールの数などは,ユーザーの指定に依存するため,実際のサイズとは異なる場合があります。

計算式

4メガバイト+<ジョブ運用情報ファイルの展開メモリ>×3.5バイト※1

  • <ジョブ運用情報ファイルの展開メモリ>

    =<全ユニット>+<書式>+<ジョブネットフロー書式※2

  • <全ユニット>

    =20バイト+4バイト×全ユニット数+<1ユニット>×全ユニット数

  • <1ユニット>

    =28バイト+(48バイト+ユニット属性の平均データ量×日次データ収集日数)×ajsshowによる収集属性の数+(48バイト+ユニット属性の平均データ量)×ajsprintによる収集属性数+(ajsshowによる収集属性の数+ajsprintによる収集属性数)×8バイト

  • <書式>

    =64バイト×4バイト+12バイト×10(平均選択列数)

    =376バイト

  • <ジョブネットフロー書式>

    =6バイト+(8バイト×平均選択列数)×出力ユニット種別数

注※1 jprmpflwコマンドを複数実行する,または複数ユーザー運用を使用している場合,この計算式に実行コマンド数,または実行ユーザー数を掛けた量が必要になります。

注※2 ジョブネットフロー出力時だけ加算してください。

注意事項
  • UAC(ユーザーアカウント制御)が有効な環境で管理者権限を持たないユーザーが-mオプションの保存マップ出力ファイル名,および-lオプションの保存ジョブネットフロー出力ファイル名に,OSによって保護された「C:\Program Files」などのフォルダを含むファイル名を指定すると,ファイルがユーザーごとのVirtualStoreフォルダにリダイレクトして出力されることがあります。

    リダイレクトされるのは,ファイルの保存先として次のフォルダ配下を指定した場合です。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)

    リダイレクトされたファイルの保存先は,それぞれ次のフォルダ配下になります。

    ・「%LocalAppData%\VirtualStore\Windows」配下

    ・「%LocalAppData%\VirtualStore\Program Files」配下

    ・「%LocalAppData%\VirtualStore\Program Files (x86)」配下

    「%LocalAppData%」のデフォルトは「システムドライブ\Users\OSユーザー名\AppData\Local」です。

  • ジョブネット内に表示するユニットが存在しない場合,または,ルートジョブネットとマネージャージョブネットの場合は,ジョブネットの完全名だけを出力します。

  • ジョブグループは出力の対象になりません。ジョブ運用情報ファイルの最上位のユニットがジョブグループの場合,「出力階層数」に1を指定しないでください。指定した場合,何も出力されません。ジョブネットが定義されている階層が含まれるように階層数を指定してください。

  • マップ出力の場合,JP1/AJS3 - View 12-00が標準提供するアイコンを表示します。標準で装備していないユニットは次のアイコンを表示します。

    [図データ]

  • リリース情報をもつジョブネットかどうかは,アイコンで識別できません。リリース情報をもたないジョブネットと同じアイコン表示となります。

  • マップ出力ファイルの印刷・印刷プレビューでユニット名が欠けてしまう場合,ユニット名の表示領域のサイズを拡張することによって,欠けたユニット名を表示させることができます。ユニット名の表示領域のサイズを拡張する方法については,「7.19.4 [マップ]タブの表示項目」を参照してください。

  • マップ出力でユニット名の背景で矢印が隠れて表示されない場合,ユニット名の背景を透明にすることによって,隠れた矢印を表示させることができます。ユニット名の背景を透明にする方法については,「7.19.4 [マップ]タブの表示項目」を参照してください。

  • マップ出力でコメントを表示するかどうかは[環境設定]画面の[マップ]タブで設定します。設定方法については,「7.19.4 [マップ]タブの表示項目」を参照してください。

  • マップ出力でコメントを表示する設定で,コメントが長いためにアイコンの下に隠れてしまう場合は,ユニット名の表示領域のサイズを拡張するか,Microsoft Excel上でセルの横幅を編集してください。

  • マップ出力でコメントを表示しない場合,ユニット名は中央揃えで出力します。コメントを表示する場合,ユニット名とコメントは左揃えで出力します。

  • [環境設定]画面で指定したジョブネットフロー定義ファイルが存在しない場合,ジョブネットフロー出力できません。[環境設定]画面で存在するジョブネットフロー定義ファイルを指定してください。

  • ジョブネットフロー出力では,1つのセルに出力される文字数が255文字を超える場合,Microsoft Excel上でセル内のデータが「#####」と表示されることがあります。

  • ジョブネットフロー出力で,出力する1データ(1世代)が4,000バイトを超える場合は,該当データは「×(文字が多すぎるため表示できません)。」と出力されます。また,出力するデータは1セル内で32,000バイト,255行が最大で,これを超えるデータ部は出力されません。

    制限値を超過した場合には,ログファイルに要因と該当するユニット名,ユニット属性が出力されているので,データを分割するなどの対策をしてください。

  • ジョブネットフロー出力ファイルの印刷・印刷プレビューでセルの文字列が欠けてしまう場合,データの表示領域のサイズを拡張することによって,欠けたデータを表示させることができます。データの表示領域のサイズを拡張する方法については,「7.19.5 [ジョブネットフロー]タブの表示項目」を参照してください。

  • ジョブネットフロー出力で凡例を表示するかどうかは[環境設定]画面の[ジョブネットフロー]タブで設定します。設定方法については,「7.19.5 [ジョブネットフロー]タブの表示項目」を参照してください。

  • マップ出力およびジョブネットフロー出力で出力する情報量はMicrosoft Excelの最大行,最大列数,および最大改ページ数に依存します。これらの最大値を超える情報を出力した場合,出力ファイルを開いた時にMicrosoft Excel上でエラーが発生します。

    Microsoft Excelの最大行,最大列数,および最大改ページ数については,Microsoft Excelのヘルプ等で確認してください。

  • マップ出力およびジョブネットフロー出力でエラーが発生した場合,出力先に保存されたファイルを開いて確認してください。

  • jprmpflwコマンドで作成したファイルのパス長(ファイル名を含む)が218文字を超えると,Microsoft Excelを起動してファイルを開くときにエラーになります。この場合は,次のどれかの方法でファイルを開いてください。

    ・ファイルの名前を短い名前に変更する。

    ・ファイルが格納されている1つまたは複数のフォルダの名前を短い名前に変更する。

    ・パス名が短くなるフォルダにファイルを移動する。

  • マップ出力およびジョブネットフロー出力を実行する場合は,Microsoft .NET Framework 4.5以降をインストールしてください。

  • マップ出力およびジョブネットフロー出力の矢印の太さはMicrosoft Excelのデフォルトの設定に従います。このため,jprmpflwコマンドで出力したファイルの矢印と太さが異なる場合があります。

  • マップ出力およびジョブネットフロー出力の矢印の開始・終了位置と,jprmpflwコマンドで出力したファイルの矢印の開始・終了位置が,数ミリ異なる場合があります。

  • マップ出力およびジョブネットフロー出力した結果を保存したファイルと,jprmpflwコマンドで出力したファイルのサイズは異なります。

  • マップ出力のユニット名およびコメントを表示するフォントと,jprmpflwコマンドで出力したファイルのフォントが異なる場合があります。

  • jprmpflwコマンドを実行中に[CTRL]+[C]キーを押すと,jprmpflwコマンドは中断してもバックグラウンドでファイルを出力する場合があります。