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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 - Print Option


jprprint(Windows)

〈このページの構成〉

形式

jprprint
     ジョブ運用情報ファイル名
     書式定義ファイル名
     [{-p|-c 保管CSVファイル名 [-u]}]
     [-r リリースID]

説明

ジョブ運用情報ファイルの内容を書式定義ファイルで定義されている形式でプリンタに出力します。出力先プリンタは,通常使うプリンタになります。

印刷実行時に利用するプリンタで印刷ダイアログが表示されるような場合,Windowsにログオンした状態でなければ,このコマンドは使用できません。

ジョブ運用情報ファイル名(.aoi)と書式定義ファイル名(.jof)を完全パスで指定してください。相対パスを指定することはできません。

-c 保管CSVファイル名(.csv)を指定すると,指定したファイルにCSV形式で情報を出力します。

JP1/AJSを使用して自動運用する場合
自動運用で画面やメッセージを表示して入力待ちにならない場合

JP1/AJS2 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Managerのジョブに実行ファイルやスクリプトファイル等を定義して実行できます。

ジョブを自動化するシステムの環境構築については,JP1/AJS2またはJP1/AJS3のマニュアルを参照してください。

自動運用で画面やメッセージを表示して入力待ちになる場合

JP1/Scriptを使用してWindowsにログオンした環境で運用してください。

JP1/Scriptでは,ログオン空間でジョブを実行する機能を提供しています。スクリプトファイル(.spt)を作成し,作成したスクリプトファイルをJP1/AJSの実行ファイルに指定してください。スクリプトファイルの作成方法については,マニュアル「JP1/Script(Windows(R)用)」を参照してください。

注※

画面やメッセージを表示して入力待ちになる例としては,次があります。

・印刷実行時に利用するプリンタで印刷ダイアログが表示されて応答待ちになる

<指定例>

ジョブ運用情報ファイル「C:\Input\SAMP.aoi」を書式定義ファイル「C:\Format\ユニット.jof」の定義によって印刷するには,次のコマンドを実行します。

jprprint  c:\Input\SAMP.aoi c:\Format\ユニット.jof

これをJP1/Scriptのスクリプトファイルで実行する場合の例を次に示します。

NetExec("SERVER","C:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2PO\jprprint.exe", _
        True,"",False,Empty,_
        " " "c:\Input\SAMP.aoi "" ",_
        " ""c:\Format\ユニット.jof "" ",_
        "-p")
Exit(_EXEC_RTN_)

スクリプトファイルの作成方法については,マニュアル「JP1/Script(Windows(R)用)」を参照してください。

格納先ディレクトリ

(Install Path)

引数

ジョブ運用情報ファイル名

出力するジョブ運用情報のファイル名を指定します。

ファイル名は完全パス(ファイル拡張子.aoiを含む)を指定してください。

指定できるファイル名長はパス全体で258バイト以下です。フォルダパス名長は194バイト以内です。ファイル名長は63バイト以内です。

書式定義ファイル名

出力するジョブ運用情報の書式を定義してある書式定義ファイル名を指定します。

ファイル名は完全パス(ファイル拡張子.jofを含む)を指定してください。

指定できるファイル名長はパス全体で258バイト以下です。フォルダパス名長は194バイト以内です。ファイル名長は63バイト以内です。

書式定義ファイルは,[環境設定]画面の[書式定義]に指定されているフォルダに格納されています。

書式定義ファイルは,[書式定義]画面で作成することができます。

-p

ジョブ運用情報を通常使うプリンタに出力する場合に指定します。このオプションと同時に-cオプションは指定できません。

-c 保管CSVファイル名

ジョブ運用情報をCSVファイルに出力する場合に出力先ファイル名を指定します。

ファイル名は完全パス(ファイル拡張子.CSVを含む)を指定してください。

指定できるファイル名長はパス全体で258バイト以下です。258バイトを超える場合,名称自動変換規則によって258バイト以下に変更されたファイル名称で保存されます。指定できるフォルダパス名長は194バイト以下です。名称自動変換規則については,「7.10 [CSVファイルの保存]画面」を参照してください。

次に示す文字を含むファイル名は指定できません。

\ / : * ? " < > |

このオプションと同時に-pオプションは指定できません。

[環境設定]画面の[CSV出力時に改行コードを付加する]のチェックの有無によって,出力するCSVファイルの内容が変化します。

-u

-c 保管CSVファイル名を指定した場合に指定することができます。

保管CSVファイル名に指定したファイルがすでに存在するファイルだった場合の動作を指定します。

本オペランドを指定するとファイルがすでに存在する場合,ファイルを上書きします。本オペランドを省略するとファイルがすでに存在する場合,コマンドが異常終了します。

-r

指定したジョブ運用情報ファイルにリリースIDの情報が含まれている場合,内容を出力したいジョブネットのリリースIDを指定します。

指定がないときは,該当するリリースIDのうち,いずれかのリリースIDについてジョブネットの内容が出力されます。リリースIDについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド」のジョブネットリリース機能の説明を参照してください。

注意事項
  • jprprintコマンドで印刷実行時に,利用するプリンタで印刷ダイアログが表示されて入力待ちになる場合があります。この場合は,Windowsにログオンした状態で実行してください。

  • UAC(ユーザーアカウント制御)が有効な環境で管理者権限を持たないユーザーがCSVファイルの出力先に,OSによって保護された「C:\Program Files」などのフォルダを指定すると,ファイルがユーザーごとのVirtualStoreフォルダにリダイレクトして出力されることがあります。

    リダイレクトされるのは,ファイルの保存先として次のフォルダ配下を指定した場合です。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)

    リダイレクトされたファイルの保存先は,それぞれ次のフォルダ配下になります。

    ・「%LocalAppData%\VirtualStore\Windows」配下

    ・「%LocalAppData%\VirtualStore\Program Files」配下

    ・「%LocalAppData%\VirtualStore\Program Files (x86)」配下

    「%LocalAppData%」のデフォルトは「システムドライブ\Users\OSユーザー名\AppData\Local」です。

  • jprprintコマンドで作成したCSVファイルのパス長(ファイル名を含む)が218文字を超えると,Microsoft Excelを起動してCSVファイルを開くときにエラーになります。この場合は,次のどれかの方法でファイルを開いてください。

    ・ファイルの名前を短い名前に変更する。

    ・ファイルが格納されている1つまたは複数のフォルダの名前を短い名前に変更する。

    ・パス名が短いフォルダにファイルを移動する。

  • jprprintコマンドを実行中に[CTRL]+[C]キーを押すと,jprprintコマンドは中断してもバックグラウンドで印刷したり,CSVファイルを出力したりする場合があります。

戻り値

0

正常終了

4

警告終了(出力する情報が存在しない,未サポートのユニット種別が含まれている)

10

異常終了(引数指定エラー,最大ユニット数超過など)

20

異常終了(実行時エラー)

jprprintコマンドで消費するメモリ量

jprprintコマンドで消費するメモリ量は,次の計算式によって求めることができます。

ただし,この計算式は余裕を持たせた目安として考えてください。

ユニット名の長さ,ユニットの階層の深さ,ユニット属性のデータ量,スケジュールルールの数などは,ユーザーの指定に依存するため,実際のサイズとは異なる場合があります。

計算式

4メガバイト+<ジョブ運用情報ファイルの展開メモリ>×3.5バイト

  • <ジョブ運用情報ファイルの展開メモリ>

    =<全ユニット>+<書式>

  • <全ユニット>

    =20バイト+4バイト×全ユニット数+<1ユニット>×全ユニット数

  • <1ユニット>

    =28バイト+(48バイト+ユニット属性の平均データ量×日次データ収集日数)×ajsshowによる収集属性の数+(48バイト+ユニット属性の平均データ量)×ajsprintによる収集属性数+(ajsshowによる収集属性の数+ajsprintによる収集属性数)×8バイト

  • <書式>

    =61バイト×4バイト+12バイト×選択列数

注意
  • マシンスペックに余裕があっても,メモリ消費量がOSの1プロセスあたりに使用できるメモリ上限(2GB)に達した場合は,メモリ不足(KAVR0002-E)エラーとなります。

    その場合は,ジョブ運用情報ファイルを分割するために,次の(1)または(2)もしくは両方による運用をお願いします。

    (1) 収集するユニット数が小さくなるように,jprcollectコマンドに指定するユニット名をより下位のものにする。

    (2) 収集するスケジュール量が小さくなるように,jprcollectコマンドで指定する収集期間を短くする。

  • 複数ユーザー運用を有効にしている場合,JP1/AJS3 - Print Option 1プロセスが使用するメモリ所要量に使用するユーザー数を掛けた量が必要となります。