23.5.2 組み込みDBの高度なセットアップの手順(待機系)
クラスタ構成時に待機系組み込みDBを使用する場合のインストール,環境構築,およびセットアップ方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 組み込みDBのインストール
組み込みDBのインストールは,「23.4.1(1) 組み込みDBのインストール」に記載した手順で実施する必要があります。ただし,クラスタ構成で,待機系に組み込みDBをインストールする場合は,次の注意事項を考慮してインストールしてください。
- 注意事項
-
-
組み込みDBをインストールする際は,待機系のローカルディスクにインストールしてください。また,実行系・待機系とも,同じ名称となるようにドライブおよびフォルダを指定してください。
-
物理ホストおよび複数の論理ホストを同一マシン内に共存し,異なる組み込みDBを使用する場合は,セットアップ識別子が重複しないように指定してください。
-
また,インストールの詳細についても「23.4.1(1) 組み込みDBのインストール」を参照してください。
(2) 組み込みDB環境の構築
組み込みDBの環境構築手順について次に示します。
-
各サービスを停止する。
物理ホストおよびすべての論理ホストで,JP1/AJS3サービスを含め,スケジューラーデータベースにアクセスするサービスをすべて停止します。
-
UNIXの場合,共有メモリー上の環境設定情報を削除する。
ajsshmdelコマンドを実行して,共有メモリー上の環境設定情報を削除します。
ajsshmdel >/dev/null 2>&1
-
JP1/AJS3 10-00以降で構築する場合,実行系の組み込みDB設定ファイルを待機系にコピーする。
実行系にある次の組み込みDB設定ファイルを,待機系にコピーします。
-
Windowsの場合
組み込みDB運用ディレクトリ\conf\ajsdbst\ajsembdbセットアップ識別子.conf
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UNIXの場合
組み込みDB運用ディレクトリ/conf/ajsdbst/ajsembdbセットアップ識別子.conf
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-
組み込みDB環境構築コマンドを実行する。
ajsembdbbuildコマンドを使用して,組み込みDBの環境を構築します。
ajsembdbbuildコマンドを実行すると,次の処理が実行されます。
-
組み込みDBの定義情報作成
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組み込みDB作業領域の作成
待機系でajsembdbbuildコマンドを実行する場合は,-rオプションではなく,-fオプションを指定してください。その他の引数については,実行系で指定した内容と同じ内容を指定してください。
-
ajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。
- 補足事項
-
システムファイルの二重化をして,システムログを使用した運用をしない(表23-2,表23-3の組み合わせが14-A,16-A,18-A,20-A,22-A,24-Aとなる)場合,環境は構築できません。
- 注意事項
-
-
組み込みDB環境を構築するホストは,実行系の物理ホスト名および論理ホスト名ともにhostsファイルまたはDNSに登録してください。
-
組み込みDB環境を構築するホストのホスト名をjp1hosts定義ファイルまたはjp1hosts2定義ファイルに登録しても,組み込みDBで使用するホスト名として有効になりません。
-
組み込みDB環境を構築するホストのホスト名には,エイリアス名を使用しないでください。
-
組み込みDBが稼働できるホストのホスト名は,最大32バイトです。したがって,組み込みDB環境を構築するホストは,実行系の物理ホスト名および論理ホスト名ともに1〜32バイトで設定してください。
-
大規模の組み込みDB環境を構築する場合のajsembdbbuildコマンドの指定例を(a)および(b)に示します。表23-2および表23-3の項番の組み合わせについても示します。
(a) Windowsの場合
■ JP1/AJS3のバージョンが10-00以降の場合
次のコマンドを実行します。
ajsembdbbuild -conf 組み込みDB設定ファイル名
- 注意事項
-
-
組み込みDB設定ファイル名は,「(2) 組み込みDB環境の構築」の手順3でコピーしたファイル名を指定してください。
-
このコマンドを実行すると,実行系でajsembdbbuildコマンドに指定したオプションと同じ構成で組み込みDBを構築します。ajsembdbbuildコマンドを実行する前に,実行系で指定した次のディレクトリを作成してください。
・アンロードログファイル作成ディレクトリ
・組み込みDB作業領域ディレクトリ
・組み込みDBインストール先フォルダ
なお,アンロードログファイル作成ディレクトリは,実行系のセットアップ時にローカルディスク上のディレクトリを指定した場合,待機系でも作成が必要です。
-
■ JP1/AJS3のバージョンが10-00より前の場合
指定例では,次に示す設定値が設定されていると仮定します。ajsembdbbuildコマンド実行前にディレクトリを作成してください。
-
データ領域作成ディレクトリ:l:\EmbDB\RDArea
-
システムファイル領域作成ディレクトリ1:m:\EmbDB\SYSArea1
-
システムファイル領域作成ディレクトリ2:n:\EmbDB\SYSArea2
-
アンロードログファイル作成ディレクトリ:o:\EmbDB\Unload_Log
-
組み込みDB作業領域ディレクトリ:p:\EmbDB\WorkArea
-
組み込みDBインストール先フォルダ:c:\Program Files※1\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFA
-
スケジューラーサービス名:AJSROOT4
-
組み込みDBポート番号:22230
-
組み込みDBセットアップ識別子:_JFA
-
実行系物理ホスト名※2:physical_host
-
論理ホスト名:logical_host
-
システムファイルを二重化しないで,システムログを使用した運用をしない場合(表23-2,表23-3の組み合わせが21-A)
ajsembdbbuild -l -d "l:\EmbDB\RDArea,m:\EmbDB\SYSArea1" -ld p:\EmbDB\WorkArea -i "c:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFA" -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
-
システムファイルを二重化しないで,アンロードログ運用をする場合(表23-2,表23-3の組み合わせが21-B)
ajsembdbbuild -l -d "l:\EmbDB\RDArea,m:\EmbDB\SYSArea1" -ld p:\EmbDB\WorkArea -bs -bl o:\EmbDB\Unload_Log -i "c:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFA" -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
-
システムファイルを二重化し,アンロードログ運用をする場合(表23-2,表23-3の組み合わせが22-B)
ajsembdbbuild -l -d "l:\EmbDB\RDArea,m:\EmbDB\SYSArea1, n:\EmbDB\SYSArea2" -ld p:\EmbDB\WorkArea -br -bl o:\EmbDB\Unload_Log -i "c:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFA" -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
- 注※1
-
64ビット版のWindowsの場合は,「Program Files」を「Program Files (x86)」と読み替えてください。
- 注※2
-
待機系の組み込みDBの環境構築についても,実行系の物理ホスト名をajsembdbbuildコマンドの-ehオプションに指定する必要があります。
(b) UNIXの場合
■ JP1/AJS3のバージョンが10-00以降の場合
次のコマンドを実行します。
ajsembdbbuild -conf 組み込みDB設定ファイル名
- 注意事項
-
-
組み込みDB設定ファイル名は,「(2) 組み込みDB環境の構築」の手順3でコピーしたファイル名を指定してください。
-
このコマンドを実行すると,実行系でajsembdbbuildコマンドに指定したオプションと同じ構成で組み込みDBを構築します。ajsembdbbuildコマンドを実行する前に,実行系で指定した次のディレクトリを作成してください。
・アンロードログファイル作成ディレクトリ
・組み込みDB作業領域ディレクトリ
・組み込みDBインストール先ディレクトリ
なお,アンロードログファイル作成ディレクトリは,実行系のセットアップ時にローカルディスク上のディレクトリを指定した場合,待機系でも作成が必要です。
-
■ JP1/AJS3のバージョンが10-00より前の場合
指定例では,次に示す設定値が設定されていると仮定します。ajsembdbbuildコマンド実行前にディレクトリを作成してください。
-
アンロードログファイル作成ディレクトリ:/Unload_Log_JFA
-
組み込みDB作業領域ディレクトリ:/WorkArea_JFA
-
組み込みDBインストール先ディレクトリ:/opt/jp1ajs2/embdb/_JFA
-
スケジューラーサービス名:AJSROOT4
-
組み込みDBポート番号:22230
-
組み込みDBセットアップ識別子:_JFA
-
実行系物理ホスト名※:physical_host
-
論理ホスト名:logical_host
- 注※
-
待機系の組み込みDBの環境構築についても,実行系の物理ホスト名をajsembdbbuildコマンドの-ehオプションに指定する必要があります。
また,指定例で使用するデータ領域作成ディレクトリおよびシステムファイル領域作成ディレクトリを次に示します。
領域種別 |
ファイル種別 |
|
---|---|---|
通常ファイル |
RAWファイル |
|
データ領域作成ディレクトリ |
/share1/RDArea_JFA |
/dev/vgshare1/rdb_JFA |
システムファイル領域作成ディレクトリ1 |
/share2/SYSArea_JFA |
/dev/vgshare2/rsys_JFA |
システムファイル領域作成ディレクトリ2 |
/share3/SYSArea_JFA |
/dev/vgshare3/rsys_JFA |
-
システムファイルを二重化しないで,システムログを使用した運用をしない場合
データ領域およびシステムファイル領域を通常ファイルで作成する場合(表23-2,表23-3の組み合わせが21-A)
ajsembdbbuild -l -d "/share1/RDArea_JFA,/share2/SYSArea_JFA" -ld /WorkArea_JFA -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFA -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
データ領域およびシステムファイル領域をRAWファイルで作成する場合(表23-2,表23-3の組み合わせが23-A)
ajsembdbbuild -l -a "ajssys01=/dev/vgshare1/rdb_JFA, ajssys11=/dev/vgshare2/rsys_JFA" -ld /WorkArea_JFA -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFA -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
-
システムファイルを二重化しないで,アンロードログ運用をする場合
データ領域およびシステムファイル領域を通常ファイルで作成する場合(表23-2,表23-3の組み合わせが21-B)
ajsembdbbuild -l -d "/share1/RDArea_JFA,/share2/SYSArea_JFA" -ld /WorkArea_JFA -bs -bl /Unload_Log_JFA -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFA -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
データ領域およびシステムファイル領域をRAWファイルで作成する場合(表23-2,表23-3の組み合わせが23-B)
ajsembdbbuild -l -a "ajssys01=/dev/vgshare1/rdb_JFA, ajssys11=/dev/vgshare2/rsys_JFA " -ld /WorkArea_JFA -bs -bl /Unload_Log_JFA -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFA -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
-
システムファイルを二重化し,アンロードログ運用をする場合
データ領域およびシステムファイル領域を通常ファイルで作成する場合(表23-2,表23-3の組み合わせが22-B)
ajsembdbbuild -l -d "/share1/RDArea_JFA,/share2/SYSArea_JFA, /share3/SYSArea_JFA" -ld /WorkArea_JFA -br -bl /Unload_Log_JFA -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFA -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
データ領域およびシステムファイル領域をRAWファイルで作成する場合(表23-2,表23-3の組み合わせが24-B)
ajsembdbbuild -l -a "ajssys01=/dev/vgshare1/rdb_JFA, ajssys11=/dev/vgshare2/rsys_JFA, ajssys17=/dev/vgshare3/rsys_JFA" -ld /WorkArea_JFA -br -bl /Unload_Log_JFA -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFA -p 22230 -id _JFA -f -mh logical_host -eh physical_host
(3) 環境設定パラメーターの設定
次の個所の待機系での作業手順に従って,実行系の共通定義情報と設定内容を合わせていれば,ここでの作業は不要です。
(5) 複数スケジューラーデータベースの組み込みDBへのセットアップ
ここでは,複数のスケジューラーデータベースを組み込みDBとしてセットアップする方法について説明します。
(a) スケジューラーサービスごとに異なる組み込みDB環境を構築する
複数のスケジューラーサービスが定義されていて,スケジューラーサービスごとに異なる組み込みDB環境を構築する場合,次に示す領域を別に準備してください。
-
組み込みDB運用ディレクトリ
-
組み込みDB作業領域
-
アンロードログファイル作成ディレクトリ
上記の領域のうち,アンロードログファイル作成ディレクトリについては,必要に応じて準備してください。
待機系の環境構築時は,データ領域およびシステムファイル領域は作成しません。データ領域およびシステムファイル領域は,実行系の環境構築時,共有ディスク上に作成します。
組み込みDB環境構築の際,使用するポート番号および組み込みDBセットアップ識別子が組み込みDB間で重複しないように指定する必要があります。そのため,ajsembdbbuildコマンド実行時にはポート番号を指定するオプション(-p)に,ajsembdbinstlコマンドおよびajsembdbbuildコマンドの実行時には組み込みDBセットアップ識別子を指定するオプション(-id)に,組み込みDBごとに異なる値を指定してください。
セットアップ例を次に示します。
なお,この例は,「23.5.2(2) 組み込みDB環境の構築」および「23.5.2(3) 環境設定パラメーターの設定」で示した環境がすでに構築されていることを前提に記載します。
■ Windowsの場合
- 組み込みDBの環境内容
-
追加する組み込みDBの環境内容を次に示します。
-
データ領域作成ディレクトリ:q:\EmbDB\RDArea
-
システムファイル領域作成ディレクトリ1:r:\EmbDB\SYSArea1
-
システムファイル領域作成ディレクトリ2:s:\EmbDB\SYSArea2
-
アンロードログファイル作成ディレクトリ:t:\EmbDB\Unload_Log
-
組み込みDB作業領域:u:\EmbDB\WorkArea
-
組み込みDBインストール先フォルダ:c:\Program Files※\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFB
-
スケジューラーサービス名:AJSROOT5
-
組み込みDBポート番号:22231
-
組み込みDBセットアップ識別子:_JFB
-
実行系物理ホスト名:physical_host
-
論理ホスト名:logical_host
- 注※
-
64ビット版のWindowsの場合は,「Program Files」を「Program Files (x86)」と読み替えてください。
-
- ajsembdbinstlコマンドの指定内容
ajsembdbinstl -mh logical_host -s "c:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\tools\AJS3DB" -i "c:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFB" -id _JFB
- ajsembdbbuildコマンドの指定内容
ajsembdbbuild -l -d "q:\EmbDB\RDArea,r:\EmbDB\SYSArea1,s:\EmbDB\SYSArea2" -ld u:\EmbDB\WorkArea -br -bl t:\EmbDB\Unload_Log -i "c:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JFB" -p 22231 -id _JFB -f -mh logical_host -eh physical_host
- 組み込みDBへのセットアップ方法
-
組み込みDBへのセットアップ方法については,「23.5.2(4) スケジューラーデータベースの組み込みDBへのセットアップ」で示した指定例を参照してください。
■ UNIXの場合
- 組み込みDBの環境内容
-
追加する組み込みDBの環境内容を次に示します。
-
データ領域作成ディレクトリ:/share4/RDArea_JFB
-
システムファイル領域作成ディレクトリ1:/share5/SYSArea_JFB
-
システムファイル領域作成ディレクトリ2:/share6/SYSArea_JFB
-
アンロードログファイル作成ディレクトリ:/Unload_Log_JFB
-
組み込みDB作業領域:/WorkArea_JFB
-
組み込みDB運用ディレクトリ:/opt/jp1ajs2/embdb/_JFB
-
スケジューラーサービス名:AJSROOT5
-
組み込みDBポート番号:22231
-
組み込みDBセットアップ識別子:_JFB
-
実行系物理ホスト名:physical_host
-
論理ホスト名:logical_host
-
- ajsembdbinstlコマンドの指定内容
ajsembdbinstl -mh logical_host -s /opt/jp1ajs2/tools/AJS3DB -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFB -id _JFB
- ajsembdbbuildコマンドの指定内容
ajsembdbbuild -l -d "/share4/RDArea_JFB,/share5/SYSArea_JFB, /share6/SYSArea_JFB" -ld /WorkArea_JFB -br -bl /Unload_Log_JFB -i /opt/jp1ajs2/embdb/_JFB -p 22231 -id _JFB -f -mh logical_host -eh physical_host
- 組み込みDBへのセットアップ方法
-
組み込みDBへのセットアップ方法については,「23.5.2(4) スケジューラーデータベースの組み込みDBへのセットアップ」で示した指定例を参照してください。
ajsembdbinstlコマンドおよびajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド」を参照してください。
(b) 一つの組み込みDB環境に複数のスケジューラーデータベースをセットアップする
「23.5.2(4) スケジューラーデータベースの組み込みDBへのセットアップ」を参照してください。
(6) 組み込みDBの再セットアップ
組み込みDBを再セットアップする場合の,セットアップ手順を次に示します。
-
ajsembdbunsetコマンドで,組み込みDB環境のデータを削除する。
-
組み込みDB運用ディレクトリを変更する場合は,組み込みDBのアンインストール後に,再度インストールする。
-
ajsembdbbuildコマンドで,組み込みDBを構築する。
-
実行系の共通定義情報を待機系に設定する。
実行系でのセットアップ完了後,実行系でjbsgetcnfコマンドを実行し,共通定義情報をファイルに退避します。
その退避したファイルを待機系にコピーし,jbssetcnfコマンドに指定して実行します。実行するコマンドを次に示します。
-
実行系で実行するコマンド
jbsgetcnf -h 論理ホスト名 > 退避ファイル名
-
待機系で実行するコマンド
jbssetcnf 退避ファイル名
-
ajsembdbunsetコマンドおよびajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド」を参照してください。また,jbsgetcnfコマンドおよびjbssetcnfコマンドについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
なお,Windowsの場合,組み込みDBの再セットアップ後に最初にJP1/AJS3のサービスを起動するときは,JP1/AJS3のサービスを起動する前に,「JP1/AJS3 Database _JFn」※が停止されていることを確認してください。詳細については,「8.2.6 クラスタソフトへの登録」を参照してください。
- 注※
-
「_JFn」は論理ホストのJP1/AJS3サービスが使用する組み込みDBセットアップ識別子です。
(7) 組み込みDBをバージョン10-00より前の設定に変更する
組み込みDBの管理機能をJP1/AJS3 - Managerの10-00よりも前のバージョンに変更する手順を次に示します。
-
組み込みDBを上書きインストールする。
ajsembdbinstlコマンドに-v9standardオプションを指定して実行します。
ajsembdbinstlコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbinstl」を参照してください。
-
システム共通定義ファイルの設定値を変更する。
次のファイルをエディターで開き,設定値を変更します。
- システム共通定義ファイル
-
・Windowsの場合
組み込みDB運用ディレクトリ\conf\pdsys
・UNIXの場合
組み込みDB運用ディレクトリ/conf/pdsys
- <変更前>
-
set pd_mode_conf = MANUAL2
- <変更後>
-
set pd_mode_conf = MANUAL1※
- 注※
-
バージョン9以前のJP1/AJS3 - Managerでシステム共通定義ファイルを変更している場合は,その値に読み替えてください。
(8) 組み込みDBのアンインストール
組み込みDBのアンインストールについては,「6.1.1(3) 不要となったデータベース環境をアンインストールする」を参照してください。