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JP1 Version 11 JP1/Performance Management - Agent Option for Service Response


2.2 Webサーバを監視する場合の計測形態の選定

PFM - Agent for Service Responseを用いてWebサーバを監視する場合,以下の計測形態からの選定となります。

監視対象サーバの稼働状態のみの監視や,単一のWebページの監視(例えば,トップページのみを監視対象にする場合)については,インターネットサービス(HTTPもしくはHTTPS)の計測で行うことができます。インターネットサービス(HTTPもしくはHTTPS)の計測は,WebトランザクションやIEシナリオの計測に比べて,簡単な定義情報で実現することができます。

複数のWebページの遷移・応答性能を監視対象とした監視については,Webトランザクションか,IEシナリオのどちらかの計測で行うことになります。Webトランザクション,IEシナリオのそれぞれの計測形態の相違点について,次の表に示します。

表2‒6 Webトランザクションの計測とIEシナリオの計測の相違点

項目

Webトランザクション

IEシナリオ

計測できる応答性能

HTTP(S),DNSなどのサービスの通信処理に掛かる時間を応答性能として計測できます。

Internet Explorerで操作を実行してから動作が完了するまでの時間を応答性能として計測できます。Internet Explorerを使用しているときに体感する時間に近い時間を応答性能として計測できます。

パスワードの管理

Webトランザクションファイルとは別に,パスワードファイルで管理します。

IEシナリオ定義ファイルで管理します。

スコープ定義

リクエスト・レスポンスのステップを単位として定義します。

Internet Explorerの操作を単位として定義します。

レスポンス判定

3つ以上の条件を組み合わせても設定できます。

条件を2つまで組み合わせて設定できます。

埋め込みリソースの取得

取得するかどうかをWebトランザクションファイルで定義する必要があります。

Internet Explorerが自動的に取得します。

動的セッション管理対応

動的に変化する情報を判断して,Webトランザクションファイルで定義する必要があります。

Internet Explorerが自動的に処理します。

文字セットの指定

Webトランザクションファイルで定義する必要があります。

Internet Explorerが自動的に処理します。

IEシナリオの計測は,Microsoft社のInternet Explorerの仕様に依存する機能が多いため,Internet Explorerの仕様によって計測できないWebページがあります。PFM - Agent for Service Responseの評価版などで監視対象のWebページが問題なく計測できるか,事前確認することをお勧めします。なお,IEシナリオで計測できないWebページについては,「5.2.3 IEシナリオに関する注意事項」および「5.2.4 ナビゲーションに関する注意事項」を参照してください。