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JP1 Version 11 JP1/Audit Management - Manager 正規化ルール定義ガイド


3.2.5 メッセージテキストに不足している情報を監査ログに埋め込む

3.2.4 メッセージテキストを監査ログフォーマットに対応づける」で,メッセージテキスト上にある情報は,監査ログフォーマットに対応づけました。

次に,監査ログとして必要な情報がメッセージテキスト上にない場合に,不足している情報を監査ログに埋め込みます。監査ログに情報を埋め込むことを「フィールドを生成する」ともいいます。

情報を監査ログに埋め込む方法は,次の2種類があります。

ここでは,次の情報を監査ログに埋め込みます。

表3‒3 監査ログに埋め込む情報と埋め込む方法

埋め込む情報

埋め込む方法

日時

JP1イベントの属性値から埋め込む

共通情報−監査事象の結果

共通情報−発生場所

共通情報−メッセージID

共通情報−監査事象の種別

任意の文字列を埋め込む

共通情報−プログラム名

共通情報−コンポーネント名

固有情報(事象情報)−オブジェクト情報

固有情報(事象情報)−動作情報

手順を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 手順

  1. [正規化ルール定義]ダイアログで,[フィールド生成]タブをクリックする。

    [フィールド生成]タブの項目が表示されます。

    図3‒11 [フィールド生成]タブ

    [図データ]

  2. 「JP1イベント属性値から生成」の[追加]ボタンをクリックする。

    [生成フィールド定義]ダイアログが表示されます。

    図3‒12 [生成フィールド定義]ダイアログ(JP1イベント属性値を埋め込む場合)

    [図データ]

  3. JP1イベントの属性値から埋め込む情報を定義する。

    ここでは,まず,日時の情報を埋め込む定義をします。[生成フィールド定義]ダイアログの各項目に,次の内容を指定します。

    表3‒4 日時の情報を埋め込むための定義内容

    項目

    設定する内容

    説明

    種別

    日時

    埋め込む情報が,監査ログフォーマットのどの種別に当たるかを選択します。

    ここでは,日時の情報を埋め込むので,「日時」を選択します。

    形式

    1970/01/01からの経過秒数

    埋め込む情報を,監査ログフォーマットのどの形式に変換するかを選択します。

    ここでは,「1970/01/01からの経過秒数」を選択します。

    属性種別

    拡張属性(固有情報)

    埋め込む情報は,どのJP1イベント属性値に当たるかを選択します。

    ここでは,「拡張属性(固有情報)」の「Windowsログ登録日時」を選択します。

    属性名

    Windowsログ登録日時

  4. [OK]ボタンをクリックする。

    [正規化ルール定義]ダイアログの「JP1イベント属性値から生成」に,定義した内容が表示されます。

    図3‒13 定義した日時の情報が表示された[フィールド生成]タブ

    [図データ]

  5. 日時の情報を埋め込んだ要領で,日時以外の情報も埋め込む。

    ここでは,「共通情報−監査事象の結果」,「共通情報−発生場所」,および「共通情報−メッセージID」の情報をJP1イベントの属性値から埋め込みます。

    図3‒14 日時以外の情報をJP1イベント属性値から対応づけた[フィールド生成]タブ

    [図データ]

    次に,監査ログに必要な情報がJP1イベントの属性値にない場合に,任意の文字列を監査ログの情報として埋め込みます。

  6. [フィールド生成]タブの「入力した文字列から生成」で,[追加]ボタンをクリックする。

    [生成フィールド定義]ダイアログが表示されます。

    図3‒15 [生成フィールド定義]ダイアログ(文字列を埋め込む場合)

    [図データ]

  7. 監査ログに埋め込む情報を入力する。

    ここでは,まず,「監査事象の種別」情報を入力し,監査ログに埋め込みます。[生成フィールド定義]ダイアログの各項目に,次の内容を指定します。

    表3‒5 「コンポーネント名」情報を埋め込むための定義内容

    項目

    設定する内容

    説明

    種別

    共通情報

    埋め込む情報が,監査ログフォーマットのどの種別および形式に当たるかを選択します。

    ここでは,「共通情報」および「監査事象の種別」を選択します。

    形式

    監査事象の種別

    文字列

    Authentication

    監査ログに埋め込む情報を入力します。

    ここでは,メッセージ「A0001」の監査事象の種別に当たる「Authentication」を入力します。

  8. [OK]ボタンをクリックする。

    [正規化ルール定義]ダイアログの「入力した文字列から生成」に,定義した内容が表示されます。

    図3‒16 定義した監査事象の種別が表示された[フィールド生成]タブ

    [図データ]

  9. コンポーネント名の情報を埋め込んだ要領で,コンポーネント名以外の情報も埋め込む。

    ここでは,「共通情報−コンポーネント名」,「固有情報(事象情報)−オブジェクト情報」,「固有情報(事象情報)−動作情報」,および「共通情報−プログラム名」の情報を入力し,監査ログに埋め込みます。

    図3‒17 監査事象の種別以外の情報に任意の文字列を対応づけた[フィールド生成]タブ

    [図データ]

  10. [正規化ルール定義]ダイアログの[OK]ボタンをクリックする。

    正規化ルール定義中にエラーがない場合は,メイン画面のツリーエリアに,定義した正規化ルールが表示されます。

    図3‒18 正規化ルールの定義が完了したメイン画面

    [図データ]

    正規化ルール定義中にエラーがある場合,確認メッセージが表示されます。[はい]ボタンをクリックすると,正規化ルールを一時的に保存できます。一時的に保存した場合,製品情報のアイコンが「[図データ](「編集(未完了)」状態)」に変わります。

    図3‒19 製品状態のアイコンが「編集(未完了)」状態に変わったツリーエリア

    [図データ]

    次回編集時に,エラーのある個所を修正してください。一度定義した正規化ルールを変更する方法については,「4.2.1 「編集」状態の正規化ルールの定義を変更する」を参照してください。

    注意事項

    正規化ルール名とWindowsイベントIDにエラーがある場合はエラーメッセージが表示され,保存できません。エラー部分を入力方法に従って修正してください。この項目の入力方法の詳細は「5.7 [正規化ルール定義]ダイアログ」を参照してください。

これで,正規化ルールの定義は完了です。次に,正規化ルールを変換で使用できる状態にします。

(2) 関連情報