1.4.1 テスト対象システムへの送信先の決定
並行実行、リプレイ実行およびPCAP実行を行う場合、テスト対象システムへの送信先を決定するためシステム定義において本番環境とテスト環境の送信先の対応付けを行う必要があります。
本番環境とテスト環境の括り付けを「送信先対応付け定義」と言います。
送信先対応付け定義では既存システムの受信IPアドレス、ポート番号とテスト対象システムの受信IPアドレス、ポート番号を指定します。システム定義の詳細は「3.5 サーバ関連定義」を参照してください。
以下に既存システムのIPアドレス(172.17.2.5)ポート番号(20001)向けの電文を、テスト対象システムのIPアドレス(173.27.12.5)ポート番号(30001)に送信する並行実行イメージを以下に示します。
リプレイ実行およびPCAP実行の場合も同様です。
蓄積ファイルやpcap形式ファイルには、プロトコル電文と共に本番環境での送信先IPアドレス、ポート番号が格納されています。リプレイ実行時・PCAP実行時も、本番環境でのIPアドレス、ポート番号を送信先対応付け定義に設定する必要があります。
キャプチャ対象のIPアドレスをシステムテスト支援のシステム定義で指定してあっても、送信先対応付けが未定義の要求電文を取得した場合は、送信先不明電文として該当電文を破棄します。
システム定義とキャプチャ範囲
システムテスト支援のシステム定義とキャプチャする範囲の関係を以下に示します。
キャプチャする範囲を定義するパラメタは
-
パケットキャプチャに関する定義:capture_definition
-
送信先対応付け定義 :address_destination
です。
- パケットキャプチャに関する定義については、「3.4.1 パケットキャプチャに関する定義(capture_definition)」を、送信先対応付け定義については、通信プロトコル種別に合わせて次のどれかを参照してください。
-
各パラメタの設定方法を以下に示します。
図1-15に示すようなシステム定義を行った場合のパケットキャプチャ範囲のイメージを以下に示します。
address_destination定義は、capture_definition定義で指定した範囲内のIPアドレスを定義してください。capture_definition定義範囲以外の場合、キャプチャ対象とはなりません。
以下にaddress_destination定義がキャプチャ対象外となる例を示します。