Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Data Highway - Server 構築・運用ガイド


5.3.1 環境設定ファイルを変更する

新規インストール後は,必ず下記の手順に従って環境設定を行ってください。上書きインストール時は,環境設定ファイルを変更する場合に限り,下記の手順に従って環境設定を行ってください。環境設定ファイルの変更が不要な場合は,「5.3.2 アプリケーションの構成を変更する」に進んでください。環境設定ファイルの詳細を以下に示します。

〈この項の構成〉

(1) digikatsuwide.xmlの編集

(a) ファイルパス

<インストールフォルダ>\misc\digikatsuwide\digikatsuwide\WEB-INF\digikatsuwide.xml

注※ Linuxの場合は「/opt/jp1dh/server」に読み替えてください。

(b) 環境設定ファイルの構成内容

以降に説明する項目以外は編集しないでください。編集した場合,システムが正常に起動しない可能性があります。

  • サーバのIPアドレスの設定

    サーバのIPアドレスを設定します。

    <end-point>
        <ip>サーバのIPアドレス</ip>
    </end-point>
    <end-point protocol="https">
        <ip>サーバのIPアドレス</ip>
    </end-point>
    注意事項

    インターネットに公開する場合は,グローバルIPアドレスを指定して下さい。

(例)
<end-point>
    <ip>192.168.0.2</ip>
</end-point>
<end-point protocol="https">
    <ip>192.168.0.2</ip>
</end-point>
  • メールサーバの設定

    メールサーバの情報を設定します。メールサーバの情報については「3.2.3 連携先メールサーバの検討」および「3.2.4 送信者メールアドレスの検討」を参照してください。

    <mail-notification>
        <mail-server>
            <host>メールサーバのホスト名</host>
            <port>メールサーバのポート番号</port>
            <user>SMTP認証時のユーザID</user>
            <password>SMTP認証時のパスワード</password>
            <secure-protocol>SMTPの種類</secure-protocol>
        </mail-serer>
        <notification-from>
            <system-address>送信者メールアドレス</system-address>
        </notification-from>
        :
    </mail-notification>
注※

<secure-protocol>タグには,伝送経路を暗号化する場合に使用するプロトコルの種類を指定します。指定しない場合は,暗号化はされません。暗号化する場合は,次のどちらかを指定します。

  • SMTPS:SSLまたはTLSで伝送路を暗号化します。

  • STARTTLS:STARTTLSで伝送路を暗号化します。

注意事項

SMTP認証を使用する場合は,<user>タグと<password>タグにSMTP認証時のユーザIDとパスワードを指定します。それ以外の場合は,<user>タグと<password>タグの内容は空値のまま変更しないでください。送信者メールアドレスは,JP1/DH - Serverからユーザへ送信される通知メールの送信元メールアドレスとして使用されます。

(例)
<mail-notification>
    <mail-server>
        <host>smtp.foo1.foo2.co.jp</host>
        <port>587</port>
        <user>user01</user>
        <password>password01</password>
        <secure-protocol>SMTPS</secure-protocol>
    </mail-serer>
    <notification-from>
        <system-address>jp1dh-system@foo1.foo2.co.jp</system-address>
    </notification-from>
    :
</mail-notification>
  • サーバのFQDNとドメイン名の設定

    サーバのFQDN(Fully Qualified Domain Name)およびドメイン名を設定します。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            :
            <bind-hostname>サーバのFQDN</bind-hostname>
            <bind-domainname>サーバのドメイン名</bind-domainname>
            <bind-sub-domainname>サーバのサブドメイン名</bind-sub-domainname>
            :
        </service>
    </biz-connect>
注※

ホスト名(コンピュータ名)にアンダースコア「_」を使用しないでください。誤動作の原因となります。

設定値の例を下記に示します。

(例1)サーバのFQDNが「xxx.yyy.zzz.co.jp」の場合

サーバのドメイン名:zzz.co.jp

サーバのサブドメイン名:xxx.yyy

(例2)サーバのFQDNが「xxx.yyy.zzz.com」の場合

サーバのドメイン名:zzz.com

サーバのサブドメイン名:xxx.yyy

(例)
<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
        :
        <bind-hostname>jp1dhserver.foo1.foo2,co.jp</bind-hostname>
        <bind-domainname>foo2.co.jp</bind-domainname>
        <bind-sub-domainname>jp1dhserver.foo1</bind-sub-domainname>
        :
    </service>
</biz-connect>
  • 配送データの保管フォルダの変更

    必要に応じて,配送データの保管フォルダ(絶対パス)を変更します。配送データ保管先フォルダについては「3.2.2 配送データ保管先フォルダの検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        :
        <persistence>
            <storage>
                <directory>配送データ保管先のフォルダ(絶対パス)</directory>
            </storage>
        </persistence>
        :
    </biz-connect>
注※

配送データ保管先のフォルダについて,以下に注意してください。

  • ローカルファイルシステム上のフォルダを指定してください。ネットワークフォルダを指定した場合,ファイルI/Oがボトルネックとなり,通信速度が低下するおそれがあります。

  • 指定できるパスの長さは,4〜70文字としてください。

  • 変更後の配送データ保存先フォルダは,あらかじめ作成しておいてください。

(例)
<biz-connect id="bizconnect">
    :
    <persistence>
        <storage>
            <directory>D:\data</directory>
        </storage>
    </persistence>
    :
</biz-connect>
  • ネットワーク帯域制限の変更

    必要に応じて,ネットワーク帯域制限を変更します。ネットワーク帯域制限については「3.3.2 ネットワーク帯域制限の検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            :
            <throughput-limit>
                <upload>アップロード時の最大通信帯域</upload>
                <download>ダウンロード時の最大通信帯域</download>
            </throughput-limit>
            :
        </service>
    </biz-connect>
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • 指定された値は単位:Mbpsとして認識されます。

  • 0〜1000の間で指定してください。省略することはできません。

  • 0は「帯域制限なし」を意味します。

(例)

アップロードの帯域制限を80Mbps,ダウンロードの帯域制限を100Mbpsとする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
        :
        <throughput-limit>
            <upload>80</upload>
            <download>100</download>
        </throughput-limit>
        :
    </service>
</biz-connect>
  • キープアライブのタイムアウト時間の変更

    必要に応じて,キープアライブのタイムアウト時間を変更します。キープアライブのタイムアウト時間については「3.3.3 キープアライブのタイムアウト時間の検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            :
            <keep-alive>
                <client>クライアントのキープアライブタイムアウト時間</client>
                <server>サーバのキープアライブタイムアウト時間</server>
            </keep-alive>
            :
        </service>
    </biz-connect>
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • 指定された値は単位:秒として認識されます。

  • 0,30〜7200の間で指定してください。省略することはできません。

  • 0はタイムアウト無効(タイムアウトしない)を意味します。

(例)

クライアントのキープアライブタイムアウト時間を180秒,サーバのキープアライブタイムアウト時間を同じく180秒とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
        :
        <keep-alive>
            <client>180</client>
            <server>180</server>
        </keep-alive>
        :
    </service>
</biz-connect>
  • 同時接続数の変更

    必要に応じて,クライアントとサーバ間の同時接続数を変更します。同時接続数については「3.3.4 同時接続数の検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            :
            <service-task>
                <initial>初期接続数</client>
                <maximum>最大接続数</server>
            </service-task>
            :
        </service>
    </biz-connect>
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • JP1/DH - Serverの場合1〜64まで,JP1/Data Highway - Server Starter Editionの場合1〜4までの間で指定してください。省略することはできません。

  • Initialとmaximumの大小関係が,initial≦maximumとなるように指定してください。

(例)

初期接続数を4,最大接続数を64とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
        :
        <service-task>
            <initial>4</initial>
            <maximum>64</maximum>
        </service-task>
        :
    </service>
</biz-connect>
  • 接続待ち行列のサイズの変更

    必要に応じて,接続待ち行列のサイズを変更します。接続待ち行列については「3.3.5 接続待ち行列のサイズの検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            <backlog>接続待ち行列のサイズ</backlog>
            :
        </service>
        :
    </biz-connect>
注※

2〜64の間で指定してください。省略することはできません。

(例)

接続待ち行列のサイズを16とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
        <backlog>16</backlog>
        :
    </service>
    :
</biz-connect>
  • 送受信時のブロックサイズの設定

    必要に応じて,クライアントからJP1/DH - Serverへファイルを送信する際の,またはJP1/DH - Serverからファイルをダウンロードする際のブロックサイズの設定を行います。送受信時のブロックサイズのデフォルトの指定については「3.3.7 送受信時のブロックサイズの検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
          :
          <communication-engine>
            <block-size>
              <send>送信時のブロックサイズ</send>
              <receive>ダウンロード時のブロックサイズ</receive>
            </block-size>
          </communication-engine>
          :
        </service>
        :
    </biz-connect>
注※

ブロックサイズは,0,32〜512の間で指定してください。単位はKBです。

指定を省略した場合,または0を指定した場合は,送受信開始時のネットワークの状況に応じてシステムが自動的にサイズを決定します。32〜512を指定した場合は,ネットワークの状況によらず常に指定されたブロックサイズで通信を行います。

(例)

送受信時のブロックサイズを常に512KBとする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
      :
      <communication-engine>
        <block-size>
          <send>512</send>
          <receive>512</receive>
        </block-size>
      </communication-engine>
      :
    </service>
    :
</biz-connect>
  • 送受信時のバッファサイズの設定

    必要に応じて,JP1/DH - Serverがクライアントへのファイル送信時,およびクライアントからのファイル受信時に使用するバッファサイズを設定します。送受信バッファサイズのデフォルトの指定については「3.3.8 送受信時のバッファサイズの検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
          :
          <communication-engine>
            <server-buffer-size>
              <send>送信バッファサイズ</send>
              <receive>受信バッファサイズ</receive>
            </server-buffer-size>
          </communication-engine>
          :
        </service>
        :
    </biz-connect>
注※

JP1/DH - Serverの送受信バッファサイズには,次の範囲の値を指定できます。単位はKBです。なお,指定を省略した場合,標準設定の8192KB(8MB)で動作します。

最小値:64

最大値:65536

(例)

送受信バッファサイズを65536(64MB)とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
      :
      <communication-engine>
        <server-buffer-size>
          <send>65536</send>
          <receive>65536</receive>
        </server-buffer-size>
      </communication-engine>
      :
    </service>
    :
</biz-connect>
  • クライアントのパケットキューサイズの設定

    必要に応じて,クライアントのパケットキューサイズを設定します。クライアントのパケットキューサイズのデフォルトの指定については「3.3.9 クライアントのパケットキューサイズの検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
          <communication-engine>
            <packet-queue-capacity>クライアントのパケットキューサイズ
            </packet-queue-capacity>
          </communication-engine>
          :
        </service>
        :
    </biz-connect>
注※

クライアントのパケットキューサイズには,次の範囲の値を指定できます。単位はKBです。

なお,指定を省略した場合,または指定できる範囲以外の値を指定した場合は,デフォルト値を仮定して動作します。

最小値:16384

最大値:131072

(例)

クライアントのパケットキューサイズを131072(128MB)とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
      :
      <communication-engine>
        <packet-queue-capacity>131072</packet-queue-capacity>
      </communication-engine>
      :
    </service>
    :
</biz-connect>
  • 転送可能最大ファイルサイズの設定

    必要に応じて,一回の配送で転送可能とする最大サイズ,および1ファイル当たりの最大ファイルサイズを指定します。転送可能最大ファイルサイズのデフォルトの指定については「3.3.10 転送可能最大ファイルサイズの検討」を参照してください。

    指定した値は,配送ポリシーの画面に表示されます。管理者が配送ポリシーを作成,編集する際に,ここで指定した値が反映されます。このため,転送可能最大ファイルサイズの値を変更した場合でも,変更前の値で作成された配送ポリシーを使用したファイル転送は,変更前の最大ファイルサイズが有効となります。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
          :
          <data-capacity>
            <per-file>1配送当たりの最大サイズ</per-file>
            <per-delivery>1ファイル当たりの最大ファイルサイズ</per-delivery>
          </data-capacity>
          :
        </service>
        :
    </biz-connect>
注※

1配送当たりの最大サイズ,1ファイル当たりの最大ファイルサイズは,それぞれ次の値を指定できます。単位はGBです。なお,値の指定を省略した場合は,起動に失敗します。

最小値:1

最大値:1024

1未満を指定した場合は1を,1024以上を指定した場合は1024を仮定して動作します。

(例)

転送可能最大ファイルサイズを1024GBとする場合

<biz-connect id="bizconnect">
    <service>
      :
      <data-capacity>
        <per-file>1024</per-file>
        <per-delivery>1024</per-delivery>
      </data-capacity>
      :
    </service>
    :
</biz-connect>
  • パスワードを難読化するためのSALT文字列の設定

    必要に応じて,ユーザパスワード(JP1/DH - Serverとの接続に使用するユーザのパスワード)を難読化するためのSALT文字列の設定を行います。SALT文字列の設定については「3.3.11 パスワード難読化(SALT文字列)の検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
      :
      <security>
        <password-salt>SALT文字列</password-salt>
      </security>
      :
    </biz-connect>
注※

JP1/DH - Serverのユーザパスワードに追加するSALT文字列を指定します。空文字を指定した場合,指定を省略した場合は,SALTは追加されません。指定できる文字はパスワードと同じです。指定できる文字数は20文字以下となります。

(例)

SALT文字列をHITACHI1234とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
  :
  <security>
    <password-salt>HITACHI1234</password-salt>
  </security>
  :
</biz-connect>
注意事項
  • 運用を開始したあとにSALT文字列を変更しないでください。SALT文字列を変更すると,すでに登録されているすべてのユーザのパスワードを登録し直す必要があります。SALT文字列は,運用開始前に十分に検討してから設定してください。

  • SALT文字列を設定した場合は,システム管理者のパスワードのリセットが必要になります。「5.5.2 システム管理者のパスワードを変更する」を参照して,システム管理者のパスワードをリセットしてください。

  • ファイルの最大保存期間の設定

    必要に応じて,ファイルの最大保存期間の設定を行います。ファイルの最大保存期間については「3.3.12 ファイルの最大保存期間の検討」を参照してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
      :
      <persistence>
        <storage>
          <max-storage-period>ファイルの最大保存期間の日数</max-storage-period>
        </storage>
      </persistence>
      :
    </biz-connect>
注※

ファイルの最大保存期間の日数は,1〜3650(10年間)の間で指定してください。

(例)

ファイルの最大保存期間を100日とする場合

<biz-connect id="bizconnect">
  :
  <persistence>
    <storage>
      <max-storage-period>100</max-storage-period>
    </storage>
  </persistence>
  :
</biz-connect>
  • 最大宛先数の設定

    必要に応じて,Web画面でユーザが送信時に指定できる最大宛先数の設定を行います。送信時の最大宛先数については「3.3.13 最大宛先数の検討」を参照してください。

    <digivery id="dh">
        :
        <mail-notification>
          <send-screen-maximum-destinations>送信時の最大宛先数</send-screen-maximum-destinations>
        </mail-notification>
        :
    </digivery>
注※

送信時の最大宛先数は,1〜500の間で指定してください。

(例)

送信時に指定できる最大宛先数を500とする場合

<digivery id="dh">
    :
    <mail-notification>
      <send-screen-maximum-destinations>500</send-screen-maximum-destinations>
    </mail-notification>
    :
</digivery>
  • 初期環境設定機能の設定

    必要に応じて,ドメイン作成時にデフォルトのアドレス帳と配送ポリシー,配送ルールを合わせて自動作成するかを指定します。初期環境設定機能のデフォルトについては「3.3.14 初期環境設定機能の設定の検討」を参照してください。

    <digivery id="dh">
        :
        <biz-connect id="bizconnect">
          :
          <use-domain-initialization>初期環境設定機能</use-domain-initialization>
        </biz-connect>
        :
    </digivery>
(例)

初期環境設定機能を使用する場合

<digivery id="dh">
    :
    <biz-connect id="bizconnect">
      :
      <use-domain-initialization>TRUE</use-domain-initialization>
    </biz-connect>
    :
</digivery>
  • 受信ボックスのデフォルト配送状況種別の設定

    必要に応じて,ユーザの受信ボックスに表示するデフォルトの配送状況の種別の設定を行います。受信ボックスのデフォルト配送状況種別については「3.3.15 受信ボックスにデフォルトで表示する処理状況種別の検討」を参照してください。

    <digivery id="dh">
        :
        <user-interface>
            :
            <mail-box>
              <receiving-box-default-status>受信ボックスのデフォルト表示種別</receiving-box-default-status>
            </mail-box>
            :
        </user-interface>
        :
    </digivery>
注※

デフォルト表示種別には次の値を指定できます。大文字・小文字は区別しません。

  • NOTOPENED(未開封)

  • OPENED(開封済み)

  • ALL(すべて)

(例)

受信ボックスのデフォルト表示種別を開封済みとする場合

<digivery id="dh">
    :
    <user-interface>
        :
        <mail-box>
          <receiving-box-default-status>OPENED</receiving-box-default-status>
        </mail-box>
        :
    </user-interface>
    :
</digivery>
  • 圧縮方式選択肢表示の設定

    必要に応じて,配送ポリシーの作成/編集画面に,圧縮方式の選択肢を表示するかどうかの設定を行います。圧縮方式選択肢表示のデフォルトの指定については「3.3.16 圧縮方式選択肢表示の検討」を参照してください。

    選択肢には[標準]と[拡張]が表示されます。[拡張]圧縮方式の配送ポリシーを使用すると,4GBを超えるファイルやフォルダを圧縮して送信できます。なお,運用中にシステムパラメータの設定を変更した場合でも,設定済みの配送ポリシーの内容は変更されません。代表ユーザが配送ポリシーの編集をする際に,システムパラメータの値が反映されます。

    <digivery id="dh">
      :
      <user-interface >
        <delivery-policy >
          <display-compression-method >圧縮方式の選択肢表示</display-compression-method>
        </delivery-policy >
        :
      </user-interface >
      :
    </digivery>
(例)

圧縮方式の選択肢を表示する場合

<digivery id="dh">
  :
  <user-interface >
    <delivery-policy >
      <display-compression-method >TRUE</display-compression-method>
    </delivery-policy >
    :
  </user-interface >
  :
</digivery>
  • [拡張]圧縮方式の場合のサーバ上の保管形式の設定

    必要に応じて,[拡張]圧縮方式の配送ポリシーを使用してフォルダを送信する場合,または[圧縮強度]が[強][中][弱]のどれかでファイル/フォルダを送信した場合に,サーバ上で外部フォルダに保存するかどうかの設定を行います。[拡張]圧縮方式の場合のサーバ上の保管形式のデフォルトについては「3.3.17 [拡張]圧縮方式の場合のサーバ上の保管形式の検討」を参照してください。

    <digivery id="dh">
      :
      <biz-connect id="bizconnect">
        :
        <persistence>
          :
          <gcp-external-file-saving-condition>
            <count-threshold>外部保存する1ファイル/フォルダあたりのファイル数の上限1
            </count-threshold>
            <size-threshold>外部保存する1ファイル/フォルダあたりのファイルサイズの上限2
            </size-threshold><!--KB-->
          </gcp-external-file-saving-condition>
        </persistence>
        :
      </biz-connect>
      :
    </digivery>
注※1

外部保存する1ファイル/フォルダあたりのファイル数の上限には,次の値を指定できます。

  • -1:制限なしに外部保存する

  • 0:外部保存しない

  • 1〜262144:指定したファイル数だけ外部保存する

注※2

外部保存する1ファイル/フォルダあたりのファイルサイズの上限には,次の値を指定できます。単位はKBです。

  • -1:制限なしに外部保存する

  • 0:外部保存しない

  • 1〜1048576:指定したファイルサイズ未満のファイルを外部保存する

(例)

外部フォルダに保存する場合

<digivery id="dh">
  :
  <biz-connect id="bizconnect">
    :
    <persistence>
      :
      <gcp-external-file-saving-condition>
        <count-threshold>262144</count-threshold>
        <size-threshold>1048576</size-threshold><!--KB-->
      </gcp-external-file-saving-condition>
    </persistence>
    :
  </biz-connect>
  :
</digivery>
  • TCP接続数表示の設定

    必要に応じて,標準配送ポリシー以外の配送ポリシーに「通信モジュール最大TCP接続数」,および「常に最大TCP接続数で通信」の項目を表示するかどうかの設定を行います。TCP接続数表示のデフォルトの指定については「3.3.18 TCP接続数の表示の検討」を参照してください。

    表示する設定とすると,個別のポリシーごとにTCP接続数の設定ができます。

    <digivery id="dh">
      :
      <user-interface>
        <delivery-policy>
          :
          <display-max-tcp-connections>[通信モジュール最大TCP接続数]の表示</display-max-tcp-connections>
          <display-always-connect-max-tcp-connections>[常に最大TCP接続数で通信]の表示</display-always-connect-max-tcp-connections>
        </delivery-policy>
        :
      </user-interface>
      :
    </digivery>
(例)

TCP接続数の項目を表示する場合

<digivery id="dh">
  :
  <user-interface>
    <delivery-policy>
      :
      <display-max-tcp-connections>TRUE</display-max-tcp-connections>
      <display-always-connect-max-tcp-connections>TRUE</display-always-connect-max-tcp-connections>
    </delivery-policy>
    :
  </user-interface>
  :
</digivery>
  • ディレクトリ・サーバ使用時のタイムアウト時間の設定

    JP1/DH - Serverにログインする際のユーザ認証を,ディレクトリ・サーバで行う場合に,LDAPに接続する際のタイムアウト時間,ディレクトリ・サーバでユーザを検索する際のタイムアウト時間を,ミリ秒単位で設定します。タイムアウト時間のデフォルトの設定については「3.3.19 ディレクトリ・サーバ使用時のタイムアウト時間の検討」を参照してください。

    0以下を指定すると,TCPなどのネットワークプロトコルに設定されたタイムアウト時間が使用されます。

    <digivery id="dh">
      :
      <biz-connect id="bizconnect">
        :
        <authentication-system>
          <ldap-connection-timeout>ディレクトリ・サーバ接続時のタイムアウト時間</ldap-connection-timeout>
          <ldap-search-timeout>ユーザ検索時のタイムアウト時間</ldap-search-timeout>
          </authentication-system>
          :
      </biz-connect>
      :
    </digivery>
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • 指定された値は単位:ミリ秒として認識されます。

  • 0〜30,000の間で指定してください。

(例)

タイムアウト時間を10秒にする場合

<digivery id="dh">
  :
  <biz-connect id="bizconnect">
    :
    <authentication-system>
      <ldap-connection-timeout>10000</ldap-connection-timeout>
      <ldap-search-timeout>10000</ldap-search-timeout>
      </authentication-system>
      :
  </biz-connect>
  :
</digivery>
  • JP1/Data Highway - AJE使用時の承認処理除外機能の設定

    JP1/Data Highway - AJEを利用する場合に,送信時に指定された承認ルートでの承認処理を除外するかどうかの設定を行います。

    JP1/Data Highway - AJE使用時の承認処理のデフォルトの指定については「3.3.20 JP1/Data Highway - AJE使用時の承認処理除外機能の検討」を参照してください。承認処理除外機能を使用する設定にした場合は,承認者には承認申請メールは届きません。このため,承認許可/却下の処理が不要となります。また,受信者は,承認者の承認許可/却下の処理を待たずにファイル/フォルダが受信できます。

    <digivery id="dh">
      :
      <biz-connect id="bizconnect">
          :
          <use-command-approval-exclusion>承認処理除外機能</use-command-approval-exclusion>
          :
      </biz-connect>
      :
    </digivery>
(例)

JP1/Data Highway - AJEで承認処理を除外する場合

<digivery id="dh">
  :
  <biz-connect id="bizconnect">
      :
      <use-command-approval-exclusion>TRUE</use-command-approval-exclusion>
      :
  </biz-connect>
  :
</digivery>
  • JP1/Data Highway - AJE使用時のファイル検証無効化機能の設定

    JP1/Data Highway - AJEを利用する場合に,送受信時のファイル検証を無効化するかどうかの設定を行います。JP1/Data Highway - AJE使用時のファイル検証無効化機能のデフォルトの指定については「3.3.21 JP1/Data Highway - AJE使用時のファイル検証無効化機能の検討」を参照してください。

    この機能を使用すると,Web画面でJP1/Data Highway - AJEから送信されたファイルを受信する場合も,ファイル検証はされません。また,ファイルの送受信中に設定値が変更された場合でも,送受信時に設定された値が有効となります。ただし,「8.4.1 実行中ファイル転送の一時停止と中止」の一時停止コマンドで送受信が一時停止された場合は,一時停止の再開時に指定値を見直しするため,変更後の指定値が適用されます。

    注意事項

    この機能は,JP1/Data Highway - AJE 10-10以降を使用した場合に有効となります。

    <digivery id="dh">
      :
      <biz-connect id="bizconnect">
          :
          <use-command-digest-validation-exclusion>ファイル検証無効化機能
          </use-command-digest-validation-exclusion>
          :
      </biz-connect>
      :
    </digivery>
(例)

JP1/Data Highway - AJEでファイル検証無効化機能を設定する場合

<digivery id="dh">
  :
  <biz-connect id="bizconnect">
      :
      <use-command-digest-validation-exclusion>TRUE</use-command-digest-validation-exclusion>
      :
  </biz-connect>
  :
</digivery>
  • JP1/Data Highway - AJE使用時の最大宛先数の設定

    JP1/Data Highway - AJEを利用してファイル/フォルダを送信する場合に,指定できる最大宛先数を設定します。JP1/Data Highway - AJEでファイル/フォルダを送信する場合の最大宛先数のデフォルトの指定については「3.3.22 JP1/Data Highway - AJE使用時の最大宛先数の検討」を参照してください。

    この機能を使用すると,JP1/Data Highway - AJEで送信する場合の最大宛先数は,配送ポリシーで定義した値ではなく,ここで指定した値が優先されます。ただし,指定を省略した場合,0以下の値を指定した場合は,配送ポリシーで定義した最大宛先数となります。

    <digivery id="dh">
      :
      <user-interface>
        <delivery-policy>
          <force-command-maximum-destinations>JP1/Data Highway - AJE使用時の最大宛先数</force-command-maximum-destinations>
        :
        </delivery-policy>
      </user-interface>
      :
    </digivery>
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • 0:配送ポリシーの定義に従う

  • 1〜500:指定した数の宛先指定を許可する

(例)

JP1/Data Highway - AJE使用時の最大宛先数を500に設定する場合

<digivery id="dh">
  :
  <user-interface>
    <delivery-policy>
      <force-command-maximum-destinations>500</force-command-maximum-destinations>
      :
    </delivery-policy>
  </user-interface>
  :
</digivery>

(c) digikatsuwide.xmlの修復方法

誤って上記項目以外を変更してしまった場合など,システムが正常に起動しなくなった場合は,下記に示すファイルを「5.3.1 環境設定ファイルを変更する」で示したファイルに上書きして編集し直してください。その後,「5.3.2 アプリケーションの構成を変更する」以降の手順を再度実行してください。

<インストールフォルダ>\template\digikatsuwide.xml.template

(2) ROOT_SERVICE.srvの編集

必要に応じて,設定ファイル(ROOT_SERVICE.srv)を編集して,監査ログの保管日数を設定します。

(a) ファイルパス

<インストールフォルダ>\misc\digikatsuwide\digikatsuwide\WEB-INF\services\ROOT_SERVICE.srv

注※ Linuxの場合は「/opt/jp1dh/server」に読み替えてください。

(b) 環境設定ファイルの構成内容

以降に説明する項目以外は編集しないでください。編集した場合,システムが正常に起動しない可能性があります。

  • 監査ログの保管日数の変更

    必要に応じて監査ログの保管日数を設定します。監査ログの保管日数については「3.3.6 監査ログ保管日数の検討」を参照してください。

    log.persist-duration-days = 監査ログの保管日数
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • 指定された値は単位:日数として認識されます。

  • 0,1〜3650の間で指定してください。省略することはできません。

  • 0は無期限を意味します。

(例)

監査ログの保管日数を365日とする場合

log.persist-duration-days = 365

(c) ROOT_SERVICE.srvの修復方法

誤って上記項目以外を変更してしまった場合など,システムが正常に起動しなくなった場合は,下記に示すファイルを「(2) ROOT_SERVICE.srvの編集」で示したファイルに上書きして編集し直してください。その後,「5.3.2 アプリケーションの構成を変更する」以降の手順を再度実行してください。

<インストールフォルダ>\template\ROOT_SERVICE.srv.template

(3) usrconf.cfgの編集

(a) ファイルパス

<インストールフォルダ>\misc\CC\server\usrconf\ejb\jp1dh\usrconf.cfg

注※ Linuxの場合は「/opt/jp1dh/server」に読み替えてください。

(b) 環境設定ファイルの構成内容

以下で説明する項目以外は編集しないでください。編集した場合,システムが正常に起動しない可能性があります。

  • Javaヒープメモリのサイズの変更

    必要に応じて,Javaヒープメモリのサイズを設定します。Javaヒープメモリサイズについては「3.3.1 Javaヒープメモリサイズの検討」を参照してください。

    #------ JP1/DH - Server ---------
    add.jvm.arg=-XmsJavaヒープメモリ最小サイズm
    add.jvm.arg=-XmxJavaヒープメモリ最大サイズm
注※

指定可能な値について,以下に注意してください。

  • メモリサイズはMB単位で指定します。

  • 最大サイズは1024MB以上を指定してください。

  • 最小サイズ≦最大サイズとなるように指定してください。最小サイズと最大サイズは同じ値を指定することを推奨します。

(例)

Javaヒープメモリの最小サイズと最大サイズを共に1024MBとする場合

#------ JP1/DH - Server ---------
add.jvm.arg=-Xms1024m
add.jvm.arg=-Xmx1024m

(c) usrconf.cfgの修復方法

誤って上記項目以外を変更してしまった場合など,システムが正常に起動しなくなった場合は,下記に示すファイルを「(a) ファイルパス」で示したファイルに上書きして編集し直してください。その後,「5.3.2 アプリケーションの構成を変更する」以降の手順を再度実行してください。

<インストールフォルダ>\template\usrconf.cfg.template

(4) usrconf.propertiesの編集

必要に応じて,リバースプロキシサーバ,Webクライアントとの接続最大数を設定します。

JP1/DH Webアプリケーションサーバとリバースプロキシサーバが異なるマシンの場合,リバースプロキシサーバがJP1/DH Webアプリケーションサーバにアクセスすることを許可する必要があります。上書きインストールの場合は,リバースプロキシサーバのIPアドレスが変更されたときを除き,本手順は不要です。

また,TCP接続数が64本など多い場合は,Webクライアントとの接続最大数を1024に変更します。TCP接続数の設定については「JP1/DH - Server システム管理者ガイド」を参照してください。

(a) ファイルパス

<インストールフォルダ>\misc\CC\server\usrconf\ejb\jp1dh\usrconf.properties

注※ Linuxの場合は「/opt/jp1dh/server」に読み替えてください。

(b) 環境設定ファイルの構成内容

以下で説明する項目以外は編集しないでください。編集した場合,システムが正常に起動しない可能性があります。

  • リバースプロキシサーバのIPアドレス

  • Webクライアントとの接続最大数

  • リクエストを処理する際の同時実行数

    #------ JP1/DH - Server ---------
    …
    mwebserver.connector.inprocess_http.permitted.hosts=リバースプロキシサーバのIPアドレス1
    webserver.connector.inprocess_http.max_connections=Webクライアントとの接続最大数2
    webserver.connector.inprocess_http.max_execute_threads=リクエストを処理する際の同時実行数2
注※1

定義するIPアドレスは,IPv4形式のアドレスを指定してください。

注※2

Webクライアントとの接続最大数,およびリクエストを処理する際の同時実行数に指定できる数値は最大1024までとなります。

リクエストを処理する際の同時実行数は,Webクライアントとの接続最大数に設定した値以下でなければいけません。

(例)

リバースプロキシサーバのIPアドレスを192.168.0.1に,Webクライアントとの接続最大数,およびリクエストを処理する際の同時実行数を1024に設定する場合

#------ JP1/DH - Server ---------
…
webserver.connector.inprocess_http.permitted.hosts=192.168.0.1
webserver.connector.inprocess_http.max_connections=1024
webserver.connector.inprocess_http.max_execute_threads=1024

(c) usrconf.propertiesの修復方法

誤って上記項目以外を変更してしまった場合など,システムが正常に起動しなくなった場合は,下記に示すファイルを「(a) ファイルパス」で示したファイルに上書きして編集し直してください。その後,「5.3.2 アプリケーションの構成を変更する」以降の手順を再度実行してください。

<インストールフォルダ>\template\usrconf.properties.template

注※ Linuxの場合は「/opt/jp1dh/server」に読み替えてください。