JP1/Power Monitor
JP1/Cm2またはHP OpenViewと連携する場合の操作について説明します。
JP1/Cm2の詳細については,マニュアル「JP1/Cm2/Network Node Manager ネットワーク管理ガイド」を参照してください。HP OpenViewの詳細については,製品のマニュアルを参照してください。
JP1/Cm2/NNMまたはHP OpenView NNMのovwコマンドを実行し,IP Mapを表示します。ovwコマンドの実行方法については,マニュアル「JP1/Cm2/Network Node Manager ネットワーク管理ガイド」を参照してください。
JP1/Cm2/NNMまたはHP OpenView NNMのIP Mapで,状態を表示したいホストのシンボルをダブルクリックすると,ノードサブマップが表示されます。ノードサブマップに表示されるシンボルについて次の図に示します。
図C-2 ノードサブマップに表示されるシンボルの形式
シンボルは,JP1/Power Monitorの状態を表します。JP1/Power Monitorの状態は,jaomovsdコマンドによって通知されます。ステータスは,JP1/Power Monitorの状態が変わるたびに更新されます。ステータスとJP1/Power Monitorの状態の関係を次の表に示します。
表C-1 ステータスとJP1/Power Monitorの状態の関係
ステータス | 色 | JP1/Power Monitorの状態 |
---|---|---|
正常域 | 緑 | 正常に動作中 |
警戒域 | 黄 | JP1/Power Monitorの一部機能停止 スケジュール運転の停止 機能の停止 |
危険域 | 赤 | JP1/Power Monitorの停止 |
認識不能 | 青 | 状態不明 |
JP1/Cm2またはHP OpenViewと連携する場合のメニューは,IP Mapまたはノードサブマップのメニューから[管理]−[JP1/AOMの管理]を選択すると表示されます。JP1/Cm2またはHP OpenViewと連携する場合の管理メニューと機能を次の表に示します。次の表では,[管理]より下のメニューを示します。
このメニューは,マネージャーでjaomovsupコマンドによって環境設定をした場合にだけ表示されます。
表C-2 JP1/Cm2またはHP OpenView連携の管理メニューと機能
メニュー | メニューコマンド | 機能 | |
---|---|---|---|
JP1/AOMの管理 | 状態表示 | IP Mapで選択したホストの運転情報を表示する。 | |
スケジュール | IP Mapで選択したホストの運転スケジュール情報を表示する。 | ||
シンボルの作成 | 指定ホストに | シンボルが自動作成されないオブジェクトにシンボルを作成する。 | |
すべてのホストに | SNMPトラップによって作成されたJP1/Power Monitorの管理オブジェクトに対するすべてのIPMap上に,"JP1AOM"シンボルを新規作成する。 | ||
シンボルの初期化 | 認識不能 | ノードサブマップ上で選択したJP1/Power Monitorのシンボルを認識不能の状態にする。 | |
正常 | ノードサブマップ上で選択したJP1/Power Monitorのシンボルを正常の状態にする。 |
通常,シンボルは,JP1/Cm2またはHP OpenViewのovwコマンド実行時に自動的に作成されます。ただし,JP1/Cm2またはHP OpenViewのエージェント上のJP1/Power MonitorがJP1/Cm2またはHP OpenView連携機能をサポートしていない場合や,エージェントからSNMPトラップが送信されない場合は,"JP1AOM"シンボルは,自動作成されません。このような場合に,指定したホストにシンボルを作成する手順を次に示します。
JP1/Cm2またはHP OpenViewのovwコマンド実行後に追加されたホストがあった場合などに,SNMPトラップによって作成されたJP1/Power Monitorの管理オブジェクトに対するすべてのノードサブマップ上に,"JP1AOM"シンボルを作成します。作成する手順を次に示します。
JP1/Cm2/NNMまたはHP OpenView NNMのノードサブマップ上のシンボルの色を初期化します。初期化する手順を次に示します。
ステータス・イベントブラウザーに表示されるメッセージの見方について説明します。JP1/Cm2/NNMまたはHP OpenView NNMが,JP1/Power Monitorからイベントを受け取ると,ステータス・イベントブラウザーにメッセージが表示されます。ステータス・イベントブラウザーの重要度欄には,受け取ったイベントの重要度が表示されます。イベントが正常の場合,重要度欄には正常域と表示されます。イベントが正常以外の場合,重要度欄には注意域と表示されます。
受け取ったイベントの詳細は,JP1/Cm2/NNMまたはHP OpenView NNMの[イベント設定/イベントの変更]ダイアログボックスで確認できます。イベントの設定内容は,変更しないでください。
JP1/Power Monitorがステータス・イベントブラウザーに表示するメッセージは次のとおりです。
表C-3 JP1/Power Monitorの状態を示すメッセージ
ステータス | メッセージ |
---|---|
正常域 | JP1/AOM started |
警戒域 | Scheduled Operation inactive |
Districted operation inactive | |
危険域 | JP1/AOM terminate |
JP1/Power MonitorのJP1/Cm2またはHP OpenView連携機能で使用されるオブジェクトの形式を示します。
JP1/Cm2またはHP OpenViewと連携する場合に使用されるオブジェクトの選択名は,次の形式になります。
JP1/Power Monitorの追加フィールドを次の表に示します。
表C-4 JP1/Power Monitorの追加フィールド
フィールド名 | タイプ | フラグ | 内容 |
---|---|---|---|
isJP1AOM | boolean | capability | JP1/Power Monitorの管理オブジェクトを表す。
|
jp1aomStatus | Enumeration | capability | JP1/Power Monitorが作成したシンボルに対応する動作状態を表す。
|
jp1aomSymboltype | Enumeration | capability | JP1/Power Monitorが作成するシンボルのタイプを表す。 "software:Process" |
JP1/Cm2またはHP OpenViewに通知するSNMPトラップを次の表に示します。
表C-5 SNMPトラップ
企業ID | .1.3.6.1.4.1.116.7.17.6 | |||
標準トラップ番号 | 6 | |||
拡張トラップ番号 | 1,2
|
|||
オブジェクトID | 企業ID.1.1.0 | 企業ID.1.2.0 | 企業ID.1.3.0 | 企業ID.1.4.0 |
値のシンタックス | OctetString | OctetString | OctetString | OctetString |
値 | シンボルのラベル名 | シンボル・タイプ | シンボルのステータス(次のステータスのどれかが設定される) Normal:正常域 Warning:注意域 Minor:警戒域 Major:重要警戒域 Restricted:制限動作中 Critical:危険域 Unknown:認識不能 Testing:テスト中 Disabled:使用不可 |
ステータス・イベントブラウザーに出力するメッセージの詳細情報 |
NNM連携機能を使用する場合,送信するSNMPトラップの送信元IPアドレスをユーザーが任意に設定できます。ただし任意にIPアドレスを設定した場合,そのトラップの送信元は,設定したIPアドレスに固定されます。ホストのIPアドレスを変更した場合やJP1/Power Monitorをバージョンアップして下記のjaomovtrapコマンドのモジュールが置き換わった場合には,送信元アドレスの設定に注意してください。
送信元アドレスに任意のIPアドレスを指定する方法を下記に示します。
#! /bin/sh # All Rights Reserved, Copyright (C) 2000, Hitachi,Ltd. MADDRS= OID=".1.3.6.1.4.1.116.7.17.6" AADDR="" :
NNM連携機能を使用する場合,送信されるSNMPトラップの認証用コミュニティ名は"public"を使用します。このコミュニティ名は,次の方法で設定が変更できます。セキュリティ監査などに対応する場合,この設定を使用してください。
テキストエディタで/usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrapコマンドのスクリプトファイルを編集します。
# cp -p /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_bkup
# mv /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_com
# mv /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_bkup /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap
# cp -p /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_bkup
# mv /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_com /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap
JP1/Power Monitorパッチ適用後は,jaomovtrapコマンドのバックアップファイルを必ず作成してください。編集したjaomovtrapコマンドを配置したままでは,JP1/Power Monitorのパッチ適用に失敗します。
# mv /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_com
# cp -p /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_bkup
# mv /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap_com /usr/bin/jp1_aom/OV/jaomovtrap
JP1/Power Monitorのインストール時にjaomovtrapコマンドは上書きされます。
なお,JP1/Power Monitorインストール後はjaomovtrapコマンドのバックアップファイルを必ず作成してください。
テキストエディタで/usr/bin/jp1_aom/OV下のjaomovset,jaomovset2コマンドのスクリプトファイルを編集します。なお,これらのコマンドはNNM連携の環境設定コマンドjaomovsupを実行した場合に作成されます。
Copyright (C) 2012, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2012, Hitachi Solutions, Ltd.