JP1/Power Monitor
WindowsホストのJP1/Power Monitorによって他ホストが起動・終了するときに発生するトラブルの現象を次の表に示します。
表18-5 他ホストの起動・終了時のトラブル一覧
項番 | 現象 |
---|---|
1 | エージェントホストを起動・終了できない。 |
2 | マネージャーホストがエージェントホストの停止を検知しない。 |
3 | [マネージャー−リモート電源連携]ウィンドウで,エージェントホストが稼働中にもかかわらず「状態不明」と表示される。 |
4 | SVPボードに接続したエージェントホストを起動・終了できない。 |
5 | APC社製のSNMPアダプターとSmart-UPS(またはSymmetra)に接続したエージェントホストを起動・終了できない。 |
6 | グループ化したエージェントホストの電源がオフにならない。 |
7 | 日立製作所製の遠隔電源制御装置(THE-RP-0010)に接続したエージェントホストを起動・終了できない。 |
次に,考えられる原因と対処方法をトラブルの現象ごとに説明します。
インストールとセットアップの手順に従って,電源制御装置をホストに接続してください。電源制御装置を使わないでホストを運用する場合,ホストのシャットダウンはできますが,起動および電源オフはできません。
各製品のマニュアルを参照し,電源制御装置を正しく設定し直してください。
マネージャーホストでエージェントホストの情報が,また,エージェントホストでマネージャーホストの情報が正しく設定されているかどうか確認してください。
マネージャーホストとエージェントホストそれぞれで,アドレス解決してください。次の手順でアドレス解決できない場合は,ホスト間のネットワークの設定を正しくしてください。
ホスト名には,そのホストで動作しているJP1/Baseのイベントサーバ名を設定してください。デフォルトのイベントサーバ設定の場合は,デフォルトのイベントサーバ名を設定します。また,FQDN形式のイベントサーバ設定の場合はFQDN名を設定します。入力するホスト名とイベントサーバ名が一致していなければ正しく運用できませんので,同じ名前で登録されているか確認してください。JP1/Baseのイベントサーバ名の設定は,大文字と小文字が区別されます。例えば,「ABC」と「Abc」は,別のホストとみなされます。JP1/Baseのイベントサーバ名については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
マネージャーホストおよびエージェントホストで次のサービスまたはデーモンが起動しているかどうか確認してください。起動する必要があるサービスまたはデーモンを次の表に示します。また,JP1/PW Agent Serviceサービスを起動する場合,[マネージャーの設定]ダイアログボックスで,そのホストの電源を制御するマネージャーホストを設定しないと起動しません。
表18-6 マネージャーホストおよびエージェントホストで起動するサービスまたはデーモン
ホストのOS | ホスト | サービスまたはデーモン |
---|---|---|
Windows | マネージャーホスト |
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エージェントホスト |
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|
UNIX | エージェントホスト |
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エージェントホストを強制再起動しないで,強制電源オフしたあと,十分な時間を空けて電源をオンにしてください。JP1/ServerConductorやSmart-UPS,Symmetraなど,電源制御装置の種類によっては,電源オフからオンまでの間隔が短いために,正しくホストが起動されない場合があります。
Windows Server 2003環境では,システムのシャットダウン処理がキャンセルされてしまうことがあります。スクリーンセーバーの起動やワークステーションのロックの設定を解除してください。ログオンスクリーンセーバーの設定変更については,Microsoft社へお問い合わせください。
マネージャーホストとエージェントホストそれぞれで,アドレス解決してください。次の手順でアドレス解決できない場合は,ホスト間のネットワークの設定を正しくしてください。
統合トレースログに,メッセージID「KAVP11273-E」,エラーコードが(RC1=0),(RC1=4)または(RC1=8)以外でメッセージが出力されている場合,電源制御装置または電源制御装置のコントロールソフトで障害が発生していますので,エラーコードを電源制御装置の購入元へお問い合わせください。
詳細については,「19.5.3(2) マネージャーホストがエージェントホストの停止を検知しない」を参照してください。
エージェントホストの[マネージャーの設定]ダイアログボックスで,マネージャーホストが正しく設定されているか確認してください。
FAQ Q5も参照してください。
マネージャーホストの[エージェントホストの設定]ダイアログボックスで,エージェントホストが正しく設定されているか確認してください。
FAQ Q5も参照してください。
次に示すエージェントホストのサービスまたはデーモンが起動しているか確認してください。
マネージャーホストとエージェントホストそれぞれで,アドレス解決してください。次の手順でアドレス解決できない場合は,ホスト間のネットワークの設定を正しくしてください。
それぞれのホストで,Windowsの[スタート]メニューから[設定]−[コントロールパネル]−[日付と時刻]を選択し,日付と時刻が合っているか確認してください。
情報を更新してからエージェントホストを操作してください。
マネージャーホストおよびエージェントホストのJP1/Baseが正しく設定されているか確認してください。
各製品のマニュアルを参照し,電源制御装置を正しく設定し直してください。
SVPボードを使用した連携を行う場合は,エージェントホストにSVPボードを組み込んでください。
JP1/ServerConductorをインストールしてください。
JP1/ServerConductorで,JP1/ServerConductorに対応する電源制御装置またはSVPボードの環境設定をし直してください。
JP1/ServerConductorでJP1/ServerConductorに対応する電源制御装置またはSVPボードの電源が制御できるように設定してください。
マネージャーホストで「DLLがありません」というエラーダイアログボックスが表示される場合,または実行時にエラーになる場合は,JP1/ServerConductorのDLLファイルが正しいフォルダに格納されていないおそれがあります。「JP1PWパス\bin」フォルダにsvmcom07.dll,mfc70.dll,msvcr70.dll(Windows Server 2008ホストの場合は,SvmcomMgr.dll,mfc80.dll,msvcr80.dll)が格納されているか確認してください。
格納されていない場合は,次の手順で環境設定し直してください。
マネージャーホストのWindowsの「Services」ファイルに次の記述を追加し,通信用ポート番号を設定してください。
jp1aomsvpcntl XXXXX/tcp # JP1/PW SVP REMOTE CONTROL
「XXXXX」には,任意の値を指定してください。ほかで指定されている値と同じ値にならないようにしてください。「jp1aomsvpcntl」は,すべて半角小文字で記述してください。数字の「1」と「L」の小文字の「l」との違いに注意して設定してください。
JP1/Power Monitorの[環境設定]ダイアログボックスの[使用プログラム名]で,[SYSTEM MANAGER]を選択してください。
JP1/ServerConductorのマネージャーサービス(JP1/ServerConductorマスターコンソール)ホストの電源をオンにしてください。
SNMPアダプターおよびSmart-UPS(またはSymmetra)がエージェントホストに接続されているかどうか確認してください。
SNMPアダプターおよびSmart-UPS(またはSymmetra)の環境設定が正しいかどうか確認してください。
エージェントホストをグループ化し,自ホストの電源オフ時に,グループ化したエージェントホストの電源を先にオフにする場合は,[連動ホストの設定]ダイアログボックスでグループ化するエージェントホストを登録し,[連動ホストの終了を待つ]をチェックしてください。
自ホストの電源オフ時に,グループ化したエージェントホストの電源をオフにする場合は,[環境設定]ダイアログボックスの[連動ホストの停止]で[停止を行う]を選択し,計画終了してください。
遠隔電源制御装置は電源制御の実行中に新たな要求を受理できません。このため,同一の遠隔電源制御装置に対し連続して電源制御を実行する場合,時間を置いて再実行してください。
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