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JP1 Version 10 JP1/Integrated Management - Service Support 構築・運用ガイド


6.3.2 新規インストール時のセットアップ手順

JP1/IM - Service Supportを新規でインストールした場合は,次の手順でセットアップします。なお,JP1/IM - Service Supportの製品の違いによって,作業手順に差異はありません。

  1. jsssetupinfo.batコマンドを編集する。

    案件管理DBの格納先や,JP1/IM - Service Supportで使用するポート番号を変更する場合は,jsssetupinfo.batコマンドを編集します。jsssetupinfo.batコマンドの格納先を次に示します。

    IM-SSパス\conf\setup\jsssetupinfo.bat

    jsssetupinfo.batコマンドのファイル形式を次に示します。

    [図データ]

    jsssetupinfo.batコマンドでは,次の内容を編集できます。「項目」に示す値以外を変更すると,エラーになります。

    表6‒1 jsssetupinfo.batコマンドで編集できる内容

    項目

    説明

    デフォルト値

    IMSSDBDIR

    案件管理DBの格納先フォルダ名※1

    IM-SSパス\db

    IMSSDBPORT

    案件管理DBサーバとの通信用のポート番号※2

    24400

    IMSSHTTPPORT

    WWWサーバ,およびWWWブラウザーとの通信用のポート番号※2

    24401

    IMSSWEBCONPORT

    WWWコンテナサーバとWWWサーバの連携用のポート番号※2

    24402

    IMSSWEBSHUPORT

    WWWコンテナサーバとの通信をシャットダウンするときに使用するポート番号※2

    24403

    IMSSWEBHTTPPORT

    システム設定用のWWWサーバとの通信用ポート番号※2

    24404

    注※1

    案件管理DBの格納先フォルダ名を指定するときは,次の点に注意してください。

    ・133バイト以内の絶対パスで指定してください。

    ・OSで使用できる文字を指定してください。

    ・使用できる文字は,半角英数字,「_(アンダーバー)」,「\(円記号)」,「()(丸括弧)」,「.(ピリオド)」および半角空白です。

    ・フォルダ名の末尾に「\(円記号)」は指定しないでください。

    ・フォルダ名の前後に半角空白およびタブを使用しないでください。

    ・ネットワークドライブは指定できません。

    ・存在しないフォルダ名を指定した場合は,jsssetup.batコマンドの実行時に作成されます。

    ・「D:\」のように,ハードドライブの直下を指定しないでください。

    注※2

    IMSSDBPORTには,半角で5001〜65535の数値を設定できます。IMSSHTTPPORT,IMSSWEBCONPORT,IMSSWEBSHUPORT,IMSSWEBHTTPPORTには,半角で1〜65535の数値を設定できます。ただし,次の点に注意してください。

    ・それぞれのポート番号が重複しないようにしてください。

    ・他製品が使用しているポート番号と重複しないようにしてください。

    ・設定したポート番号の前後に半角空白およびタブを使用しないでください。

    参考

    jsssetupinfo.batコマンドでは,モデルファイル(IM-SSパス\conf\setup\jsssetupinfo.bat.model)を提供しています。モデルファイルはjsssetupinfo.batコマンドの内容をリセットする場合に利用してください。jsssetupinfo.batコマンドを削除し,モデルファイルをコピー,リネームすることでjsssetupinfo.batコマンドとして使用できます。

  2. jsssetup.batコマンドを実行する。

    スタートメニューの[プログラム]−[JP1_Integrated Management - Service Support]−[JP1_IM-SSコマンドプロンプト]を起動して,jsssetup.batコマンドを実行し,JP1/IM - Service Supportをセットアップします。引数には-sオプションを指定してください。

    その他の引数は,運用に合わせて次のように指定してください。jsssetup.batコマンドの詳細については,「11. コマンド」の「jsssetup.bat(セットアップ)」を参照してください。

    • メールで案件を登録したい場合は,マスターシステムおよび一時受付プロセスワークボードを作成する,-tオプションを指定してください。なお,マスターシステムおよび一時受付プロセスワークボードは,セットアップ時以外にもマスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成コマンドで作成できます。詳細については,「11. コマンド」の「jsscreatesysandpwb(マスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成)」を参照してください。

    なお,案件管理DBサイズの判断基準については,リリースノートを参照してください。

    Windows Server 2012またはWindows Server 2008を使用している場合の注意事項

    ユーザーアカウント制御機能が有効で,Administrator以外のAdministrators権限を持つユーザーの場合,管理者として実行する設定に変更してから,コマンドを実行してください。管理者として実行する設定への変更については,「11. コマンド」の「コマンド一覧」を参照してください。

  3. ODBCデータソースを設定する。

    JP1/IM - Service Supportとデータベースを接続するために,ODBCデータソースを設定します。

    [コントロールパネル]−[管理ツール]−[データソース(ODBC)]を選択して,ODBC データソースアドミニストレータを起動します。

    OSが64ビット版のWindows Server 2012,Windows Server 2008,またはWindows Server 2003(x64)の場合は,次のファイルを実行して起動します。

    システムドライブ:\WINDOWS\SysWOW64\odbcad32.exe

    [システムDSN]タブを開いて,システムデータソースに「HiRDB ODBC3.0 Driver」を追加し,次の情報を設定します。

    設定項目

    設定内容

    DSN

    jp1imss

    PDHOST(HOST name)

    PDNAMEPORT(HiRDB port number)

    HiRDB Client environment definition file name(absolute path name)

    IM-SSパス\dbms\db\CONF\emb\HiRDB.ini

    (凡例)

    −:指定しない

    [OK]ボタンをクリックすると,データソースが登録されます。

  4. データベースの環境変数グループを設定する。

    HiRDBクライアント環境変数登録ツールを使用して,JP1/IM - Service Supportの画面およびコマンドで使用する,データベースのクライアント環境変数グループを設定します。

    IM-SSパス\dbms\db\CLIENT\UTL\pdcltadm.exeを実行して,HiRDBクライアント環境変数登録ツールを起動します。

    なお,Windows Server 2012またはWindows Server 2008でユーザーアカウント制御機能が有効,かつAdministrator以外のAdministrators権限を持つユーザーが操作する場合は,pdcltadm.exeを右クリックして表示されるプロパティから,[管理者として実行]を選択して実行してください。

    ラジオボタンで[システムグループ]を選択したあと[追加]ボタンをクリックすると,[HiRDBクライアント環境変数セットアップ]ダイアログボックスが表示されるので,次の情報を設定します。なお,次の設定項目のうち,PDCLTCNVMODE,PDBLKF,PDLOCKSKIP,およびPDIPCは,「その他の環境変数」のコンボボックスから選択するか,または直接入力してください。

    設定項目

    設定内容

    グループ名

    IMSS_ENV_GROUP

    PDCLTPATH

    IM-SSパス\log

    PDHOST

    127.0.0.1

    ユーザID

    パスワード

    PDNAMEPORT

    案件管理DBのポート番号(デフォルトは24400)

    PDSQLTRACE

    PDSWAITTIME

    PDCWAITTIME

    180

    PDSWATCHTIME

    0

    PDCLTCNVMODE

    NOUSE

    PDBLKF

    80

    PDLOCKSKIP

    YES

    PDIPC

    MEMORY

    (凡例)

    −:指定しない

    [OK]ボタンをクリックすると,[HiRDBクライアント環境変数セットアップ]ダイアログボックスに,環境変数グループ名「IMSS_ENV_GROUP」が表示されます。

    注意事項

    • [HiRDBクライアント環境変数セットアップ]ダイアログボックスの[テスト]ボタンをクリックすると,エラーが表示されますので,クリックしないでください。

    • ラジオボタンで[ユーザグループ]を選択して設定を行っても,設定内容は反映されません。ラジオボタンで[システムグループ]を選択して設定してください。

  5. jsschauthorityserverコマンドを実行する。

    LDAPサーバを認証サーバとする,またはJP1/Baseの認証機能を使用する場合,jsschauthorityserverコマンドを実行し,認証サーバを切り替えてください。LDAPサーバを認証サーバとしない,またはJP1/Baseの認証機能を使用しない場合,この手順は不要です。

    jsschauthorityserverコマンドの詳細については,「11. コマンド」の「jsschauthorityserver(認証サーバ切り替え)」を参照してください。

メイン画面の[ヘルプ]ボタンからHTMLマニュアルを表示させたい場合は,JP1/IM - Service Supportにマニュアルを組み込む必要があります。組み込みの手順については,「6.7 マニュアルの組み込み手順」を参照してください。

なお,JP1/IM - Service Support Advanced Editionの場合,案件保存DBも同時にセットアップできます。案件保存DBのセットアップ手順については,「10.2.10 案件保存DBの構築」を参照してください。