Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Integrated Management - Service Support 構築・運用ガイド


jsssetup.bat(セットアップ)

〈このページの構成〉

機能

JP1/IM - Service Supportをセットアップします。このコマンドは,スタートメニューの[プログラム]−[JP1_Integrated Management - Service Support]−[JP1_IM-SSコマンドプロンプト]から実行します。また,JP1/IM - Service Supportの製品によって,指定できる引数が異なります。

形式

JP1/IM - Service Support(Standard)
jsssetup.bat {-s {S | M | L | LL} [-t] | [-s {S | M | L | LL}]
              -vup [-t] | -r}
             [-q]
JP1/IM - Service Support Advanced Edition
jsssetup.bat {-s {S | M | L | LL | XL} [-t] | [-s {S | M | L | LL | XL}]
              -vup [-t] | -r}
             [-q]

実行権限

Administrators権限

格納先フォルダ

IM-SSパス\tools\

引数

-s {S | M | L | LL | XL}

案件管理DBのサイズを指定します。「S」,「M」,「L」,「LL」,「XL」は,半角英大文字で指定してください。

それぞれの値を指定した場合のサイズを次の表に示します。

サイズに指定する値

サイズ

S

5ギガバイト

M

30ギガバイト

L

71ギガバイト

LL

152ギガバイト

XL

162ギガバイト

注※

JP1/IM - Service Support Advanced Editionの場合だけ指定できます。

-sオプションを指定した場合はすべてのセットアップ処理が実行され,作成済みの案件管理DBも初期化されます。また,案件管理DB格納先フォルダやポート番号を変更した場合は,最新の情報でセットアップが実行されます。

案件管理DBの格納先やポート番号を変更する方法については,「6.3.2 新規インストール時のセットアップ手順」を参照してください。

案件管理DBサイズの判断基準については,リリースノートを参照してください。

-t

メールによる案件登録をする場合にだけ指定します。-tオプションを指定すると,メールによる案件登録に必要なマスターシステムと一時受付プロセスワークボードが作成されます。-tオプションを省略すると,マスターシステムと一時受付プロセスワークボードは作成されません。

なお,セットアップコマンドの実行後にマスターシステムと一時受付プロセスワークボードを作成する場合は,jsscreatesysandpwb(マスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成)コマンドを実行してマスターシステム・一時受付プロセスワークボードを作成してください。jsscreatesysandpwbの詳細については,「11. コマンド」の「jsscreatesysandpwb(マスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成)」を参照してください。

-vup

JP1/IM - Service Support(Standard)10-10以前のバージョンからJP1/IM - Service Support(Standard)10-50にバージョンアップするため,上書きインストールしたあとのセットアップ時に指定します。また,JP1/IM - Service Support(Standard)10-10以前のバージョンからJP1/IM - Service Support Advanced Editionにアップグレードする際にも指定します。このオプションは,旧バージョンのJP1/IM - Service Supportからバージョンアップする場合,またはJP1/IM - Service Support(Standard)からJP1/IM - Service Support Advanced Editionにアップグレードする場合を除いて,指定しないでください。

-vupオプションを指定した場合,データベースの初期化,およびWWWコンテナサーバの環境設定の更新は行われません。バージョンアップまたはアップグレードに伴い機能が拡張された個所だけが更新されます。なお,案件管理DB格納先フォルダやポート番号は,前回セットアップ時の情報が使用されます。

旧バージョン,および指定したオプションの組み合わせによって,セットアップ時の処理が異なります。処理の差異について次の表に示します。

表11‒16 指定したオプションによるセットアップ処理の差異(旧バージョンがJP1/IM - Service Support(Standard)08-11以降の場合)

コマンド実行時に指定したオプション

セットアップの処理

-sオプションだけを指定

指定したデータベースサイズでデータベースが初期化される。

-sおよび-vupオプションを指定

バージョンアップ前と同じデータベースサイズを指定

エラーメッセージ(KNAB26151-W)が出力され,バージョンアップ前のバージョンのデータベースサイズでデータベースが拡張される。

バージョンアップ前と異なるデータベースサイズを指定

エラーメッセージ(KNAB26151-W)が出力され,バージョンアップ前のバージョンのデータベースサイズでデータベースが拡張される。

-vupオプションだけを指定

バージョンアップ前のバージョンのデータベースサイズでデータベースが拡張される。

表11‒17 指定したオプションによるセットアップ処理の差異(旧バージョンがJP1/IM - Service Support(Standard)08-10の場合)

コマンド実行時に指定したオプション

セットアップの処理

-sオプションだけを指定

指定したデータベースサイズでデータベースが初期化される。

-sおよび-vupオプションを指定

バージョンアップ前と同じデータベースサイズを指定

指定したデータベースサイズでデータベースが拡張される。

バージョンアップ前と異なるデータベースサイズを指定

指定したデータベースサイズでデータベースが拡張される※1※2

-vupオプションだけを指定

エラーメッセージ(KNAB26150-E)が出力される。

注※1

指定したデータベースサイズが旧バージョンより小さい場合は,想定される案件数を格納できなくなるおそれがあります。小さいデータベースサイズを指定してjsssetup.batコマンドを実行してしまった場合は,バージョンアップ終了後に,jssdbbackup.batコマンドを実行して案件管理DBのバックアップを取得し,指定したデータベースサイズでデータベースを初期化してリカバリーしてください。

注※2

LLサイズおよびXLサイズは指定できません。LLサイズおよびXLサイズを指定した場合は,エラーメッセージ(KNAB26154-E)が出力されます。

-r

同一バージョンのJP1/IM - Service Supportを上書きインストールしたあとのセットアップ時に指定します。新規インストール,バージョンアップ,またはアップグレード後のセットアップではこのオプションを指定しないでください。

-rオプションを指定した場合,データベースの初期化,およびWWWコンテナサーバの環境設定の更新は行われません。また,案件管理DB格納先フォルダやポート番号は,前回セットアップ時の情報が使用されます。

-q

応答メッセージを表示しないで,データベースの初期化を続行する場合に指定します。

-qオプションを指定しない場合は,処理を続行するかどうかを選択するメッセージが表示されます。

戻り値

戻り値

意味

0

正常終了

1

異常終了

実行時の前提条件

注意事項

使用例

案件管理DBのサイズをMサイズに設定し,案件管理DBを初期化するときに応答メッセージを出力してセットアップする場合の指定例を次に示します。

jsssetup.bat -s M