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JP1 Version 10 JP1/Integrated Management - Service Support 構築・運用ガイド


3.2.3 案件管理ウィンドウ

案件管理ウィンドウとは,日常的に運用する案件の範囲を規定する機能です。案件管理ウィンドウを使用すると,特定の期間にJP1/IM - Service Supportに登録された案件だけを運用の対象にできます。大量の案件がJP1/IM - Service Supportに登録されている場合,案件の運用範囲を規定することで,現在の業務に関係のない案件が表示されないため,案件を検索しやすくなります。なお,JP1/IM - Service Support Advanced Edtionの場合は,案件管理DBだけでなく案件保存DBの案件も運用の対象となります。

案件管理ウィンドウの概念を,次の図に示します。

図3‒8 案件管理ウィンドウの概念

[図データ]

案件管理ウィンドウは,特定の操作に適用されます。案件管理ウィンドウが適用される操作を,次の表に示します。

表3‒11 案件管理ウィンドウが適用される操作

項番

操作

案件管理ウィンドウの適用効果

1

メイン画面(案件一覧)の案件一覧表示

案件管理ウィンドウの範囲内に登録された案件だけが,案件一覧に表示されます。

2

案件の検索

検索条件の[登録日時]に,案件管理ウィンドウの指定値が入力されます。

3

案件の簡易検索

検索対象は,案件管理ウィンドウの範囲で検索されます。

注※

案件の検索および案件の簡易検索の詳細については,「3.4 案件の検索」を参照してください。

案件管理ウィンドウを使用した場合,メイン画面(案件一覧)のメニューに案件ウィンドウの規定範囲が表示されます。案件ウィンドウ使用時のメイン画面(案件一覧)を,次の図に示します。

図3‒9 案件ウィンドウ使用時のメイン画面(案件一覧)

[図データ]

なお,案件管理ウィンドウを適用する場合,jssitemimportコマンドやjssitemimportExコマンドで案件を登録するときに,登録日時を指定してください。登録日時を指定しなかった案件は,案件管理ウィンドウの適用範囲外となります。

案件管理ウィンドウの設定

案件管理ウィンドウは,システム管理者が設定します。システム管理者は,担当者が日常的な案件の対応を案件管理ウィンドウ内でできるように,適切な案件管理ウィンドウのサイズを設定する必要があります。

案件管理ウィンドウのサイズは,1〜5年の範囲で年単位に設定します。また,案件管理ウィンドウの範囲は,開始年の01/01〜終了年の12/31となります。なお,終了年は,担当者がJP1/IM - Service Supportにログインした年となります。案件管理ウィンドウのサイズが「3年」に設定されていて,担当者が2014/07/01にJP1/IM - Service Supportにログインした場合,案件管理ウィンドウの範囲は,2012/01/01〜2014/12/31となります。

案件管理ウィンドウは,システムプロパティファイルで設定します。システムプロパティファイルの詳細については,「12. 定義ファイル」の「システムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 案件管理ウィンドウの移動

各プロセスの担当者は,案件管理ウィンドウを年単位で移動できます。未完了の過去案件の処理や,ノウハウとして保管している過去案件を参照したい場合,案件管理ウィンドウを移動することによって過去案件を処理したり,参照したりできます。案件管理ウィンドウの移動は,[案件管理ウィンドウの移動]画面で設定します。[案件管理ウィンドウの移動]画面を次の図に示します。

図3‒10 [案件管理ウィンドウの移動]画面

[図データ]

[ウィンドウの範囲(年)]の終了年を設定することで,案件管理ウィンドウが移動します。終了年として,次に示す値を選択できます。

開始年は,システムプロパティファイルのhptl_jp1_imss_itemwindow_sizeに指定した値によって自動設定されます。

なお,案件管理ウィンドウを移動した場合,移動した設定はJP1/IM - Service Supportからログアウトするまで有効です。再度ログインした場合,あらかじめ設定されている範囲になります。

案件管理ウィンドウの移動手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Service Support 操作ガイド」を参照してください。