メインフレームとPCに処理を分散する場合,メインフレームのAPは,DCCM3などでPCと通信して,PCの画面・帳票の入出力を実行します。しかし,PC側のXMAP3には,DCCM3などと直接通信する機能はありません。そこで,メインフレームとの通信を行い,XMAP3を使用してPCの画面・帳票の入出力を処理する画面管理プログラム(ミドルプログラム)の作成が必要になります。なお,画面管理プログラムのソースを,サンプルとして提供しています。詳細は,「11. PCでの画面管理プログラムの利用と作成」を参照してください。
ただし,メインフレームとPCとの通信にBCF/GCASTを使用する場合は,画面管理プログラムの代わりに,GCASTを使用します。
図10-1 メインフレームとPCの分散処理の仕組み
- 画面管理プログラムを使用する場合
メインフレームのAPは,画面管理プログラムと通信して,PCの画面・帳票の入出力を画面管理プログラムに命令します。画面管理プログラムは,メインフレームのAPの命令に応じて,XMAP3に要求を発行して画面・帳票の入出力を実行します。
画面管理プログラムでは,メインフレームとPCのデータの送受信に,拡張ホストアクセス機能を使用します。なお,「命令」はメインフレームとPCの間の送受信命令を,「要求」はPC上の画面管理プログラムがXMAP3に対して行う制御を指しています。
メインフレームとPCとのデータの送受信には,DCCM3の拡張ホストアクセス機能を使用します。拡張ホストアクセス機能はMPPのAPで使用できます。
拡張ホストアクセス機能を使用する場合は,転送する論理マップのデータの長さによって,APの作成方法が異なります。一度に転送したい論理マップのデータの長さが2,920を超える場合は,論理マップのデータを分割し,複数回の送信によってメインフレームへ転送することが必要です。
一度に転送したい論理マップのデータの長さが2,920バイト以下の場合については,「10.1.1 DCCM3での拡張ホストアクセス(論理マップ長≦2,920バイトの場合)」を参照してください。一度に転送したい論理マップのデータの長さが2,920を超える場合については,「10.1.2 DCCM3での拡張ホストアクセス(論理マップ長>2,920バイトの場合)」を参照してください。
- 注意事項
メッセージ編集方法はXMAPモードを指定してください。
- GCASTを使用する場合
メインフレームのAPは,PCのGCASTと通信して,画面の入出力を命令します。GCASTは,メインフレームのAPの命令に応じて,インタフェース機能を呼び出して画面の入出力を実行します。
また,VOS1とDCCM3を使用したメインフレーム上のAPの例を「付録B.4(1) メインフレーム上のAPの例」に掲載しています。必要に応じて参照してください。
- <この節の構成>
- 10.1.1 DCCM3での拡張ホストアクセス(論理マップ長≦2,920バイトの場合)
- 10.1.2 DCCM3での拡張ホストアクセス(論理マップ長>2,920バイトの場合)
- 10.1.3 BCF/GCASTでの拡張ホストアクセス
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