画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド

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19.2.2 C/Sシステム構成の運用時に発生するトラブル

C/Sシステム構成で実行環境を運用している場合のトラブルの対処について説明します。

<この項の構成>
(1) クライアントPCのXMAP3システムが長時間応答しない
(2) サーバの電源を切断したとき
(3) サーバおよびクライアントでの実行情報の表示
(4) 「PBXP01xxx-E」メッセージが出力されてウィンドウが表示されない
(5) XMAP3 サーバ終了時に表示・印刷サービスのプロセスがタスクトレーに残る
(6) 表示・印刷サービスのプロセスが定義よりも多く起動される
(7) C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用している場合のエラー
(8) XMAP3クライアントまたはXMAP3サーバの初期起動に失敗する
(9) サーバ側に画面が表示される
(10) その他のXMAP3クライアントエラー
(11) XMAP3サーバ管理コマンドのエラー

(1) クライアントPCのXMAP3システムが長時間応答しない

(2) サーバの電源を切断したとき

(3) サーバおよびクライアントでの実行情報の表示

C/Sシステム構成で,クライアントが接続できないなど起動時のエラーが起きた場合,サーバおよびクライアントの状況を確認するために,XMAP3サーバおよびXMAP3クライアントの実行情報が各アイコンのウィンドウに表示されます。各ウィンドウには,現在の状態と,過去の起動時の実行情報が表示されます。ウィンドウは,「XMAP3サーバ」または「XMAP3クライアント」のアイコンをクリックすることで最大化表示できます。

なお,表示中のウィンドウをタスクトレー(またはタスクバー)に戻す場合は,ウィンドウの右上の最小化ボタン「−」をクリックしてください。

(4) 「PBXP01xxx-E」メッセージが出力されてウィンドウが表示されない

(5) XMAP3 サーバ終了時に表示・印刷サービスのプロセスがタスクトレーに残る

XMAP3サーバ終了時に,定義されている表示・印刷サービスのプロセスがタスクトレー上に残る場合があります。そのときは,タスクトレーから手動で表示・印刷サービスを終了させてください。

(6) 表示・印刷サービスのプロセスが定義よりも多く起動される

XMAP3 サーバで,表示・印刷サービスを起動するように定義している場合,表示・印刷サービスの再起動を行うと,定義している数よりも多くサービスプロセスが起動されることがありますが,表示・印刷サービスを使用するユーザアプリケーションの実行に支障はありません。ただし,この現象を回復させたいときには,タスクトレーで起動しているすべての表示・印刷サービスを手動で終了させてください。

(7) C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用している場合のエラー

C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用している場合のエラーについて説明します。

(a) XMAP3サーバのエラーメッセージ

要求された表示・印刷サービスがほかのクライアントによって使用中であるためにXMAP3クライアントが接続に失敗したとき,実行画面の実行情報に,次のメッセージが出力されます。

[図データ]

XXXXXXXX
該当する表示・印刷サービス名称

YYYYYYYY
要求された表示・印刷サービスを実行しているクライアントのIPアドレス(16進数表記)

ZZZZZZZZ
表示・印刷サービスの要求を行ったクライアントのIPアドレス(16進数表記)

なお,XMAP3サーバがWindows のサービスとして運用されているときは,同じメッセージがシステムのイベントログに出力されます。

また,XMAP3のロギング支援機能がログ採取中であった場合には,ロギング支援に対して次のメッセージが出力されます。

[図データ]

XXXXXXXX
要求された表示・印刷サービスを実行しているクライアントのIPアドレス(16進数表記)。

YYYYYYYY
表示・印刷サービスの要求を行ったクライアントのIPアドレス(16進数表記)。
(b) XMAP3クライアントのエラーメッセージ

XMAP3クライアント起動時に,実行時オプション「/attach」を指定して,表示・印刷サービスを指定した場合,次のときにはエラーとなります。

ただし,XMAP3クライアント自体は処理を続行し,ほかの表示・印刷サービスの起動処理を行います。

(8) XMAP3クライアントまたはXMAP3サーバの初期起動に失敗する

(9) サーバ側に画面が表示される

(10) その他のXMAP3クライアントエラー

XMAP3クライアントで発生するその他のエラーについて説明します。

メッセージ エラー内容
PBXP02xxx-E XMAP3クライアントの初期処理でエラーが発生した。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)ほかのアプリケーションを終了して,XMAP3クライアントを再起動してください。
PBXP03xxx-W XMAP3サーバとの通信路が切断されました。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントはXMAP3サーバとの接続待ちとなります。
(P)XMAP3サーバの状態を確認し,XMAP3サーバが起動状態であれば,通信路の問題が考えられるため,通信路に異常がないか確認する。XMAP3サーバが終了していた場合,XMAP3サーバを起動してください。
PBXP04xxx-E メモリが確保できなかった。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)ほかのアプリケーションを終了した状態で,XMAP3クライアントを再起動してください。
PBXP05xxx-W プリンタ情報が正しく採取できなかった。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントはXMAP3サーバとの接続待ちとなります。
(P)プリンタドライバを再登録して,XMAP3クライアントを再起動する。
PBXP06xxx-E XMAP3クライアントの起動引数が不正です。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)XMAP3クライアントの起動引数を見直し,XMAP3クライアントを再起動してください。
PBXP07xxx-E
又は,PBXP07xxxxx-E
XMAP3サーバとの通信中に障害が発生しました。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)通信路の問題がないか見直し,XMAP3クライアントを再起動してください。
PBXP08xxx-E
又は,PBXP08xxxxx-E
XMAP3サーバのホスト名が取得できませんでした。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)WindowsのHOSTSファイルにXMAP3サーバが起動するホスト名およびIPアドレスが設定されているか見直し,XMAP3クライアントを再起動してください。
PBXP09xxx-E XMAP3サーバと接続するためのサービス名が取得できませんでした。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)WindowsのSERVICESファイルにXMAP3サーバと接続するサービス名およびポート番号が設定されているか見直し,XMAP3クライアントを再起動してください。
PBXP11xxx-E XMAP3サーバがすでに起動しています。XMAP3サーバは二重起動できません。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)XMAP3サーバを二重起動しないでください。
PBXP12xxx-E XMAP3クライアントがすでに起動しています。XMAP3クライアントは二重起動できません。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントを終了します。
(P)XMAP3クライアントを二重起動しないでください。
PBXP13xxx-W XMAP3サーバとの環境設定ファイルのやり取りに失敗しました。
(S)[OK]ボタンをクリックすると,XMAP3クライアントはXMAP3サーバとの接続待ちとなります。
(P)通信路に異常がないか見直し,XMAP3クライアントを再起動してください。

(11) XMAP3サーバ管理コマンドのエラー

Windowsサービス上で動作するそれぞれのXMAP3サーバに対してコマンドを使用したときのエラーの対処方法について説明します。エラーが発生した場合,次のエラーメッセージが標準エラー出力に出力されます。

エラーメッセージ エラー要因 対処方法
XMAP3サーバ管理コマンドがすでに実行中です。 XMAP3サーバ管理コマンドの処理中に,再度,XMAP3サーバ管理コマンドを実行した。 実行中のXMAP3サーバ管理コマンドが終了してから再実行する。
パラメタが不正です。 次のどれかが原因。
  • 有効なオプションを一つも指定していない。
  • /start,/stopオプションに値を指定していない。
  • /start,/stop,/stateオプションを同時に指定した。
引数の設定を見直す。
'XMAP3 Server' Windowsサービスが開始状態ではありません。 Windowsサービス中の「XMAP3 Server」が開始の状態ではない。 Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を開始してから再実行する。
XMAP3サーバ管理コマンド実行中にメモリ不足が発生しました。 コマンド内部でメモリ不足が発生した。 ほかのプログラムを終了後,再実行する。
'XMAP3 Server' Windowsサービスでメモリ不足が発生しました。 Windowsサービス中の「XMAP3 Server」内部でメモリ不足が発生した。 ほかのプログラムを終了後,再実行する。
データ送信に失敗しました。 送信したデータの形式が不正。 システムに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。その後,コマンドを再実行してもエラーが発生する場合,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
データ受信に失敗しました。 受信したデータの形式が不正。 システムに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。その後,コマンドを再実行してもエラーが発生する場合,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
XMAP3サーバ管理コマンド実行中にエラーが発生しました。[関数名:XXX,エラー番号:YYY] コマンド内部のWindows関数,システム関数でエラーリターン。
XXX:関数名
YYY:エラー番号
コマンドを実行したユーザがAdministratorsグループに属しているか確認する。
その後,コマンドを再実行してもエラーが発生する場合,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
'XMAP3 Server' Windowsサービスでエラーが発生しました。[関数名:XXX,エラー番号:YYY] Windowsサービス中の「XMAP3 Server」内部のWindows関数,システム関数でエラーリターン。
XXX:関数名
YYY:エラー番号
コマンドを再実行してもエラーが発生する場合,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
XMAP3サーバ(ZZZ)を開始中にエラーが発生しました。 指定されたXMAP3サーバを開始中にエラーが発生した。
ZZZ:SERVICESファイルのサービス名
アプリケーションログに開始しようとしたXMAP3サーバのエラーが出力されていないか確認してから,コマンドを再実行する。
XMAP3サーバ(ZZZ)を開始中にタイムアウトが発生しました。 指定されたXMAP3サーバを開始中にタイムアウトが発生した。
ZZZ:SERVICESファイルのサービス名
システムに過剰な負荷が掛かっていないか確認してから,コマンドを再実行する。
XMAP3サーバ(ZZZ)を停止中にタイムアウトが発生しました。 指定されたXMAP3サーバの停止中にタイムアウトが発生した。
ZZZ:SERVICESファイルのサービス名
対象のXMAP3サーバがまだ開始していないときは,「KBXP52401-I正常に開始しました。」がアプリケーションログに出力されてからコマンドを再実行する。対象のXMAP3サーバが開始しているときは,システムを再起動する。
XMAP3サーバ(ZZZ)は登録されていません。 指定されたSERVICESファイルのサービス名がサーバ起動ファイルに定義されていない。
ZZZ:SERVICESファイルのサービス名
指定したSERVICESファイルのサービス名がサーバ起動ファイルに設定されているか見直す。
XMAP3サーバ(ZZZ)はすでに開始または停止しています。 指定されたXMAP3サーバがすでに開始または停止している。
ZZZ:SERVICESファイルのサービス名
引数の設定を見直す。