Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


32.1.2 リードレプリカ機能の機能概要

リードレプリカを構築したシステムでは,複製元のHiRDBシステムを更新DBと呼び,複製先のHiRDBシステムを参照DBと呼びます。更新DBは通常のHiRDB/シングルサーバであり,参照業務・更新業務を処理します。参照DBは参照専用のHiRDB/シングルサーバで,参照業務だけを処理します。

リードレプリカ機能の機能概要を次の図に示します。

図32‒1 リードレプリカ機能の機能概要

[図データ]

更新DBのHiRDBシステムと参照DBのHiRDBシステムからなる構成をリードレプリカ構成と呼びます。リードレプリカ構成の構築手順については,「リードレプリカ構成の構築手順」を参照してください。

参照DBは参照SQLだけを受け付けます。更新SQL,定義系SQLを実行すると,SQLがエラーになります。各SQLの実行可否については,「参照DBでのSQLの実行可否」を参照してください。

また,更新DBのデータベースに対する更新内容を参照DBでも参照できるようにするために,更新DBの更新内容を参照DBに反映できます。更新内容の反映は,更新とは非同期に行い,更新DBのトランザクションに影響を与えません。また,反映はトランザクション単位で行い,参照DBでデータの一貫性を保証します。

更新DBの更新内容を参照DBに反映する手順の概要を次の図に示します。手順の詳細については,「参照DBへのデータ反映手順」を参照してください。

図32‒2 更新DBの更新内容を参照DBに反映する手順の概要

[図データ]

  1. 更新DBで,データベースを更新します。

  2. 自動ログアンロード機能又はpdlogunldコマンドによって,1.の更新内容を含むアンロードログファイルを作成します。

  3. アンロードログファイルを参照DBのあるサーバマシンにコピーします。

  4. 参照DBでpdrrprefコマンドを実行して,アンロードログファイル内の更新内容を参照DBに反映します。