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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


32.2.2 リードレプリカ構成の構築手順

リードレプリカ機能を適用するHiRDB環境の構築手順を次の表に示します。各作業の詳細については対応する節を参照してください。

表32‒6 リードレプリカ構成の構築手順

内容

実行するDB

更新DB

参照DB

ディレクトリ容量見積もりとディレクトリ作成

更新DBのHiRDB環境構築

更新DBのHiRDB構成確認

更新DBのHiRDB起動

更新DBのデータベース作成

更新DBのHiRDB停止

参照DBのHiRDB環境構築

参照DBのHiRDB構成確認

参照DBへのデータベース複製

更新DBのHiRDB起動

参照DBのHiRDB起動

(凡例)

○:実行するHiRDBシステムを表します。

−:該当しません。

〈この項の構成〉

(1) ディレクトリの容量見積もりとディレクトリ作成

参照DBを使用するためには,アンロードログファイル格納ディレクトリ,及び作業用ディレクトリが必要になります。そのため,環境構築前にディレクトリの容量見積もりを実施し,各ディレクトリを作成してください。

  1. ディレクトリの容量見積もり

    • アンロードログファイル格納ディレクトリ

      環境設定」を参照して,見積もりを行ってください。

    • 作業用ディレクトリ

      マニュアル「HiRDBシステム導入・設計ガイド」の「単調増加ファイル」を参照して,pdrrprefコマンドの作業用ディレクトリについて見積もりを行ってください。

  2. ディレクトリの作成

    アンロードログファイル格納ディレクトリ,及び作業用ディレクトリを作成してください。

    アンロードログファイル格納ディレクトリは,参照DBへのデータベース反映時にpdrrprefコマンドのオプションに指定します。参照DBのデータベース反映手順は,「参照DBへのデータ反映手順」を参照してください。pdrrprefコマンドの詳細は,マニュアル「HiRDBコマンドリファレンス」を参照してください。

    作業用ディレクトリは,システム定義のpd_read_replica_workdirオペランドに指定します。pd_read_replica_workdirオペランドの詳細は,マニュアル「HiRDBシステム定義」を参照してください。

(2) 更新DBのHiRDB環境構築

更新DBのHiRDBシステムについて,HiRDBシステム定義の指定,及びHiRDBシステムファイルを作成して,HiRDBシステムを構築してください。なお,更新DBのHiRDBシステム定義で指定する内容については,「参照DBで変更する項目」を参照してください。

(3) 更新DBのHiRDB構成確認

更新DBのHiRDB構成チェックには,pdconfchkコマンドを用います。pdconfchkコマンドの詳細については,マニュアル「HiRDBコマンドリファレンス」を参照してください。更新DBでpdconfchkコマンドを実行し,HiRDB定義のチェックを実施して誤りがあれば訂正してください。

(4) 更新DBのHiRDB起動

pdstartコマンドを使用し,更新DBを起動してください。

(5) 更新DBのデータベース作成

更新DBのデータベースを作成してください。データベースの作成方法については,マニュアル「HiRDBシステム導入・設計ガイド」を参照してください。

(6) 更新DBのHiRDB停止

pdstopコマンドを使用し,更新DBを停止してください。

(7) 参照DBのHiRDB環境構築

参照DBのHiRDBシステムについて,HiRDBシステム定義の指定,及びHiRDBシステムファイルを作成して,HiRDBシステムを構築してください。なお,参照DBのHiRDBシステム定義で指定する内容については「更新DBと参照DBで一致させる項目」及び「参照DBで変更する項目」を参照してください。

(8) 参照DBのHiRDB構成確認

参照DBのHiRDB構成チェックには,pdconfchkコマンドを用います。pdconfchkコマンドの詳細については,マニュアル「HiRDBコマンドリファレンス」を参照してください。参照DBでpdconfchkコマンドを実行し,HiRDB定義のチェックを実施して誤りがあれば訂正してください。

(9) 参照DBへのデータベース複製

参照DBは更新DBのシステムログを使って更新するため,更新DBと参照DBのデータベースの物理構造(ページ,セグメント等)を一致させる必要があります。そのため,参照DBの初期構築時,又は再作成時には,更新DBと参照DBのRDエリアの内容を次に示す範囲で一致させてください。

また,更新DBと参照DBのファイルパスも一致させてください。次に,RDエリアの内容を一致させる方法の例を示します。この一致させる操作では,コピー元を更新DB,コピー先を参照DBとします。

<HiRDBファイル単位で複製を行う場合>
  • HiRDBのpdfbkupコマンド,pdfrstrコマンドを使用して,HiRDBファイルをコピーします。

<HiRDBファイルシステム領域単位で複製を行う場合>

反映対象外のRDエリアもコピーされることに注意し,次のどちらかの方法で複製を行ってください。

  • HiRDBのpdfbkupコマンド,pdfrstrコマンドを使用して,HiRDBファイルシステム領域をコピーしてください。この場合,コピー先の参照DB側にあらかじめHiRDBファイルシステム領域を作成し,pdfrstrコマンドを実行します。

  • OSのコマンド(cpコマンド,ddコマンド)を使用して,HiRDBファイルシステム領域をコピーします。

(10) 更新DBのHiRDB起動

pdstartコマンドを使用し,更新DBを起動します。

(11) 参照DBのHiRDB起動

pdstartコマンドを使用し,参照DBを起動します。