32.1.1 リードレプリカ機能とは
データベースの性能向上を目的として構築する,データベースの内容を複製した参照専用のデータベースのことを,リードレプリカと呼びます。リードレプリカはデータの参照だけ行うことができます。データの追加・更新はできません。
参照トランザクションをリードレプリカで処理することで,更新トランザクションと参照トランザクションを分離して,負荷を分散できます。これによって,システム全体のスループットを向上できます。
HiRDBのリードレプリカ機能は,あらかじめデータベースを複製して構築したHiRDB/シングルサーバで下記の機能を提供することで,参照専用のデータベースを構築できるようにします。
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更新SQLの実行を抑止する。
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複製元のデータベースに対する更新内容を複製先のデータベースに反映する。
また,複製元のデータベースに障害が発生した場合は,システム定義のpd_read_replica_useオペランドにNを指定するか,又は指定を省略することで,参照専用のデータベースを更新・参照可能として業務を継続することで,システムの可用性を向上できます。
リードレプリカ機能は,Linux版HiRDB/シングルサーバに適用できます。