スケーラブルデータベースサーバ HiRDB ファーストステップガイド(Windows(R)用)

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4.4.3 演習2(バックアップをDATに取得する

全RDエリア(マスタディレクトリ用RDエリア,データディレクトリ用RDエリア,およびデータディクショナリ用RDエリアを含む)のバックアップをDATに取得します。バックアップ取得モードは,rとします。

なお,ここで取得したバックアップは「4.5 データベースを回復する」の演習で使用するので,保存しておいてください。

<この項の構成>
(1) バックアップファイルを格納するDATを用意します
(2) 全RDエリアのバックアップをpdcopyコマンドで取得します
(3) pdcopyコマンドの実行結果が表示されます
(4) pdcopyコマンドが失敗した場合(バックアップの取得に失敗した場合)

(1) バックアップファイルを格納するDATを用意します

バックアップファイルを格納するためのDATをDATドライブにセットします。

なお,一つのDATにバックアップファイルは一つしか保存できません。バックアップファイルが存在するDATにバックアップを取得すると,上書きされるので注意してください。

(2) 全RDエリアのバックアップをpdcopyコマンドで取得します

DATにバックアップを取得するため,-bオプションにDATのデバイス(\\.\tape0)を指定してデータベース複写ユティリティを実行します。次のコマンドを実行してください。


C:\>pdcopy -m C:\win32app\hitachi\hirdb_s\area\rdsys02\rdmast -a -M r
-b \\.\tape0 -p C:\hirdb\pdcopy\list03.txt

〔説明〕
-m
マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称(C:\win32app\hitachi\hirdb_s\area\rdsys02\rdmast)を指定します。マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称は,pdinitコマンドのcreate rdarea文でマスタディレクトリ用RDエリアを定義したときに指定しています(file nameオペランドに指定したファイル名称です)。
-a
全RDエリアのバックアップを取得するオプションです。
-M
バックアップ取得モードを指定します。
-b
DATのデバイス名を示す\\.\tape0を指定します。DATにバックアップファイルが作成されます。デバイス名は,[コンピュータの管理]から[記憶域]−[リムーバブル記憶域]−[物理的な場所]を選択したあと,使用しているDATの[プロパティ]−[デバイス情報]を参照することで確認できます。
DATにバックアップを取得する場合,バックアップファイル名を指定できません。また,一つのDATに複数のバックアップを取得することはできません。
-p
pdcopyコマンドの処理結果リストの出力先を指定します。C:\HiRDB\pdcopyディレクトリ下にlist03.txtファイルが作成されます。

(3) pdcopyコマンドの実行結果が表示されます


1692 16:14:20 unt1 _pd0copy KFPR00754-I Pdcopy started ・・・・・・・・・・・1
1288 16:14:34 unt1 0bcpy00 KFPR26109-I Backup completed,
file=//./tape0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
1692 16:14:21 unt1 _pd0copy KFPR26022-I Output result of pdcopy to
C:/hirdb/pdcopy/list03.txt ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1692 16:14:34 unt1 _pd0copy KFPR00756-I Pdcopy terminated,
return code=0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

〔説明〕
  1. バックアップの取得を開始しました。
  2. バックアップを取得しました。
    バックアップファイル(デバイス)名は\\.\tape0です。
  3. pdcopyコマンドの処理結果リストがC:\hirdb\pdcopy\list03.txtに出力されました。
  4. pdcopyコマンドが正常終了しました。

(4) pdcopyコマンドが失敗した場合(バックアップの取得に失敗した場合)

pdcopyコマンドが失敗すると,リターンコードが0で返ってきません。この場合は,画面およびイベントビューアに出力されたメッセージを参照して対策してください。

 
1616 11:54:16 unt1 _pd0copy KFPR00754-I Pdcopy started
 384 11:55:17 unt1 0rcopy0  KFPR16003-E Open error occurred,
  file=//./tape9
 384 11:54:17 unt1 0rcopy0  KFPR16101-E File I/O error occurred,
  reason=Invalid-permission, func=open, errno=13, (utlfmkbh.c:0243)
1448 11:54:17 unt1 0bcpy00  KFPR16110-I Unable to get
 a backup file //./tape9
1616 11:54:17 unt1 _pd0copy KFPR26022-I Output result of
 pdcopy to C:/hirdb/pdcopy/list03.txt
1616 11:54:17 unt1 _pd0copy KFPR00756-I Pdcopy terminated,
 return code=12
 

〔説明〕
DATドライブの指定に存在しないドライブ\\.\tape9を指定すると,このメッセージが表示されます。