スケーラブルデータベースサーバ HiRDB ファーストステップガイド(Windows(R)用)

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1.3 構築するHiRDBシステムの構成

構築するHiRDBシステムの構成を図1-3に示します。

図1-3 構築するHiRDBシステムの構成

[図データ]

<この節の構成>
(1) HiRDBシステム定義
(2) HiRDBファイルシステム領域
(3) システムログファイル
(4) シンクポイントダンプファイル
(5) ステータスファイル
(6) RDエリア

(1) HiRDBシステム定義

HiRDBシステムの構成や環境を定義したものを,HiRDBシステム定義といいます。HiRDBシステム定義には,システム共通定義,ユニット制御情報定義,およびシングルサーバ定義があります。

(2) HiRDBファイルシステム領域

システムログファイル,シンクポイントダンプファイル,ステータスファイル,およびRDエリアを作成する領域のことをHiRDBファイルシステム領域といいます。また,HiRDBファイルシステム領域内に作成されるファイルをHiRDBファイルといいます。

HiRDBファイルシステム領域は,それぞれシステムファイル用,作業表用ファイル用,およびRDエリア用の用途ごとに作成します。

(3) システムログファイル

データベースの更新履歴情報を格納するためのファイルを,システムログファイルといいます。また,このデータベースの更新履歴情報をシステムログといいます。システムログは,一般的にはジャーナルとも呼ばれています。

HiRDBまたはUAPが異常終了した場合,HiRDBがデータベースを回復するときに使用されます。また,ユーザがデータベースを回復するときの入力情報にも使用します。

(4) シンクポイントダンプファイル

HiRDBが異常終了した場合,システムログだけで回復処理をすると,HiRDB開始からのすべてのシステムログが必要となり,回復に多大な時間が掛かります。そこで,HiRDB稼働中に一定の間隔でポイントを設けて,そのポイントで回復する必要のあるHiRDB管理情報を保存することで,ポイント以前のシステムログは不要になり,回復時間を短縮できます。このポイントで取得するHiRDB管理情報を格納するファイルを,シンクポイントダンプファイルといいます。

(5) ステータスファイル

HiRDBがシステムを再開始するときに必要とする,システムステータス情報を格納するファイルを,ステータスファイルといいます。

ステータスファイルには,ユニット単位に作成するユニット用ステータスファイルと,サーバ単位に作成するサーバ用ステータスファイルがあります。

(6) RDエリア

表,インデクスなどの情報を格納する領域をRDエリアといいます。

このマニュアルで構築するHiRDBシステムでは,次のRDエリアを作成します。

マスタディレクトリ用RDエリア:
次の情報を格納します。
  • ディクショナリ表,およびユーザが作成した表やインデクスを格納するRDエリアの情報
  • RDエリアの登録場所(サーバ)の情報

データディレクトリ用RDエリア:
インデクスに関する情報(列名,データ型など)を,HiRDBのデータ形式で格納します。

データディクショナリ用RDエリア:
定義系SQLの解析結果を管理するディクショナリ表,およびディクショナリ表のインデクスを格納します。

ユーザ用RDエリア:
ユーザが作成する表とインデクスを格納します。