管理項目「更新識別」（プロパティ「UpdateInd」）は，資産管理システムで使用する情報のため，編集しないでください。JP1/NETM/DMから取り込んだ情報をjamimportコマンドによるインポートで更新する場合，「更新識別」に指定する値を誤ると，次回JP1/NETM/DMからインベントリ情報を取り込んだときに削除されることがあります。

このような状況を避けるために，インポートを実行したあとにJP1/NETM/DMからインベントリ情報を取り込む際は，更新日付に関係なくすべての情報を取り込むことをお勧めします。

JP1/NETM/DMのインベントリ情報からインストールソフトウェア情報（InstalledInfo）を取得する際，「更新識別」によって更新の有無を判断する日付が異なります。この値は，登録後に操作画面から変更できないため，注意が必要です。インポートする際は「更新識別」には何も指定しないようにしてください。

インストールソフトウェア情報の「更新識別」は，次に示す値になっています。

コード	意味
1	JP1/NETM/DMのシステム情報
2	JP1/NETM/DMのインストールパッケージ情報
3	JP1/NETM/DMのソフトウェアインベントリ情報
（なし）	Asset Information Managerの操作画面で入力した情報

エクスポートしたデータ以外をインポートする場合，「資産ID」，「契約ID」などのIDを伴うクラスをインポートする際には，IDを10001〜1000000000の範囲で指定します。IDはユニークとなるように指定してください。また，この範囲外のIDを指定すると，Asset Information Managerによって自動的に採番されるIDと重複してエラーとなるので注意してください。

10001〜1000000000の範囲内でIDを指定するプロパティを次に示します。

• AddressGroup（IPグループ情報）クラスのIPGroupID（IPグループID）
• AssetInfo（資産情報）クラスのAssetID（資産ID）
• AssetInfo（資産情報）クラスのAssetBranchNo（資産番号枝番）
• Contract（契約情報）クラスのContractID（契約ID）
• DivisionInfo（分掌情報）クラスのDivisionID（分掌ID）
• InstalledList（インストールソフトウェアリスト）クラスのInstalledID（インストールID）
• LicenseInfo（ライセンス情報）クラスのLicenseID（ライセンスID）
• MachineCatalog（機器カタログ）クラスのCatalogID（カタログID）
• Maintenance（保守履歴）クラスのMaintenanceID（保守履歴ID）
• NetworkInfo（ネットワーク情報）クラスのNetworkID（ネットワーク情報ID）
• PatchConditionInfo（パッチ対象機器情報）クラスのPatchConditionID（パッチID）
• RelationAssetInfo（関連資産情報）クラスのParentAssetID（親資産ID）
• RelationAssetInfo（関連資産情報）クラスのChildAssetID（子資産ID）
• SoftwareKeyInfo（ソフトウェアキー情報）クラスのKeyID（キーID）
• SoftwareList（ソフトウェアリスト）クラスのSoftwareListID（ソフトウェアリストID）
• VolumeContract（ボリューム契約情報）クラスのVolumeID（ボリューム契約ID）

次のプロパティは，必ず半角英数字で値を指定してインポートしてください。

• DivisionInfo（分掌情報）クラスのDivisionID（分掌ID）
• GroupInfo（部署情報）クラスのGroupID（部署ID）
• GroupInfo（部署情報）クラスのUpperLinkID（上位部署ID）
• LocationInfo（設置場所情報）クラスのLocationID（設置場所ID）
• LocationInfo（設置場所情報）クラスのUpperLinkID（上位設置場所ID）
• RoleInfo（権限管理情報）クラスのRoleID（権限ID）
• JobRoleInfo（職権管理情報）クラスのJobRoleID（職権ID）
• UserInfo（ユーザ管理情報）クラスのUserID（ユーザID）

管理項目には，必要に応じて追加するための項目が用意されているものがあります。「固有情報」または「UserProperty」が名称に含まれる項目（プロパティ）がそれに当たります。

このユーザ拡張用の項目には，管理項目編集画面で管理項目を追加してから，管理対象となる値を指定してください。

管理項目の追加方法については，「9.2　管理項目の変更（管理項目編集）」を参照してください。

jamimportコマンドでのインポートの場合，同一のキーとなるプロパティで関連づいているオブジェクトクラスをインポートする際は，必ずキーとなるプロパティの値を同じにしてください。

また，ハードウェア資産情報のように，必ず資産情報とセットで管理されるオブジェクトクラスは，ハードウェア資産情報と資産情報をペアでインポートしてください。

クラスのプロパティには，同一の情報に対して複数の更新が行われようとした場合に，更新の可否を決定する情報（更新制御情報）が用意されています。

エクスポートしたデータを利用してインポートする際，エクスポート後に同一の情報が更新されていた場合，この「更新制御情報」の値が変わっているため，エクスポート時の値を指定した状態ではインポートされません。

エクスポート後に変更があったかどうかに関係なく，インポートするデータを上書きする場合は，「更新制御情報（UpdateTime）」の列を削除してインポートしてください。

jamimportコマンドでのインポートの場合，各オブジェクトクラスのプロパティ「CreationClassName」には，必ずオブジェクトクラス名を指定します。

Asset Information Managerに登録するCSVファイルを編集する場合，Microsoft Excelを使用して直接ファイルを開くと，コード，IDなど先頭に0が付く数値は，先頭の0が自動的に削除されてしまうため，元の情報とは異なる値で更新されてしまうことがあります。そのため，Microsoft Excelを使用するときは，「テキストファイルのインポート」機能を使用して，列のデータ形式を「文字列」に設定したあと，ファイルを読み込んで編集してください。