JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編

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10.2.2 ユーザーWSプログラムの開発手順

ユーザーWSプログラムを開発する手順を次に示します。

  1. JP1/AJS3 - SOA Optionが提供するユーザーWSプログラム作成用jarファイルを,ユーザーWSプログラムを開発するホストの任意の場所にコピーする。
    ユーザーWSプログラム作成用jarファイルのコピー元のファイルパスを次に示します。

    WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合
    JP1/AJS3 - SOA Optionインストール先フォルダ\base\lib\ajsws_wsp.jar

    WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合
    /opt/jp1ajs2forws/base/lib/ajsws_wsp.jar
    FTPを使用してファイルを転送する場合は,バイナリモードで転送してください。
  2. ユーザーWSプログラムを実装する。
    ユーザーWSプログラムの実装は,WSプログラム提供インターフェースに従ってください。
    WSプログラム提供インターフェースの詳細については,「10.2.3 WSプログラム提供インターフェース」を参照してください。
    なお,ユーザーWSプログラムには,環境変数やシステムプロパティの変更など,ほかのユーザーWSプログラムに影響がある処理は実装しないよう,注意が必要です。詳細は,「10.2.6 ユーザーWSプログラムの注意事項と制限事項」を参照してください。
  3. ユーザーWSプログラム実装ファイル(.javaファイル)をコンパイルする。
    コンパイルでは,次のコマンドを実行します。
     
    javac -classpath ajsws_wsp.jarファイルパス;ほかのクラスパス情報 実装ファイル名
     

    ajsws_wsp.jarファイルパス
    手順1でコピーしたajsws_wsp.jarファイルのパスを指定します。

    ;ほかのクラスパス情報
    コンパイルに必要なクラスパスがほかにある場合,指定します。
    省略することもできます。

    実装ファイル名
    手順2で実装したファイル名を指定します。
  4. コンパイルしたJavaクラス(.classファイル)をjarファイル形式にアーカイブする。
  5. 作成したjarファイルを,WSジョブ実行ホスト上の任意のフォルダに配置する。
    ユーザーWSプログラムでJavaの標準ライブラリ以外のライブラリを使用する場合は,そのライブラリもjarファイル形式で,ユーザーWSプログラムと同じフォルダに配置してください。ユーザーWSプログラムとは異なるフォルダに配置したjarファイルを使用する場合は,CLASSPATH環境変数にそのjarファイルのパスを設定してください。
    Administrators権限またはスーパーユーザー権限のユーザーが参照できるフォルダに配置してください。
    CLASSPATH環境変数については,次の個所を参照してください。

    WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合
    4.5 環境変数の設定」を参照してください。

    WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合
    5.5 環境変数の設定」を参照してください。
  6. 環境設定ファイルにJAX-WSを利用するための設定をする。
    この手順は,ユーザーWSプログラムでJAX-WSを利用する場合だけ必要です。
    環境設定ファイルajswscommon.confで,環境設定パラメーターjaxws_enableの値を「1」に設定します。環境設定ファイルの定義については,「4.8.2 環境設定ファイルの定義」を参照してください。

注意事項
  • JAX-WSは,使用しているWebアプリケーションサーバがCosminexus Application Server 08-00の場合にだけ利用できます。それ以外のWebアプリケーションサーバを使用している場合にJAX-WSを利用すると,エラーメッセージ「KNAW9206-E WSプログラムの例外を検出しました。」が出力され,ユーザーWSプログラムが異常終了します。
  • JAX-WSを利用する場合は,JavaVM起動オプション設定ファイルajswsjavavmoptions.confに次の行を指定しておいてください。
     
    -Dcosminexus.home=Cosminexusインストールパス
     
    この指定をしなかった場合,またはCosminexusインストールパスに不正な値を指定した場合,JAX-WSを利用したユーザーWSプログラムの呼び出しで異常終了するおそれがあります。
    JavaVM起動オプション設定ファイルについては,次の個所を参照してください。
    WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合:
    4.8.3 JavaVM起動オプション設定ファイルの定義」を参照してください。
    WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合:
    5.8.3 JavaVM起動オプション設定ファイルの定義
  • 環境設定ファイルajswscommon.confで環境設定パラメーターjaxws_enableの値を「1」に設定している場合,JAX-WSを呼び出すユーザーWSジョブと標準WSジョブを同じWSジョブ実行ホスト上で同時に実行できません。同時に実行すると,エラーメッセージ「KNAW9010-E 環境設定ファイル (ajswscommon.conf) の内容が不正です。(エラー情報="エラー情報")」が出力され,標準WSジョブが異常終了します。
  • 環境設定ファイルajswscommon.confで環境設定パラメーター
    jaxws_enableの値を「1」に設定しないでJAX-WSを利用したユーザーWSジョブを実行すると,エラーメッセージ「KNAW9213-E WSジョブの初期化に失敗しました。(ジョブ実行ID="ジョブ実行ID",ジョブ名="ジョブ名",ジョブ実行依頼マネージャーホスト名="ジョブ実行依頼マネージャーホスト名",エラー情報="エラー情報")」が出力され,ユーザーWSジョブが異常終了します。

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