JP1/Integrated Management - Message Optimizer
8章では,定義した変換フォーマットや変換メッセージ群を,JP1/IM - Managerが監視するシステム全体に適用しました。
ここでは,適用先システムを複数定義し,一部の適用先システムに変換フォーマットや変換メッセージ群を適用する方法を説明します。
適用先システムの定義方法は次の二つです。
- GUIで1件ずつ定義する方法
- 定義ファイルで一括して定義する方法
定義ファイルで一括して定義する方法については,「9.11 定義ファイルを利用して一括で定義する」を参照してください。
ここでは,GUIで適用先システムを複数定義し,一部の適用先システムに変換フォーマットや変換メッセージ群を適用する方法を説明します。
説明では,次の例を用います。
- 適用先システムの定義例
- 8章で使用したシステムの例を次のように変更します。
- ジョブ管理サーバAをメンテナンスすると仮定し,通常環境とメンテナンス環境で,出力されるメッセージテキストを変えます。
- そのイメージを次の図に示します。
図9-5 変換メッセージを切り替えるイメージ
- 次の順番で操作します。
- メンテナンス環境を適用先システムとして定義する。
- メンテナンス環境に適用する変換メッセージ群を作成する。
- 変換メッセージ群と適用先システムを結び付ける。
手順2で作成した変換メッセージ群に,メンテナンス環境用の適用先システムを結び付けます。
- リリースする。
適用先システムと変換メッセージ群をリリースし,変換を開始します。
- <この節の構成>
- (1) メンテナンス環境を適用先システムとして定義する
- (2) メンテナンス環境に適用する変換メッセージ群を定義する
- (3) 変換メッセージ群と適用先システムを結び付ける
- (4) リリースする
(1) メンテナンス環境を適用先システムとして定義する
手順を次に示します。
- メイン画面のメニューバーから,[編集]−[適用先システム]を選択する。
[適用先システム一覧]ダイアログが表示されます。
「全てのシステム」は,JP1/IM - MOが接続しているJP1/IM - Managerの監視システム全体のことです。
「全てのシステム」の1階層下に,メンテナンス環境用の適用先システムを定義します。
- 「全てのシステム」を選択して[追加]ボタンをクリックする。
[適用先システム定義]ダイアログが表示されます。
- [名前変更]ボタンをクリックして名前を変更する。
[適用先システム名変更]ダイアログが表示されます。
例題では,「例題用メンテナンス環境」と名前を変更します。
- [OK]ボタンをクリックする。
[適用先システム定義]ダイアログに戻ります。
- [変換フォーマット選択]ボタンをクリックし,変換フォーマットを選択する。
[変換フォーマット選択]ダイアログが表示されます。
作成する適用先システムに適用する変換フォーマットを選択します。
例題では,「例題用変換フォーマット」を選択します。
- [選択]ボタンをクリックする。
[適用先システム定義]ダイアログに戻ります。
- [発行元選択]ボタンをクリックする。
[xxの発行元選択]ダイアログが表示されます。
「xx」の部分には,適用先システム名が表示されます。
例題では,[例題用メンテナンス環境の発行元選択]ダイアログが表示されます。
「選択可能な発行元一覧」には,メッセージの発行元ホスト名が表示されます。学習機能を使用している場合,発行元ホストが発行したJP1イベントから,自動的に定義されます。
発行元ホスト名が表示されていない場合は,発行元を手動で定義する必要があります。発行元を手動で定義する手順については,「9.2.4 発行元を追加する(学習機能を停止した場合)」を参照してください。
- 「選択可能な発行元一覧」から発行元を選択する。
例題では,「ジョブ管理サーバA」を選択します。
- [追加]ボタンをクリックする。
「ジョブ管理サーバA」が「発行元一覧」に追加されます。
- [OK]ボタンをクリックする。
[適用先システム定義]ダイアログに戻ります。
- [OK]ボタンをクリックする。
[適用先システム一覧]ダイアログに戻ります。
- [閉じる]ボタンをクリックする。
メイン画面に戻ります。
これで,メンテナンス環境を適用先システムとして定義できました。
(2) メンテナンス環境に適用する変換メッセージ群を定義する
- メイン画面で,変換メッセージ群を選択する。
例題では,「例題用変換メッセージ群」を選択します。
- メイン画面で,メニューバーの[編集]−[新規作成]−[変換メッセージ群複製]を選択する。
「コピー例題用変換メッセージ群」が作成されます。
- 作成された変換メッセージ群を選択する。
- [名前変更]ボタンをクリックして名前を変更する。
例題では,「メンテナンス用変換メッセージ群」と名前を変更します。
- [OK]ボタンをクリックする。
メイン画面に戻ります。
- メンテナンス用の変換メッセージ群の設定を変更する。
メンテナンス中には監視する必要のないメッセージのメッセージテキストを変更するなど,メンテナンス用の変換メッセージ群の設定を変更します。
例題では,KAVV219-Iのメッセージをダブルクリックして[変換メッセージ定義]ダイアログを表示し,変換後のメッセージテキストに「メンテナンス中です。詳細情報:{%1}」と入力します。
- [OK]ボタンをクリックする。
これで,メンテナンス用の変換メッセージ群を定義できました。
(3) 変換メッセージ群と適用先システムを結び付ける
次に,定義した変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」と適用先システム「例題用メンテナンス環境」を結び付けます。
手順を次に示します。
- メイン画面で,定義した変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」を選択する。
- リストエリアの下にある[適用先システム選択]ボタンをクリックする。
[適用先システム選択]ダイアログが表示されます。
- 「適用先システム一覧」から「全てのシステム」を選択する。
- [削除]ボタンをクリックする。
「全てのシステム」が「選択可能な適用先システム一覧」に追加されます。
- 「選択可能な適用先システム一覧」から適用先システムを選択する。
例題では,「例題用メンテナンス環境」を選択します。
- [追加]ボタンをクリックする。
「例題用メンテナンス環境」が「適用先システム一覧」に追加されます。
- [OK]ボタンをクリックする。
メイン画面に戻ります。
これで,変換メッセージ群の適用先システムとして,メンテナンス環境用システムが結び付きました。
(4) リリースする
次に,適用先システム「例題用メンテナンス環境」と変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」をリリースします。
手順を次に示します。
- メイン画面のメニューバーから,[編集]−[適用先システム]を選択する。
[適用先システム一覧]ダイアログが表示されます。
- 「全てのシステム」を選択し,[]ボタンをクリックする。
確認ダイアログの[はい]ボタンをクリックすると,「全てのシステム」および「例題用メンテナンス環境」の横にあるアイコンが「(リリース許可状態)」に変わります。
- [閉じる]ボタンをクリックする。
メイン画面に戻ります。
次に,変換メッセージ群をリリース許可します。
- メイン画面で,変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」を選択し,[]ボタンをクリックする。
確認ダイアログの[はい]ボタンをクリックすると,変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」の横にあるアイコンが「(リリース許可状態)」に変わります。
最後に,適用先システムと変換メッセージ群をリリースします。
- []ボタンをクリックする。
確認ダイアログの[はい]ボタンをクリックすると,変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」の横にあるアイコンが「(リリース状態)」に変わります。
また,[適用先システム一覧]ダイアログを表示すると,「全てのシステム」および「例題用メンテナンス環境」の横にあるアイコンが「(リリース状態)」に変わっています。
これで,メンテナンス環境だけに,変換メッセージ群「メンテナンス用変換メッセージ群」が適用されます。
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