JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド
マネージャー・エージェント間の通信は,マネージャーからエージェントへの指示が出たときやエージェントからマネージャーに処理結果などを渡すときに発生します。
なお,マネージャー・エージェント間で行われる通信には,システムの階層構成(IM構成)で定義した管理階層に応じて行われる通信と,対象ホストと直接やり取りが行われる直接通信の2種類があります。このため,ファイアウォール環境や複数LAN環境でJP1/IM,JP1/Baseを使用する場合は注意が必要です。
図7-4 マネージャー・エージェント間の通信の種類
マネージャー・エージェント間で行う通信をそれぞれに分けて次に示します。
- システムの階層構成に準じて行われる通信
- 構成定義の配布
構成定義ファイルで定義した階層に従って構成定義情報が各ホストに配布されます。
- JP1/IM - Viewからのコマンド実行
システムの階層構成に応じて下位ホストにコマンド実行指示が転送され,実行結果もシステム構成に応じて上位ホストに転送されます。
- 自動アクションによるコマンド実行
システムの階層構成に応じて下位ホストにコマンド実行指示が転送され,実行結果もシステム構成に応じて上位ホストに転送されます。
- JP1イベントの転送
デフォルト設定の場合,システムの階層構成に応じて上位ホストにJP1イベントが転送されます。
- システムの階層構成に準じて行われる通信で使用されるポートは,次表のとおりです。
表7-8 システムの階層構成に準じて行われる通信で使用されるポート
サービス ポート番号 説明 jp1imrt 20237/tcp 構成定義の配布で使用。 jp1imcmdc 20239/tcp 次の作業をする際に使用。
- JP1/IM - Viewからのコマンド実行
- 自動アクションによるコマンド実行
jp1imevt 20098/tcp JP1イベントの転送で使用。
- 対象ホストとの直接通信
- イベント検索
マネージャーとイベント検索対象ホストとの間で直接通信が行われます。
- イベントサービス定義情報の収集と配布
構成定義ファイルに記載されたホストすべてに対して直接通信を行って定義情報の収集と配布を行います。
- 監視ツリーの自動生成
JP1/IM - Manager(JP1/IM - Central Scope)の監視ツリーの自動生成の連携が有効になっているホストすべてに対して,直接通信を行って定義情報の収集を行います。
- jcochstatコマンド
コマンドのオプションに指定したホストに対して直接通信を行います。
- JP1/IM - View操作による自動アクションのキャンセル,jcacancelコマンド
アクションキャンセル対象ホストに対して直接通信を行います。
- jcocmdshowコマンド,jcocmddelコマンド
コマンドのオプションに指定したホストに対して直接通信を行います。
- 対象ホストとの直接通信で使用されるポートは,次表のとおりです。
表7-9 対象ホストとの直接通信で使用されるポート
サービス ポート番号 説明 jp1imevtapi 20099/tcp イベント検索で使用。 jp1bsplugin 20306/tcp 次の作業をする際に使用。
- イベントサービス定義情報の収集と配布
- 監視ツリーの自動生成
- JP1/IM - View操作による自動アクションのキャンセル
- jcacancelコマンド
- jcocmdshowコマンド,jcocmddelコマンド
jp1imevtcon 20115/tcp jcochstatコマンドで使用。
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