JP1/Performance Management - Agent Option for IBM(R) DB2(R) Universal Database(TM)
ここでは,PFM - Agent for DB2を運用するための,セットアップについて説明します。
は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。
- <この項の構成>
- (1) LANG環境変数の設定
- (2) LD_LIBRARY_PATH環境変数の設定(Linuxの場合)
- (3) PFM - Agent for DB2の登録
- (4) インスタンス環境の設定
- (5) ネットワークの設定
- (6) ログのファイルサイズ変更
- (7) パフォーマンスデータの格納先の変更
- (8) PFM - Agent for DB2の接続先PFM - Managerの設定
- (9) 動作ログ出力の設定
PFM - Agent for DB2で使用できるLANG環境変数を次の表に示します。
なお,これらのLANG環境変数を設定する前に,設定する言語環境が正しくインストール・構築されていることを確認しておいてください。正しくインストール・構築されていない場合,文字化けが発生したり,定義データが不当に書き換わってしまったりすることがあります。
- 注意
- 共通メッセージログの言語は,サービス起動時やコマンド実行時に設定されているLANG環境変数によって決まります。そのため,日本語や英語など,複数の言語コードの文字列が混在することがあります。
表2-2 PFM - Agent for DB2で使用できるLANG環境変数
OS 言語種別 LANG環境変数の値 AIX 日本語 Shift-JISコード
- Ja_JP
- Ja_JP.IBM-932
EUCコード
- ja_JP
- ja_JP.IBM-eucJP
英語(日本語なし)
- C
Linux 日本語 UTF-8コード
- ja_JP.UTF-8
- ja_JP.utf8
Shift-JISコード -(該当なし) EUCコード -(該当なし) 英語(日本語なし)
- C
(2) LD_LIBRARY_PATH環境変数の設定(Linuxの場合)
PFM - Agent for DB2が08-50以降の場合は,PFM - Agent for DB2を起動する前に,LD_LIBRARY_PATH環境変数にDB2ライブラリの場所を次のように指定する必要があります。
LD_LIBRARY_PATH=DB2のインストールパス/lib32LD_LIBRARY_PATH環境変数に,ほかのパスを含める場合には,必ず上記の値を先頭に指定してください。
DB2ライブラリの場所は,DB2インスタンスユーザーでログインし,DB2DIR環境変数に設定されている値に"/lib32"を付けたパスです。
- 注意
- ・複数のDB2がインストールされている場合
- 同一ホスト内にインストール場所の異なる複数のDB2が存在し,それぞれをPFM - Agent for DB2で監視するときには,PFM - Agent for DB2インスタンスごとに,次の操作を実施してください。
- LD_LIBRARY_PATH環境変数に監視対象のDB2のインストールパス/lib32を設定する
- 次のコマンドで,PFM - Agent for DB2サービスを起動する
jpcspm start -key DB2 -inst PFM - Agent for DB2のインスタンス名(jpcstart agtr inst=PFM - Agent for DB2のインスタンス名)- 同一のターミナルやシェルから,複数のPFM - Agent for DB2サービスを起動する場合には,上記の手順をPFM - Agent for DB2インスタンスごとに繰り返してください。
- なお,次のPFM - Agent for DB2のインスタンス名を指定しない形式でのサービスの起動はできません。
- jpcspm start all (jpcstart all)
- jpcspm start -key DB2 (jpcstart agtr)
- ・自動再起動機能または定期再起動機能を使用する場合
- Status ServerサービスのLD_LIBRARY_PATH環境変数に,DB2のライブラリの場所を設定してください。
- 同一ホスト内にインストール場所の異なる複数のDB2が存在する環境では,自動再起動機能および定期再起動機能は使用できません。
PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleを使ってPFM - Agentを一元管理するために,PFM - ManagerおよびPFM - Web ConsoleにPFM - Agent for DB2を登録する必要があります。
PFM - Managerのバージョンが08-50-05以降およびPFM - Web Consoleのバージョンが08-50-02以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,ここで説明する手順は不要です。ただし,PFM - Managerのリリースノートに記載されていないデータモデルバージョンのPFM - Agentは,手動で登録する必要があります。
なお,PFM - Agent for DB2のデータモデルのバージョンについては,「付録I バージョン互換」を参照してください。
PFM - Agentの登録の流れを次に示します。
図2-4 PFM - Agentの登録の流れ
- 注意
- PFM - Agentの登録は,インスタンス環境を設定する前に実施してください。
- すでにPFM - Agent for DB2の情報が登録されているPerformance Managementシステムに,新たに同じバージョンのPFM - Agent for DB2を追加した場合,PFM - Agentの登録は必要ありません。
- バージョンが異なるPFM - Agent for DB2を,異なるホストにインストールする場合,古いバージョン,新しいバージョンの順でセットアップしてください。
- PFM - Managerと同じホストにPFM - Agentをインストールした場合,jpcconf agent setup (jpcagtsetup)コマンドが自動的に実行されます。共通メッセージログに「KAVE05908-I エージェント追加セットアップは正常に終了しました」と出力されるので,結果を確認してください。コマンドが正しく実行されていない場合は,コマンドを実行し直してください。コマンドの実行方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドの章を参照してください。
- PFM - Agent for DB2の情報を登録する作業では,PFM - Web Consoleの[レポート階層]タブに「DB2_Universal_Database」,[アラーム階層]タブに「DB2 Universal Database」という名前のフォルダが作成されます。[レポート階層]タブで,すでに独自に「DB2_Universal_Database」という名前のフォルダまたはレポートを作成していた場合には,名前を変更してから作業を始めてください。
(a) PFM - Agent for DB2のセットアップファイルをコピーする
PFM - Agent for DB2をインストールしたホストにあるセットアップファイルをPFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleをインストールしたホストにコピーします。手順を次に示します。
- PFM - Web Consoleが起動されている場合は,停止する。
- PFM - Agentのセットアップファイルをバイナリーモードでコピーする。
ファイルが格納されている場所およびファイルをコピーする場所を次の表に示します。
表2-3 コピーするセットアップファイル
PFM - Agentの
セットアップファイルコピー先 PFMプログラム名 OS コピー先ディレクトリ /opt/jp1pc/setup/jpcagtrw.EXE PFM - Manager Windows インストール先フォルダ\setup\ /opt/jp1pc/setup/jpcagtru.Z UNIX /opt/jp1pc/setup/ /opt/jp1pc/setup/jpcagtrw.EXE PFM - Web Console Windows インストール先フォルダ\setup\ /opt/jp1pc/setup/jpcagtru.Z UNIX /opt/jp1pc/setup/ (b) )PFM - Managerホストでセットアップコマンドを実行する
PFM - ManagerでPFM - Agent for DB2をセットアップするための次のコマンドを実行します。
jpcconf agent setup -key DB2 (jpcagtsetup agtr)ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf agent setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf agent setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
- 注意
- コマンドを実行するローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止していない状態でjpcconf agent setup (jpcagtsetup)コマンドを実行した場合,エラーが発生することがあります。その場合は,Performance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止したことを確認したあと,再度jpcconf agent setup (jpcagtsetup)コマンドを実行してください。
PFM - ManagerホストにあるPFM - Agentのセットアップファイルは,この作業が終了したあと,削除してもかまいません。
(c) PFM - Web Consoleホストでセットアップコマンドを実行する
PFM - Web ConsoleでPFM - Agent for DB2をセットアップするための次のコマンドを実行します。
jpcwagtsetupPFM - Web ConsoleホストにあるPFM - Agentのセットアップファイルは,この作業が終了したあと削除してもかまいません。
PFM - Agent for DB2で監視するDB2のインスタンス情報を設定します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。
設定するインスタンス情報を次の表に示します。セットアップの操作を始める前に,次の情報をあらかじめ確認してください。DB2のインスタンス情報の詳細については,DB2のマニュアルを参照してください。
表2-4 PFM - Agent for DB2のインスタンス情報
項目 説明 設定できる値 デフォルト値 db2_instance DB2のインスタンス名。 8バイト以内の半角英数字。
ただし,次の文字は指定できない。
- 空白文字
- 次の記号
「!」「"」「%」「&」「'」「(」「)」「+」「,」「-」「.」「/」「:」「;」「<」「=」「>」「?」「[」「\」「]」「'」「{」「|」「}」「~」
- db2_node DB2のノード名。 - db2_name DB2のデータベース名。 - db2_user DB2のデータベースに接続できるユーザー名。 次のどれかの権限を持つこと。
- SYSADM
- SYSCTRL
- SYSMAINT
- db2_password db2_userで指定したユーザーのパスワード。 64バイト以内の半角英数字。
ただし,次の文字は指定できない。
- 空白文字
- 次の記号
「!」「"」「%」「&」「'」「(」「)」「+」「,」「-」「.」「/」「:」「;」「<」「=」「>」「?」「[」「\」「]」「'」「{」「|」「}」「~」
- attach_retry DB2インスタンス接続リトライ回数。 0~99(単位:回数) 0 attach_waittime DB2インスタンス接続リトライ間隔。 0~600(単位:秒) 0 db2_activate DB2を活動化状態にするかどうかを指定する。 yまたはn n db2_dir※1 DB2のインストールパスを指定する。※2 255バイト以内のディレクトリパス /opt/IBM/db2/V9.1 Store Version※3 使用するStoreバージョンを指定する。
Storeバージョンについては「2.4.3 Storeバージョン2.0への移行」を参照のこと。1.0または2.0 2.0
- (凡例)
- -:なし
- 注※1
- AIXの場合だけ必要な項目です。
- 注※2
- db2_dirに指定する値は,DB2がインストールされている場所(インストールパス)です。通常はDB2インスタンスユーザーでログインし,DB2DIR環境変数に設定されている値です。
- 同一ホスト内にインストール場所の異なる複数のDB2が存在し,それぞれをPFM - Agent for DB2で監視する場合は,db2_dirの値を監視対象のそれぞれのDB2のインストールパスに合わせてください。
- 注※3
- Store Versionは新規にインスタンス環境を設定するときだけ指定できる項目です。インスタンス環境を更新するときは指定できません。
- 注意
- db2_instance,およびdb2_nodeが不明な場合,DB2の"Control Center"を起動して,"Instances"ディレクトリ下の"Name"をdb2_instanceに,"Node name"をdb2_nodeに設定してください。"Control Center"についての詳細は,DB2のマニュアルを参照してください。
なお,DB2の"Control Center"を使用できない場合,DB2のコマンドを使って次の表の方法を実施し,必要な値を確認します。DB2のコマンドの詳細は,DB2のマニュアルをしてください。
表2-5 DB2を使ったPFM - Agent for DB2のインスタンス項目値の確認方法
インスタンス項目 設定する値の確認方法 db2_instance 次のコマンドを実行して出力された値を確認します。
DB2のインストールディレクトリ/bin/db2ilistコマンド
このコマンドは,どのユーザーでも実行できます。db2_node 次のどちらかの値を確認します。
- 監視対象のDB2インスタンスユーザー(db2_instanceの値)でログインし,DB2のlist node directoryコマンドを実行した時に出力される"Node name"の値を確認します。
ただし,ノードの情報をカタログしていない場合,値は出力されません。
- PFM - Agent for DB2のインスタンスの項目db2_instanceと同じ値を確認します。
- PFM - Agent for DB2は,DB2からパフォーマンス情報を取得するために,監視対象のDB2インスタンスの次に示すスナップショット・モニター・スイッチをONにします。この場合,インスタンス情報のdb2_userには,SYSADM権限を持つユーザー名を指定します。ただし,すでにこれらのスナップショット・モニター・スイッチがすべてONの場合,インスタンス情報のdb2_userには,SYSCTRL権限またはSYSMAINT権限を持つユーザー名を指定できます。
DFT_MON_BUFPOOL , DFT_MON_LOCK , DFT_MON_SORT ,
DFT_MON_STMT , DFT_MON_TABLE , DFT_MON_UOW
スナップショット・モニター・スイッチについての詳細は,DB2のマニュアルを参照してください。
- データベースを活動化状態に設定した場合,データベースレベルおよび表スペース情報はアプリケーションの接続の有無に関係なく取得されます(アプリケーションレベルの情報の取得にはアプリケーションの接続が必要です)。データベースを活動化状態にするには,インスタンス情報のdb2_userにsysadm,sysctrl,またはsysmaintのうちどれかの権限を持つユーザーを指定する必要があります。権限がないとき,活動化処理は失敗し,エージェントの処理は続行されます。活動化処理はDB2インスタンスへのアタッチ処理(エージェント起動時およびDB2インスタンスとのアタッチが切れたあとの再アタッチ時)のあとに行われます。
- db2_activateにyを指定した場合のデータベース活動/非活動およびアプリケーション接続有/無とPFM - Agent for DB2の起動/停止の関係を次に示します。
ユーザーによる活動/非活動の設定 アプリケーションの接続 PFM - Agent for DB2起動 PFM - Agent for DB2停止 活動化している 有 【DB2メッセージ】SQL1490W
データベースは正常にアクティブになりましたが,このデータベースは 一つ以上のノードですでにアクティブになっています。※1- 無 - 活動化していない 有 【DB2メッセージ】SQL1494W
データベースは正常にアクティブになりましたが,このデータベースへの接続はすでに存在しています。※2- 無 【DB2メッセージ】エラーなし※3 - 非活動化していない 有 - 【DB2メッセージ】SQL1495W
データベースの非アクティブ化は正常に実行されましたが,このデータベースとの接続がまだ存在しています。※4無 - 【DB2メッセージ】
エラーなし非活動化している 有 - 【DB2メッセージ】SQL1495W
データベースの非アクティブ化は正常に実行されましたが,このデータベースとの接続がまだ存在しています。※5無 - 【DB2メッセージ】SQL1496W
データベースの非アクティブ化は正常に実行されましたが,このデータベースはアクティブにされてはいませんでした。
- (凡例)
- -:該当しない。
- 注※1
- データベースは活動化状態のままです。エージェント停止時に非活動処理が実行されません。
- 注※2
- データベースは活動化状態になります。エージェント停止時に非活動処理が実行されます。
- 注※3
- データベースは活動化状態になります。エージェント停止時に非活動処理が実行されます。
- 注※4
- データベースは非活動状態になります。アプリケーションの接続は残ります。
- 注※5
- アプリケーションの接続は残ります。
活動化/非活動化時にDB2のエラー(上記のエラーや権限不足など)が検出された場合,PFM - Agent for DB2の処理は続行され,DB2のエラーメッセージがログに出力されます。
- インスタンス環境を設定していない場合,PFM - Agent for DB2のサービスを起動できません。
- jpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドを使用してインスタンス環境を構築する際,DB2上に存在しないインスタンス名を指定した場合でもコマンドは正常に終了します。しかし,その後レコードの収集を開始すると,共通メッセージログに「KAVF29016-W」のメッセージが出力され,監視対象のDB2に接続できません。この場合,正しいインスタンス名を確認の上,再度jpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドを実行してください。
インスタンス環境を構築するには,jpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドを使用します。インスタンス環境の構築手順を次に示します。
- サービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドを実行する。
PFM - Agent for DB2のインスタンス名db2instのインスタンス環境を構築する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
jpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
jpcconf inst setup -key DB2 -inst db2inst (jpcinssetup agtr -inst db2inst)
- DB2のインスタンス情報を設定する。
表2-4に示した項目を,コマンドの指示に従って入力してください。各項目とも省略はできません。デフォルトで表示されている値を,項目の入力とする場合はリターンキーだけを押してください。
すべての入力が終了すると,インスタンス環境が構築されます。構築時のインスタンス環境を変更したい場合は,再度jpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドを実行し,インスタンス環境を更新してください。インスタンス環境の更新については,「2.4.2 インスタンス環境の更新の設定」を参照してください。
構築されるインスタンス環境を次に示します。
- インスタンス環境のディレクトリ構成
次のディレクトリ下にインスタンス環境が構築されます。
- 物理ホスト運用の場合:/opt/jp1pc/agtr
- 論理ホスト運用の場合:環境ディレクトリ※/jp1pc/agtr
- 注※
- 環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。
構築されるインスタンス環境のディレクトリ構成を次に示します。
表2-6 インスタンス環境のディレクトリ構成
ディレクトリ名・ファイル名 説明 agent インスタンス名 jpcagt.ini Agent Collectorサービス起動情報ファイル jpcagt.ini.model※ Agent Collectorサービス起動情報ファイルのモデルファイル log ログファイル格納ディレクトリ store インスタンス名 jpcsto.ini Agent Storeサービス起動情報ファイル jpcsto.ini.model※ Agent Storeサービス起動情報ファイルのモデルファイル *.DAT データモデル定義ファイル dump エクスポート先ディレクトリ backup バックアップ先ディレクトリ import インポート先ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合) log ログファイル格納ディレクトリ partial 部分バックアップ先ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合) STPD PDレコードタイプのパフォーマンスデータ格納ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合) STPI PIレコードタイプのパフォーマンスデータ格納ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合)
- 注※
- インスタンス環境を構築した時点の設定値に戻したいときに使用します。
- インスタンス環境のサービスID
インスタンス環境のサービスIDは次のようになります。
PFM - Agent for DB2の場合,インスタンス名にはjpcconf inst setup (jpcinssetup)コマンドで指定したインスタンス名が表示されます。
- Agent Collectorサービス:RAインスタンス番号 インスタンス名 [ホスト名]
- Agent Storeサービス:RSインスタンス番号 インスタンス名 [ホスト名]
例えば,ホスト名が「host1」で,インスタンス名に「db2inst」を指定した場合,サービスIDは次のようになります。
サービスIDについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,付録に記載されている命名規則を参照してください。
- Agent Collectorサービス:RA1db2inst [host1]
- Agent Storeサービス:RS1db2inst [host1]
Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて行う設定です。
ネットワークの設定には次の二つの項目があります。
- IPアドレスを設定する
Performance Managementを複数のLANに接続されたネットワークで使用するときに設定します。複数のIPアドレスを設定するには,jpchostsファイルにホスト名とIPアドレスを定義します。設定したjpchostsファイルはPerformance Managementシステム全体で統一させてください。
詳細についてはマニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
- ポート番号を設定する
Performance Managementが使用するポート番号を設定できます。運用での混乱を避けるため,ポート番号とサービス名は,Performance Managementシステム全体で統一させてください。
ポート番号の設定の詳細についてはマニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。共通メッセージログは,デフォルトで2,048キロバイトのファイルが2ファイル使用されます。このファイルサイズを変更したい場合に必要な設定です。
詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
PFM - Agent for DB2で管理されるパフォーマンスデータを格納するデータベースの保存先,バックアップ先,エクスポート先,またはインポート先のディレクトリを変更したい場合に必要な設定です。
パフォーマンスデータは,デフォルトでは,次の場所に保存されます。
- 保存先:/opt/jp1pc/agtr/store/インスタンス名/
- バックアップ先:/opt/jp1pc/agtr/store/インスタンス名/backup/
- 部分バックアップ先※:/opt/jp1pc/agtr/store/インスタンス名/partial/
- エクスポート先:/opt/jp1pc/agtr/store/インスタンス名/dump/
- インポート先※:/opt/jp1pc/agtr/store/インスタンス名/import/
- 注※
- Storeバージョン2.0使用時だけ設定できます。
- 注意
- 論理ホストで運用する場合のデフォルトの保存先については,「/opt/jp1pc」を「環境ディレクトリ/jp1pc」に読み替えてください。
詳細については,「2.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。
(8) PFM - Agent for DB2の接続先PFM - Managerの設定
PFM - Agentがインストールされているホストで,そのPFM - Agentを管理するPFM - Managerを設定します。接続先のPFM - Managerを設定するには,jpcconf mgrhost define (jpcnshostname)コマンドを使用します。
- 注意
- 同一ホスト上に,複数のPFM - Agentがインストールされている場合でも,接続先に指定できるPFM - Managerは,一つだけです。PFM - Agentごとに異なるPFM - Managerを接続先に設定することはできません。
- PFM - AgentとPFM - Managerが同じホストにインストールされている場合,PFM - Agentの接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この場合,接続先のPFM - ManagerをほかのPFM - Managerに変更できません。
- セットアップを実施する前に,ローカルホストでPerformance Managementのプログラムのサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
手順を次に示します。
- Performance Managementのプログラムおよびサービスを停止する。
jpcconf mgrhost define (jpcnshostname)コマンド実行時に,Performance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,停止を問い合わせるメッセージが表示されます。
- 接続先のPFM - Managerホストのホスト名を指定して,jpcconf mgrhost define (jpcnshostname)コマンドを実行する。
例えば,接続先のPFM - Managerがホストhost01上にある場合,次のように指定します。
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
jpcconf mgrhost define -host host01 (jpcnshostname -s host01)
アラーム発生時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能と連動して出力される履歴情報です。
設定方法については,「付録J 動作ログの出力」を参照してください。
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