Cosminexus 機能解説

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9.2.2 リソースアダプタの種類

Application Serverでは,Connector 1.0仕様またはConnector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用できます。

ここでは,それぞれの仕様に準拠したリソースアダプタについて説明します。また,リソースアダプタのDDのスキーマの違いについても説明します。

<この項の構成>
(1) Connector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタ
(2) Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタ
(3) Connector 1.0仕様とConnector 1.5仕様のリソースアダプタのスキーマの違い

(1) Connector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタ

Cosminexusを含む日立の製品では,Connector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタを提供しています。

Application Serverでは,次のリソースアダプタを使用できます。

これらのリソースアダプタでは,Connector 1.0仕様に対応する機能が使用できます。

なお,DB ConnectorおよびDB Connector for Cosminexus RMでは,Connector 1.0仕様に対応する機能に加えて,Cosminexusで追加された機能を使用できます。使用できる機能については,「9.2.4 リソースアダプタの機能」を参照してください。

ポイント
Application Serverでは,これらのリソースアダプタ以外にも,標準仕様のConnector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタを使用できます。ただし,標準仕様のConnector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタを使用する場合,DD(ra.xml)の次のタグの設定内容は無視されます。
  • <security-permission>
    セキュリティの設定にはserver.policyファイルを使用してください。
  • <authentication-mechanism>
    設定内容に関係なく,BasicPasswordが適用されます。

(2) Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタ

Application Serverでは,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用できます。Application Serverで使用できるのは,Connector 1.5仕様の規約のうち,次の規約に対応した機能です。

Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタについては,「9.9.1 そのほかのリソースとの接続に使用するリソースアダプタ」を参照してください。

(3) Connector 1.0仕様とConnector 1.5仕様のリソースアダプタのスキーマの違い

Connector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタと,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタの,DDのスキーマの違いについて説明します。リソースアダプタのDDは,ra.xmlです。

Connector 1.0仕様のスキーマからConnector 1.5仕様のスキーマに対する主な変更点を次の表に示します。ここで示す以外の変更点については,Connector 1.5仕様を参照してください。

表9-2 Connector 1.0仕様のスキーマからConnector 1.5仕様のスキーマに対する主な変更点

Connector 1.5仕様で変更になった内容 Connector 1.5仕様のDDの内容
javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの実装クラスの指定 <connector>-<resourceadapter>-<resourceadapter-class>
<connector>-<resourceadapter>-<config-property>
Outboundリソースアダプタの指定 <connector>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>
Inboundリソースアダプタの指定 <connector>-<resourceadapter>-<inbound-resourceadapter>
adminobjectの指定 <connector>-<resourceadapter>-<adminobject>

Connector 1.5仕様で変更になった内容の概要を説明します。

javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの実装クラスの指定
javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの実装クラスと,そのコンフィグレーションプロパティを指定する要素が追加されました。javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの追加に伴って実現できる機能については,「9.13.1 リソースアダプタのライフサイクル管理」および「9.13.2 リソースアダプタのワーク管理」を参照してください。

Outboundリソースアダプタの指定
Outboundのリソースアダプタを明示的に定義するための要素が追加されました。
なお,Outboundリソースアダプタでは,一つのDD内にコネクション定義を複数指定できます。コネクション定義の複数指定については,「9.13.5 コネクション定義の複数指定」を参照してください。

Inboundリソースアダプタの指定
Inboundのリソースアダプタを明示的に定義するための要素が追加されました。

adminobjectの指定
管理対象オブジェクトについての情報を指定する要素が追加されました。