デプロイしたWebアプリケーションにアクセスするとき,URLにドメイン名を指定するだけで,index.htmlやindex.jspなどの,Webアプリケーションのトップページを表示させることができます。この機能は,Webサーバ連携機能を使用する場合に使用できます。ここでは,index.htmlやindex.jspなどのファイルを,welcomeファイルと呼びます。
ドメイン名だけでトップページを表示させるには,welcomeファイルをルートコンテキストに配置する必要があります。ルートコンテキストとは,コンテキストルート※が空文字(コンテキストルートに名称が指定されていない)のコンテキストです。
- 注※
- Webアプリケーションをまとめた管理単位を,コンテキストといいます。このコンテキストのルートパスをコンテキストルートといいます。Webアプリケーションにアクセスするときは,コンテキストルートをURL上に指定します。
- コンテキストとコンテキストルートについて,次の図に示します。
図4-46 コンテキストとコンテキストルート
ドメイン名だけでトップページを表示させるには,次の設定が必要になります。
- リダイレクタの設定
ルートコンテキストには,Webサーバ経由でアクセスします。このため,リダイレクタのURLマッピング定義で,該当するURLがリダイレクトされるように設定する必要があります。mod_jk.conf(Hitachi Web Serverの場合)またはuriworkermap.properties(Microsoft IISの場合)に設定します。
- アプリケーションの設定
インポートしたJ2EEアプリケーションのコンテキストルートに空文字を指定します。
ドメイン名指定でトップページを表示するための設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
●注意事項
ドメイン名指定でのトップページの表示機能を使用する上での注意事項を次に示します。
- コンテキストルートとルートコンテキストが同じ階層を持つ場合にアクセスされる階層
コンテキストルートとルートコンテキストが同じ階層を持つ場合,コンテキストルートの階層にアクセスされます。例を次に示します。
- 例
- WebアプリケーションAがコンテキストルートexampleを持ち,WebアプリケーションBのコンテキストルートが空文字で,両方のWebアプリケーション内に「example」という階層を持つ場合の例を説明します。
- この場合,「http://<ホスト名>/example」にアクセスすると,コンテキストルートを持つ,WebアプリケーションAのexample/index.jspが実行されます。
- ただし,ディレクトリ内に,forwardやincludeがある場合で,例えばディレクトリ内のforwardにアクセスすると,ルートコンテキストのindex.jspにforwardされます。
- Webアプリケーション内の構成
URLの先頭に「ejb」や「web」を使用することはできません。
- 使用できない例
- http://<ホスト名>:<ポート番号>/ejb/
- http://<ホスト名>:<ポート番号>/web/
このため,ルートコンテキストとしてデプロイするWebアプリケーションでは,「ejb」または「web」が先頭になるような構成にしないでください。
- メッセージ本文での表示方法
コンソールやログファイルに出力されるメッセージでは,コンテキストルートは空文字で表示されます。
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