Cosminexus 機能解説

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4.7.2 JSP事前コンパイルの方法

JSP事前コンパイル方法には次の二つがあります。

ここでは,JSP事前コンパイルを実行するコマンドの概要と,コンパイル方法について説明します。なお,コンパイル方法は,どの場面でJSPファイルを事前にコンパイルするかによって異なります。JSP事前コンパイルを適用する場面とコンパイル方法については,「4.7.3 JSP事前コンパイルの適用例」を参照してください。

<この項の構成>
(1) コマンドの概要
(2) cjjspcコマンドによるJSP事前コンパイル
(3) cjstartappコマンドによるJ2EEアプリケーション開始時のJSP事前コンパイル

(1) コマンドの概要

ここでは,JSP事前コンパイルを実施するための前提条件と,JSP事前コンパイル実行時に必要なファイル,および実行後に生成されるファイルについて説明します。

前提条件
JSP事前コンパイルを実施するための前提条件は次のとおりです。
  • コンパイルするJSPファイルがWebアプリケーションのルートディレクトリ以下,またはそのサブディレクトリ以下に格納されていること。
  • Webアプリケーションのルートディレクトリに/WEB-INFディレクトリがあること。
  • /WEB-INFディレクトリ直下にweb.xmlが格納されていること。

JSP事前コンパイルに必要なファイル
JSP事前コンパイルを実施するためには,次に示すファイルが必要です。
  • JSPファイル(JSP 1.1,JSP 1.2またはJSP 2.0)※1
  • JSP 2.0仕様に準拠したタグファイル※2
  • JSPファイルおよびタグファイルから静的にインクルードされるファイル
  • TLDファイル
  • web.xml
  • コンパイルに必要なクラスライブラリ
注※1 JSPファイルとは,次に示すファイルを指します。
  • 拡張子が.jspまたは.jspxであるファイル(.jspxはJSP 2.0の場合だけ)
  • web.xmlの<jsp-file>タグに指定されたファイル
  • web.xmlの<jsp-property-group><url-pattern>タグに合致するファイル(JSP 2.0の場合だけ)
注※2 JSP事前コンパイル実行時にDTDまたはXMLスキーマに従っているかどうかが検証されます。

JSP事前コンパイル後に生成されるファイルJSPコンパイル結果
JSPファイルやタグファイルから生成された,JavaソースファイルおよびクラスファイルをJSPコンパイル結果といいます。JSP事前コンパイルを実施すると,JSPワークディレクトリに次に示すJSPコンパイル結果が生成されます。
  • JSPファイルから生成されたJavaソースファイルおよびクラスファイル
  • タグファイルから生成されたJavaソースファイルおよびクラスファイル
なお,JSP事前コンパイル実行時には,Javaソースファイルを保存しておくかどうかを設定できます。

(2) cjjspcコマンドによるJSP事前コンパイル

cjjspcコマンドは,JSP事前コンパイルを実施するためのコマンドです。アプリケーションの開発時などにこのコマンドを実施すると,Webアプリケーションに含まれるJSPファイルをコンパイルできます。cjjspcコマンドによるJSP事前コンパイルには,次の二つの方法があります。

また,このコマンド実行時に次の内容を設定できます。

なお,これらの設定は,コマンドのオプションで指定します。アプリケーション開発時での事前コンパイルのコマンドの使い方については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション開発ガイド」を参照してください。

参考
cjjspcコマンドを使用したJSP事前コンパイルで,JSPファイルまたはタグファイルのトランスレーション時にエラーが発生すると,エラーメッセージが出力されます。エラーメッセージはコンソールに出力されます。

(3) cjstartappコマンドによるJ2EEアプリケーション開始時のJSP事前コンパイル

cjstartappコマンドは,J2EEアプリケーションを開始するためのコマンドです。cjstartappコマンドに,JSP事前コンパイルをするオプションを指定すると,JSPの事前コンパイルを実施してから,J2EEアプリケーションが開始されます。J2EEアプリケーション開始時のJSP事前コンパイルでは,J2EEアプリケーションに含まれるすべてのJSPファイルをコンパイルします。

このコマンドの実行時の動作はあらかじめ設定できます。設定できる内容を次に示します。

なお,これらの設定は,J2EEサーバの動作設定のカスタマイズで実施します。J2EEサーバの動作設定のカスタマイズについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。

参考
cjstartappコマンドを使用したJSP事前コンパイルで,JSPファイルまたはタグファイルのトランスレーション時にエラーが発生すると,エラーメッセージが出力されます。エラーメッセージはWebサーブレットログ,またはメッセージログに出力されます。